長期滞在者
1. スリリン・サイクリン 2. 阿部 (thanks : 阿部)
当番ノート 第29期
////////////////////////////////////////////// 2010年1月22日からの手紙 ////////////////////////////////////////////// ずいぶん前、「ずっと一緒にいたいから、変えて」と、相手にせがんだことがあった。 彼が生まれてから、家族で大切にしてきたことを。 後になって振り返って、 ひとの根底に関わるような大切…
当番ノート 第29期
ひとはいつもすれちがう。 瞬きの間に、すれちがう。 ことばは待ち合わせ場所だ。 絶対の目的地なんかじゃない。 重なり合うことなんてない。 イコールで結び会うことなんてない。 それでもどこかで会いたいと かすかなことばをならべたりする。 そのことばをまた、ことばでつないでいく。 あなたに、あなたに、つないでいく。 すこしでも、ちかづけるように。 いちばんちかくへ、いけるように。 そうして、あ、。 瞬…
長期滞在者
19年が経った。 FM802でラジオDJとしてデビューしたのが、1997年10月8日。 その日から、毎週水曜深夜3時からの生放送『FUNKY JAMS 802』を担当した。 番組を始めるにあたり、担当ディレクターから、ロックを強く打ち出していく番組にしていくという話があった。 そこで、番組の1曲目は、STARSHIP「We Built This City」。 歌詞の中に“we built this…
当番ノート 第29期
窓の外からは、くすんだオレンジと赤の屋根が見えた。4階から広がる景色は開けているから、曇り空の白さが際立つ。打ちっぱなしコンクリートの壁の向こうに、大型スーパーの冴えない看板が見える。 「相変わらず暑いですね」私が声をかけると、「でも今日はだいぶマシじゃない? 今朝起きて『やったー涼しい!』って言っちゃったわ」とふみこさんが言った。 私はハッシュドポークをスプーンに乗せたまま、外をぼんやりと眺めて…
長期滞在者
いわき市小名浜に「芸術家のいない芸術祭」と自称する芸術祭がある。 「小名浜本町通り芸術祭」 今年で4回目になる、小名浜の一般市民による町中の道端や建物を飾った手作りの芸術祭。 実行委員長は小名浜出身・在住の高木市之助さん(37歳)。 前職であったかまぼこの貴千ではウェブデザイン・パッケージデザイン、商品開発などを担当し、自身でも地元フリーペーパーの表紙デザイン、小名浜さんま郷土料理再生プロジェクト…
当番ノート 第29期
ラジオ聞いていますか? 車の運転の時ぐらいですか? 深夜にひとりの時、たまにですか? 私の家には、テレビがない。 もう5年ぐらいテレビのない家で暮らしている。 (一人暮らしの前は、シェアハウスで暮らしていたが、その家にもテレビはなかった。) 実家に帰った時や、近所の小さい居酒屋さんでテレビがついていると、ついつい見入ってしまう。 テレビが嫌いなわけではないけれど、ラジオが好きだ。 小学生の頃、私の…
Mais ou Menos
まちゃんへ 昨日は、私たちにとって特別な人 Caetano Veloso のライブに行ったわけやけど、本当にこんなことが実現するなんて…という気持ちです。 そもそも私とまちゃんの出会いはカエターノなしには語れない。まちゃんといえば、出会ったときからずっとカエターノが好きなイメージがある。カエターノの話や歌や動画をまちゃんに見せてもらう度、まちゃんはカエターノに救われてきたんだなと思った…
当番ノート 第29期
ヒーローとは人を救うものである。と、我々は思う。ウルトラマンが怪獣の火から町を守るとき、仮面ライダーがダムの爆破を阻止するとき、スパイダーマンがビルから落ちる作業員を拾うとき、我々はヒーローをまなざす。それは憧れであったり、冷笑であったり、そうしたヒーロー達でも救えないものがいることへの非難であったりする。 ヒーローは強く、折れない。たとえ一旦折れても、不屈の意思をもって何度でも立ち上がり、我々を…
当番ノート 第29期
こんばんは。 あなたは、この1週間、空を何度見上げたかしら? 大学生のころ、よく読んだ詩の中に、長田弘さんのものがありますが 「最初の質問」という詩の冒頭は、 「今日、あなたは空を見上げましたか。空は遠かったですか、近かったですか。」 というものからはじまります。最初の質問の一番最初なのです。 それぐらい、空を見上げるということは、私たち一人ひとりが、 毎日を生き物らしく生きていくのにとても大切な…
当番ノート 第29期
////////////////////////////////////////////// 2010年6月8日からの手紙 ////////////////////////////////////////////// 不意に母が、「死んだらどこに行くんだろうね」とわたしに聞く。 「もし天国があるなら、きっとそこはひとであふれかえっているね」。 空に手紙を書くとして。 はたしてわたしは何と書こう…
the power sink
こんばんは!今回も絵を載せます。今回は少し枚数が足りなかったので、昔の絵も3枚くらい載せています。 見てもらえると嬉しいです。ではよろしくお願いします! 僕は草原で裸で包囲されているんだけれど、僕の彼女は服を着て包囲されている。偉いなあ。今度からは僕も服を着よう。 頭の上から8人の胴体の無い妖精を出せる女性。想像力が弱なので胴体は作れないんだ。僕も想像力が弱なので何もイ…