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2F/当番ノート

マデイラ島

当番ノート 第38期

私は2011年より2年間ポルトガルのマデイラ島でバレエ教師をしていました。
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マデイラ島は一年中温暖で暖かく、色々な花が咲き乱れる、美しい島。花の島とも呼ばれ、一年に一度の花祭りでのパレード、道に飾られる花がとても美しいです。
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とても呑気な雰囲気の島でどこからも海がみえます。仕事の終わりには海で果物ジュースを飲んだり、海を見ながらビールを飲んだり。。。ゆっくりとした時間の流れでした。

昼寝をしているおじさん
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海とメロンジュース
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海の中のプール
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クリスチャーノロナウドの出身地でもあり、サッカーにとても熱狂的でした。
サッカーの重要な試合があるときは、生徒がほぼ休むということがよくありました。両親がサッカーを見ているため送り迎えをできないからです。
ポルトガルではサッカーはとても重要な位置を占めているようで、ポルトガル代表が負けた次の日はみんなすごく落ち込んでいて、町中が暗かったのが印象に残っています。

生徒たちはとてものんびりとしていて、同僚の先生たちも、、、
10時にクラスが始まるといっても遅れてくる子も多数。
先生たちも時間を打ち合わせしても誰もその時間には来ず、全員集まったらとりあえずcafeに行き、仕事が始まるのは予定していた時間の1時間後、、というのがいつものスケジュールでした。

ポルトガルには仕事の終わりから帰宅するまでの間にcafeに行き、パンやコロッケ、エスプレッソ、ビールなどを少しつまむ習慣があり、この文化が私はとても好きでした。
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島の生活の中で一番印象に残っているのは、発表会で10歳から12歳の生徒たち4人と作品を創ったことです。
コンテンポラリーダンスのクラスを受講している子供達でした。
どう作品を創ろうか悩んだのですが、子供達がお互いを感じあえるような作品になったらいいなと思い創り始めました。

振り付けを用意するのではなく、その場で即興的に一緒に作品を創っていきました。
子供達にイメージを伝えてどんな動きになるかやってみてもらい、それを発展する方法で進めていきました。
時間をゆっくり取りながら作品を少しずつ創ることができ、そのゆっくり時間を取ったことがこの作品に重要だったと思います。この島ではこの島の時間の流れに沿って作品を創らないと創れなかったのかもしれません。

そしてお互いに触れて、感じて、踊る作品が出来上がりました。
この作品を創ったことで生徒たちの間に友情が芽生えたのを感じ、私もみんなの一員になれた気がしました。
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マデイラ島で、生徒たちと一緒に作品を創れたこと、その本番の瞬間のこと、生徒たちに出会ったこと、友達ができたこと、、、、、
とても大事な2年間を過ごすことができました。

またいつかこの島を訪れたいと思っています。

合田 紗希

合田 紗希

倉敷市出身  
ルーマニア黒海近くの劇場でバレエを踊っています。
ビールとcafeと海が好きです。

Reviewed by
高野 裕子

様々な国を訪れると、文化と共に時間感覚の差異を感じることがある。

約1年住んでいたベルリンでは、(当時)日曜日は多くのスーパーが定休日だったので、日用品の買物は平日に済ませ、土日は公園で開催されるマルクト(出店)に行ったり、蚤の市に出かけた。
旅行で訪れたバルセロナでは、昼過ぎにシエスタという休憩時間があり、一旦お店が閉まる。
うっかり忘れてしまった日には、お昼ご飯を食べそびれてしまったことがあった。

紗希さんが2年間住んでいたマデイラ島も、その土地独特の文化や時間の流れがある。
人々の生活の速度や営みが、写真からも伝わってくる。

その場所の、ちょうどいい塩梅の速さって、きっとあるんだと思う。

教えていた子供たちと一緒に作った作品も、ゆったりと、一緒にいる時間や会話を楽しむように、紡いでいったのだろう。
その場所、その時間だからこそ生まれたもの。
人と人が紡いでいくものって、なんだかとても大事なもののように思う。

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