-
当番ノート 第42期
イスラエル(15℃)→ニューヨーク(-10℃)→オーストラリア(30℃) NYはとにかく寒い。来週にはオーストラリアへ向かうことになっているので、二週間で冬と夏とを体験することになる。イスラエルは気持ちのいい気候で、自然と地元の人との話もはかどった。しかしここNYではそうはいかない。誰かが声をかけてくる雰囲気をかもしだそうものなら、お願い、立ち止まるの無理!声かけないで!だって寒いんだもん!と、…
-
当番ノート 第42期
・・・ こんばんは。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮らし。 会社勤めを楽しくしながら、家業を手伝い、踊りなどもしています。「踊れる・食卓」では日々のくだらなくて、けどすこしくだるなぁ、と感じたことをゆるっと書いていきます。 ・・・ 第九回:ソルティおにぎり 母が風邪を引いた。 いつもそうなのだけれど、誰かが風邪をすると、母は…
-
当番ノート 第42期
先週の土曜日、朝の8時頃にヘルシンキの中央バスターミナルに着いた。眠かった。ターミナルにあるキオスクの前から、朝ごはんを食べている友達のマリ*を見つけた。もう一人の友達、ロッタは、バスの出発時間より5分前に急いでやって来た。私たち三人は高校の同級生で、クオピオと言う東フィンランドの都市へ向かおうとした。二年前にもう一人のクラスメートハンナが、その都市へ引っ越したのだ。 私にとってクオピオへ行くのは…
-
当番ノート 第42期
からだがミシミシと悲鳴をあげている。。。 私の膝は前十字靭帯と半月板を損傷している。新体操選手時代に背骨も二つ左にずれてしまった。なので、ちょっと一生懸命踊り出すと膝と腰を支える筋肉群が唸り声をあげはじめる。。。そう、いまだってほら。。。 ダンサーはアーティストだが、それと同じくらいアスリートだと思う。もちろん、身体を鍛えていなくても、高齢でも、踊れる踊りはある。ダンサーは何歳まで続けられるの?と…
-
当番ノート 第42期
・・・ こんばんは。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮らし。 会社勤めを楽しくしながら、家業を手伝い、踊りなどもしています。「踊れる・食卓」では日々のくだらなくて、けどすこしくだるなぁ、と感じたことをゆるっと書いていきます。 ・・・ 第八回:漬物というルーティーン こうやって毎週アパートメントに、私が自由気ままに書いた文章を載…
-
当番ノート 第42期
この連載を始めた時、新しい部屋と8月に戻って来た母国を何とかして心地よい場所にしなければならないと書いたが、気づいたら早いものでもう一月の中旬になり、何もしてない。カーテンもカーペットも購入していない。ちょっと変わったのは、ぱっさりと切った髪の毛だけだが、それだけで気分が変わる訳ではない。 冬のフィンランドの日常について、誰か他の人が書いたら、私より百倍面白い話になると思う。アウトドアが好きな人で…
-
当番ノート 第42期
砂、流れる雲、動く太陽、小さな花、地平線。遠くを飛ぶ飛行機の音、鳥の羽の音、動物の鳴き声。 どうして砂漠にいくと、普段みえないものが見えたり、聞こえたりするんだろう。 先日、友人が日本からイスラエルまで遊びに来てくれた。お気に入りの場所に連れて行ってほしいと言われて思いついたのは、数年前に一度だけ訪れたことのある砂漠の中の小屋だった。電話もネットも繋がらない砂の世界…という砂漠への恐怖心を克服す…
-
当番ノート 第42期
・・・ こんばんは。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮らし。 会社勤めを楽しくしながら、家業を手伝い、踊りなどもしています。「踊れる・食卓」では日々のくだらなくて、けどすこしくだるなぁ、と感じたことをゆるっと書いていきます。 ・・・ 第七回:名無しのポタージュ 街を歩いて、料理屋さんを見つける。どこの街へ行っても、料理屋さんを…
-
当番ノート 第42期
子供の頃、私はずっと本を読んでいた。宿題を終えたら、友達と遊ぶ時以外、基本的にずっと何かを読んでいた。誰かに話されても、本にあまりにも夢中になって何も聞かないこともあった。 読書は今でも大好きだが、今の私は集中力がかなり乏しい。いつの間にか将来のことばかりを考え、今ここで簡単にできることを楽しめなくなった。本当に馬鹿馬鹿しい。 今年は目標何も立てないと言ったにも関わらず、結局一つだけ立てた。今年は…
-
当番ノート 第42期
「Pleasure of dancing」 遠い異国の地でその言葉を聞いたのは、10年前、20歳の夏だった。大学の講義をぬけだして行ったさきの劇場で、イスラエルから来ていた舞踊団に恋に落ちた私は、ダンスをはじめてたったの2年、英語も喋れやしないのに、数か月後には、バットシェバ舞踊団の本拠地イスラエルで踊っていた。 先日、久しぶりにバットシェバ舞踊団のスタジオにいくと、100人程のダンサーがうご…
-
当番ノート 第42期
・・・ こんばんは。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮らし。 会社勤めを楽しくしながら、家業を手伝い、踊りなどもしています。「踊れる・食卓」では日々のくだらなくて、けどすこしくだるなぁ、と感じたことをゆるっと書いていきます。 ・・・ 第六回:リミテッドおでん 「なんだ、リミテッドおでんか。つまり、お母さんはおでんの量を決めてい…
-
当番ノート 第42期
この記事のタイトルは最初「フィンランド人とお酒」だったが、気づいたら、ここに書いてあることにはむしろ、「私とお酒」もしくは「国を問わず、お酒の話あれこれ」のようなタイトルの方が合っている気がしてきたので、結局「キッピス」にした。「キッピス」はフィンランド語で「乾杯」という意味だ。 日本留学の大分前に、どこかの日本文化についての講座で、日本人は普段言えない本音を言わせてもらうためにお酒を飲むと聞いた…
-
当番ノート 第42期
飛行機の窓から外を眺めると、遠くの遠くまで連なる山々がみえた。山がただただあるだけで、そこに国境という線はみえない。 数年前、イタリアからドイツに列車で移動したときのことだ。窓の外に広がる清々しい山景色。地球の美しい顔にすっかりみとれてしまった私はのほほん気分で列車に揺られていた。同じ車両には、荷物をたくさん抱えた黒人ママと二人の子供が乗っている。引っ越しでもするのだろうか、スーツケース2つに大…
-
当番ノート 第42期
・・・ こんばんは。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮らし。 会社勤めを楽しくしながら、家業を手伝い、踊りなどもしています。「踊れる・食卓」では日々のくだらなくて、けどすこしくだるなぁ、と感じたことをゆるっと書いていきます。 ・・・ 第五回:ユニバーサルおせち この年末、我が家の台所に隕石のようなものが落ちていた。 隕石、とい…
-
当番ノート 第42期
今年も残すところあと僅かになった。12月23日、北フィンランドの田舎にある実家へ帰って来た。寝不足で気分がやや悪かったが、オウル行きの電車の窓から見えた景色は綺麗だった。畑の上に雪が積もっており、地平線下に没した太陽は空の一部をピンク色に染めた。 実家へ着いたら、家のあらゆる隅にクリスマス飾りが付いてあり、トイレにさえプチクリスマスツリーが置いてあった。カレンダーだけは、12月ではなく、既に1月の…
-
当番ノート 第42期
先日、はじめてのアパート友達ができた。 彼女の姿を初めて見たのは、アパートの階段をあがっていた時だった。玄関の鍵を閉めている彼女とばったり遭遇したのだ。めったに人に遭遇しないアパートなので、嬉しくなってしまった私は「あの、こんにちは!隣の隣の部屋に住んでいる者です!」と速攻で声をかけていた。不審者扱いされてもおかしくない状況だったが、彼女の方も「このアパートで友達ができるなんて嬉しい~」と言ってく…
-
当番ノート 第42期
・・・ こんばんは。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮らし。 会社勤めを楽しくしながら、家業を手伝い、踊りなどもしています。「踊れる・食卓」では日々のくだらなくて、けどすこしくだるなぁ、と感じたことをゆるっと書いていきます。 ・・・ 第四回:餅つきのステップ 世の中には2種類の家庭があると思っていて、それは餅つきをする家庭と餅…
-
当番ノート 第42期
最近朝家を出ると、外は暗い。夕方帰ってくると、外は暗い。11月から2月まで、殆どその繰り返し。私は暗いのはそんなに構わないが、本当に寒い日は、家を出たくない。家もオフィスも暖かいので、寒さを感じるのは外だけだが、バスを待っている約5分の間、居住するのに適さない太陽系外惑星に飛ばされたような気がする。 私はみんなムーミンのように冬眠すればいいと思うが、フィンランドは気温がたとえマイナス30度まで下が…
-
当番ノート 第42期
「日本人とはなしてるはずなのに、外国人の観光客とはなしてるみたいだよ~~!」 …また言われてしまった。今朝、家の近くにある鮮魚市場で食べた海鮮丼のぷりっぷりのいくら(噛みごたえと甘み!)について力説していたら、コーヒー屋のオーナーに笑われてしまった。まだまだこの町の住民感が足りないらしい。。 ここ一か月くらい、ずっとこの町にいる。ずっとといっても仕事がある日は片道1時間くらいかけて都心へ通う日々…
-
当番ノート 第42期
・・・ こんばんは。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮らし。 会社勤めを楽しくしながら、家業を手伝い、踊りなどもしています。「踊れる・食卓」では日々のくだらなくて、けどすこしくだるなぁ、と感じたことをゆるっと書いていきます。 ・・・ 第三回:未知なるアヒージョ 第一回で書いたアヒージョのこと、私もそうだと言われることが多くてす…
-
当番ノート 第42期
私の家族はフィンランドの北部に住んでいるが、大工である父はクリスマスまで首都圏で働くことになった。初めて遊びに来た時、私の部屋に灯りが殆どないのを見て、今週はシーリングライトを二つ持って来た。 父がライトを天井に取り付けた後は、オーブンで焼いた冷凍ピザを食べながら私の新しい仕事について話す。オートキャドのライセンスが高いと思う父は、最早プログラマーとして働き出した私がCADソフトウェアを作ってくれ…
-
当番ノート 第42期
二か月ぶりに日本に帰国すると、あたりは秋になっていた。 パリコレで踊って世界のスーパーモデル達のスーパースタイルに唖然としたり、オランジュリー美術館のモネの絵の前で踊るという長年の夢が叶ったり、スイスのアルプスの山で霧の世界をみたり、イタリアでハチャメチャにおいしいローストビーフを食べたり、とにかくド派手なツアーライフからの帰国。ツアーから帰国して自分の部屋に帰るのはこれが初めてだ。わちゃわちゃと…
-
当番ノート 第42期
・・・ こんばんは。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮らし。 会社勤めを楽しくしながら、家業を手伝い、踊りなどもしています。「踊れる・食卓」では日々のくだらなくてすこしくだることを、我が家と我が家の外を行き交いながら、ゆるっと書いていきます。 ・・・ 第二回:ソウルフル冷凍ごはん 「ねぇ、ヨシモトさ〜ん」 「なんでしょう!」 …
-
当番ノート 第42期
12月6日は、フィンランドの独立記念日だ。今年は独立100周年だった去年ほど大げさな祝いはなかったが、毎年大統領公邸で舞踏会が開かれ、その舞踏会のテレビ放送が毎年一年のテレビ番組の中で最高の視聴率を収める。大統領夫婦が次々とやってくるお客と握手するシーンが永遠まで続く割ともつまらない番組であるが、フィンランド人の多くにとってお菓子やおつまみを食べながら招待された政治家やスポーツ選手、外交官やアーテ…
-
当番ノート 第42期
てくてくと歩く私のよこを新宿行きの準特急電車が走り抜けた。 都心から電車で1時間弱、山と川に挟まれたこの静かな町にアパートを借りたのは今年の夏のことだ。それまで私は部屋をもたない旅人生活をしていた。ダンサーという職業の都合上、どこにいってもホテルが用意されていたから、部屋を借りる必要がなかったのだ。全財産を詰め込んだスーツケースを片手に、世界中の劇場と空港を巡る日々。ツアーがない時期は友人や恋人…
-
当番ノート 第42期
はじめて、はじめて好きな人の家に上がるときの気持ちのようです。真新しく、真っ白な靴下を選び、お気に入りの香水をほんのすこし香らせて。お行儀良くできるだろうか、いや、素顏を見せていきたいな、なんて交互に巡らせて。 そう、なんといっても、 ここは「アパートメント」なのです。 ・・・ はじめまして。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮…
-
当番ノート 第42期
昨日、バルコニーへクリスマスライトを付けた。9月に入居したこの部屋にはまだカーペットもカーテンもないのに、日がどんどん短くなっている中、このクリスマスライトはどうしても必要な気がした。 私は今年の8月、1年間程住んでいたアルゼンチンからフィンランドへ帰ってきた。アルゼンチンはインフレが酷く、そもそも低かった給料で生活するのは難しくなっていたし、当時の彼氏との同居もお互いに息苦しくなっていたので、帰…