長期滞在者
この週末は、近くでアートブックフェアが開催されていたこともあり、うちのギャラリーでもお揃いの肩掛け袋を下げたお客様をたくさんお見かけしました。 今年は企画展の会期中ということもあり、会場に足を運ぶのは叶わなかったのですが、SNSのタイムラインに上がってくる会場の雰囲気をみると、超満員です。近頃は上野の美術館に行くのでもチケットを買うのに並び、中も大混雑というのは当たり前になってきました。美術に対し…
当番ノート 第45期
うちはお母さんが結構ひとりごと多くて自然とわたしもひとりごとしゃべるようになっちゃったんですけど、ひとりごとってしゃべると頭の中整理できるじゃないですか。迷い的なものが口に出すととりあえず確信に変わる、みたいな。「次はあれやんないと」とか「あーそっか、これこうだった」とか。 中学生くらいのときに、まあ中学くらいってみんなそうだと思うんですけど、勉強とか友達関係とか部活とかのいろいろがキャパをこえち…
長期滞在者
あの時出会った、あの瞳は、今、輝いているだろうか? 2019年6月29日。 イオンモール京都桂川にて、「世界難民の日」記念講演。 「〜七夕に、世界の平和を願う〜」と題して、話をする機会をいただいた。 ショッピングモールで、世界の難民の話をするということで、 果たして「楽しいお買い物中に立ち止まって話を聴いてくれる人がいるのだろうか?」という不安を抱いてもいたので、 「楽しく聴けるには?」と考えて、…
Mais ou Menos
Pちゃん お疲れ様です。今年の梅雨はじめじめ、雨が多いね。7月なのに肌寒いと感じることが多く、夏って感じがしないね。 私はといえば、休職期間も折り返し地点。今後のことを考えなきゃと思いつつ、思考停止状態が続いています。日々、ひたすら糸を編んで過ごしています。今やりたいことはつむぐことと、編むこと。それ以外のことは考えられないです。これって現実逃避だろうか。 昨日、洗濯物をたたみながら考えてたんだけ…
当番ノート 第45期
いらっしゃいませ。 ここはアパートメントの中にある日常の非常口「ヴァーチャルスナック・モモコ」へようこそ。 ありきたりのどこにでもあるような路地裏スナックよ。 私は店長のミス・モモコ。 もうこの道は覚えたかしら? どうやら、選ばれし者しかここには来れないみたい。 迷いがちのこの東京で、有名な待ち合わせスポットと言えば、「いけふくろう」じゃないかしら。 池袋と言えば独特の磁場が渦巻いているような気が…
それをエンジェルと呼んだ、彼女たち。
もうすぐ夏がやってくる。ここ数年の夏は身構えてしまう暑さで楽しみばかりじゃないかもしれない。にも関わらず、高校生の頃に親友と過ごした海辺での思い出は、都合よくいい顔をした夏だけを思い起こさせて私を浮き足立たせる。 私たちは海辺で育った。お互いの家から自転車で20分くらい行くと、もう海は近かった。夏になると途中のコンビニでアイスを買って屋根のついた海辺の休憩所に急いだ。そこはベンチと自販機があるだけ…
当番ノート 第45期
手を繋ぐ。 という行為に、何か特別な意味なんてないのかも知れないし、お互いの手に触れる関係ならば、暗黙の了解なのかも知れないけれど。 手を繋ぐ。 という行為には、色んな意味合いがあって、色んな関係性が見えてくるような気がしている。 家路に向かう親子。 放課後一緒に寄り道をしたクラスメイト。 コンビニ帰りのカップル。 労わりあう老夫婦。 はたまた、 歌舞伎町を歩くホストと太客。 酔いに任せた上司と部…
当番ノート 第45期
「あなたは大丈夫」とよく言われる。 徹夜明けで眠い時、熱が出ている時、恋人と別れた時、締め切り直前の時。 なぜそうなのか分からないけど、他者からみたらそうなのだろう。 感情表出バリエーションがポジティブな時を100としたら、ネガティブな時が5程度なのだ。 どういうことかというと、眠くても痛くても悲しくても怒ってもお腹が空いても表情が同じで、そういう時は草葉の陰でひっそりと自己治癒力を発動させ消火・…
Do farmers in the dark
表題:雨漏りの部屋で絵を描くか仕事に行くか湿ったロールパンを食べるか迷い、湿ったロールパンをたくさん食べた。 こんばんは!今回はただ絵の展示のお知らせになってしまった事をお許し頂きたいです。他に何も書けませんでした。ではよろしくお願いします! ※ナイフとか、グロテスク、暴力的な表現があります ここ1年間 ここ1年で描いた絵を7月23日からキチジョウジギャラ…
長期滞在者
実は過敏性腸症候群にかかってしまって、トイレから遠いところに行くのが怖い日々。ほぼ毎日腹痛がやってくる。 体調が悪くなると気も弱くなりやすいのだけれど、今月は住人のみんながバタバタしていて、そのバタバタにちょっと救われていた気がする。 みんなてんでバラバラな人生を、それぞれ生きているのを感じる。 6月1日(土) 昴君は明け方まで仕事をしていたらしく表情がぼやっとしている。夜、飲み物を買いにふたりで…
当番ノート 第45期
小学校のときに、中学受験の塾に通ってました。クラスが成績によって13個とかに細かく分かれてて、マンスリーテストっていうのが毎月あって、テストの点数によってクラスがあがったりさがったりするとても顕著な競争社会でした。目に見える優劣にすっかりはまっちゃって、毎回いい点とらないと、って塾に対してわりと意気込んでいた小学生だったんです。 テストでいい点をとるには、満遍なく勉強しとくのに越したことはないんで…
お直しカフェ
祖母が亡くなった。それはそれは苦しそうな最期だった。食べ物だけでなく水も自力では飲み込めなくなって、息を吸うのも苦しそう。すっかり痩せて、小さな、デビルみたいになってしまった祖母の姿を見て、ああ人は苦しみながら死んでいくのかと、ぼんやり考えた。去年の夏に余命1年だと宣告を受けてから最期まで、どこか全部嘘のようだった。さいごに一緒に食べたおやつは、確かマロングラッセだった。 *** モノの寿命は人の…