当番ノート 第6期
「君の言葉は知らず知らずのうちにでも人を傷つける」 それはもしかしたら「人を」ではなく、「僕を」と言いたかったのかもしれない。と気づくのには時間が必要だった。 とてもとても長い時間。a long time ago. むかしむかしのものがたりと言えるくらい。 殴られて育った子は、子を殴る親になる、と聞いたことがある。 私はずっと自分の子どもを産むのが怖かった。 私は子を殴らないでいられるだろうか――…
当番ノート 第6期
先日、友愛精神に富む友人から「使ってみたらとてもよかった。みんなで若返ろう!」と高価なアンチエイジニングクリームを大変安く譲っていただきました。 誰かにプレゼントするか自分で使うか迷ったあげく、好奇心を抑えきれずに自分で使ってみました。すると30分後やはりモリモリに蕁麻疹が出てしまったので、使用をあきらめることにいたしました。私の肌は何がなんでもエイジングしたがっており、全力でアンチエイジングを拒…
当番ノート 第6期
日常。ふとした瞬間。誰かの何気ない一言が、 自分の考え方や生き方が変わるきっかけになったりします。 — 数年前の私はなかなか派手に遊んでいたように思います。毎週のように人がたくさん集まるところに行きました。たくさんの人と会ってお酒飲んでワイワイして。私がその中で仲良くなれたのなんてほんの数人で・・・その人たちは今でも大切な友達ですけど。 そんな生活は今思えば、正直、そんなに楽しくなかっ…
当番ノート 第6期
とうとう最終回です。なので出血大サービスということで、今回は二話掲載しました。 しかも、過去の作品ばかりには頼ってはいけないと思い、一念発起して、新作の漫画を描きおろしました。 久々に漫画を描いたら、体がバッキバキになりましたよ。 さて二か月続けて来た、このアパートメントでの連載皆さんどうでしたでしょうか? 面白かったでしょうか? 漫画を描くというのはとても草臥れます。 その努力に見合ったものを得…
当番ノート 第6期
本のある風景が好きだ。 背の焼けた本のたたずまいが好きだ。 勢いよく閉じた時のパンッという頑丈な音が好きだ。 時に自分の間違いみたいなものに気付かせてくれるその厳しさが好きだ。 わたしの一生を費やしたところで全部は手に取れないその夥しさが好きだ。 ---------- 本のことを書こうと思うと、 どうしても言葉がまとまんないな。 (これからちょっとうっとうしいほどの本の話をします。) ------…
当番ノート 第6期
簡素な一人暮らしに冷蔵庫も洗濯機も無駄なスペースもいらないかなと思って、引越しすることにした。そして思う自分の結論。それはリアル店舗の不動産仲介業者っていらないなーってこと。これは自分の安物件ケースに限ってかもしれないけれど。ネットで調べ済みのことを、目の前であらためてオーナーに確認されても苛立だしいし。かといってネット調べ以上の良物件なんてでてこないし、それで管理会社と客の間に挟まって手数料もら…
スタッフの部屋
人生って、何がどうなるのかわからないな、と、そんな事を思わずにはいられない数年前から、今があります。 わたしは浅田泉として去年こちらのアパートメントに住んでいた者です。 改めまして、こんばんは。 浅田泉としてではなく、藤田莉江として、このアパートメントの運営のお手伝いをさせていただくことになりました。 出来る事は少ないかも知れませんが、この場所を大好きに思うひとりとして、携われること、嬉しく思いま…
当番ノート 第6期
春みたいな海だった。 「どうなったら『復興』なんだろうね。」 「あそこに“お父さん”の家があったんだ。」 エリという名前と教えてもらった。顔を埋めたら懐かしい匂いがした。 海と空が溶けていた。 大阪から12時間。初めて郡山行きではなくいわき行きの深夜バスに乗った。 バスの予約サイトには赤文字で『当面の間「広野インター~浪江駅」間を休止し、「いわき駅」までの運行となります。』と注意書きが入っている。…
当番ノート 第6期
私と弟が子どもの頃受けた音楽教育(ピアノ・ヴァイオリン)で学んだことは以下です。 1.夏みかん・はっさくを食べた後でヴァイオリンを弾くと歯が浮いていてもたってもいられないほど気持ち悪い。なるべく松ヤニを弓にたっぷり塗るが、それでも気持ち悪い。 2.ピアノを弾きながら読書する方法 3.ブラウン管テレビをつけたあと画面の表面の静電気で今まで見ていたことがばれるが、静電気を手でさーっととれば、ばれない …
当番ノート 第6期
身内ウケが良かったネタをここでも出します。 今から3、4年前のこと。長年ショートヘアだった私は、ある日なんとなく髪を伸ばす決意をしました。 蒼井優ちゃんみたいなゆるふわ黒髪ロングヘアを目指し、伸ばし続けること約一年。髪の毛は鎖骨よりちょい下くらいまでの長さになりました。 小学生の時以来のロングヘア、憧れのロングヘア、蒼井優ちゃんみたいなロングヘア、は、非常に、面倒くさかった、です。 シャンプーとか…
当番ノート 第6期
さてラスト二本! 今回は、漫画をライブで配布しようと決めてから、一番初めに描いた漫画です。 この頃は、とても黒田硫黄に影響を受けていて、早速真似して筆ペンで描いたのですが、これが、難しいこと難しいこと。 しかも読み返してみて思ったのですが、このころの僕は、つげ義春病にかかっていますね。 絵がそこまで上手くない人が、漫画家を目指そうとするとなりがちな、詩的表現と、センスだけで勝負!と勘違いしてしまう…