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2F/当番ノート

おとなの五教科_9 数学[命題:逆裏対遇]

第36期(2017年12月-2018年1月)

一片の詩の中に、数学は、たぶん存在しないけれど、数学の中に、詩が見え隠れすることがある。

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おとなの五教科、最終回のお題は[命題:逆裏対遇/真と偽]です。

———
命題       「p ならば q」
この命題の逆は   「q ならば p」
この命題の裏は  「pでない ならば qでない」
この命題の対遇は 「qでない ならば pではい」
*
命題が、真(正しい)であるなら、その対偶もまた、真である。
逆と裏は、必ずしも、命題の真偽に一致しない。
———

例題1 次の命題の逆裏対偶をつくり、真偽を述べよ

命題|「わたし」は「あなたの味方である」

[解答例]

 逆 :あなたの味方は、わたしである。
 裏 :わたしでないならば、あなたの味方ではない。
 対偶:あなたの味方でないならば、それは、わたしではない。
 *
 わたしだけは、なにがあっても、あなたを信じています。
 いつも、あなたの味方です。
 あなたの味方は、もはや、わたししかいないのです。
 わたし以外は、みんなあなたのことを理解してくれません。
 わたしだけは、なにがあっても、あなたの味方です。

 結論 初期恋愛の法則に従えば、逆裏対偶すべて真である。

———

例題2 次の命題の逆裏対偶をつくり、真偽を述べよ

命題|「大切なもの」は「目に見えない」

[解答例]
 
 逆:
 裏:
 対偶:
 
 結論:

 
 模範解答はありません。
 日々の暮らしの中で、逆裏対偶と、その真偽を考えてみてください。
 (出典|『星の王子さま』サン=テグジュペリ)

*

わたしは、と言うと、落葉樹の姿を今日も眺める。

葉をすべて落とした、木の姿を見るのが好きだ。

夏の間は、青々と茂る葉に隠れて見えない樹形が、その姿を現わすから。

特に、ケヤキの樹形が好きだ。
大地と空の境界に、白いレース編みのフリンジ(周縁)を描いているようにも見える。

葉が茂り花が咲く時期は、その下の幹や枝の形には、なかなか心が向かないけれど、
いつのまにか、すべての葉を落とした木々が、
冬のはじまりの日に、澄んだ空に向かってすっくと立っている様に向き合うとき、
なにかこう、いつも、わたしは「ハッ」と気づかされる。
それがなにかは、まだわからないのだけれど。

目に見える世界も見えない世界も、命題に満ちている。

簑田 理香

簑田 理香

熊本県生まれ、栃木県益子町在住。地域編集室主宰|益子の人と暮らしを伝える『ミチカケ』編集人。大学特任教員|学生とウェブマガジン作ったり、地域づくり系の授業を担当したり。地域活動|映画の自主上映会や暮らしまわりのワークショップやセミナーを企画・主催したり。

Reviewed by
たからさがし。

蓑田さんの連載も今日で最後。

私たちは毎日色んなことを考えながら生きているんだなあと蓑田さんの記事を読んでは考えさせられた。
何十年と生きてきて、その中で自分の中に取り込んだものと新しいものを結びつけては切り離しては、ぐるぐるぐるぐる。色んなことを考えている。1つ答えが見えたと思えばまた新しい命題を見つけて、そしてまた。人生はそう単純なものではないから1度に何個もの命題が目の前にあることもあるから大変だ。

でもそうして私たちは、自分を社会をアップデートして前に進んでく。

これからもずっと。

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