当番ノート 第23期
僕はいま、嘘をつきます。 これは僕です。 これは僕の顔です。 これは僕が描いた僕です。 それはほんとうです。 これは僕です。 僕はいま、嘘をついています。 僕はいま、嘘をつくという嘘をついています。 僕はいま、嘘しかつきません。 僕はいま、いません。 僕はいま、この顔をしています。 これは僕です。 でも、僕はこれではありません。 僕はどれでもありません。 でも、僕はここです。 僕はいま、嘘をついて…
当番ノート 第23期
わたしはイラストレーターという立場なのですが 50%くらいでインストラクターと間違われるかんじです。 だって、なにしてるかなんて知らないでしょう。 なんのインストラクターなんだろう。 もしかしたらインストラクターかもしれない。 ことば自体、洋語なので本質と理解がずれやすくて 煙に巻くのにはもってこいなのですが、当の本人たちも化かされやすく、 あにはからん、イラストレーションとファインアートの違いを…
当番ノート 第23期
人生を変える言葉がある。 それは、僕が今よりもさらにまぬけだった大学1年生の時のことだ。 上下関係が厳密な学生寮に入った僕は、面倒見の良い先輩に誘われて、その日もお昼ご飯をおごってもらったのだった。 「ごちそうさまです!この恩は面白いことして、先輩を笑わせてお返しします!」 ほら、今思い出しても恥ずかしいくらいまぬけだ。 この寮では、一年生はとにかく変な事をやらされて、先輩を笑わせるが求められてい…
当番ノート 第23期
When Where Who The Period, The Place, The Person あの時期あの場所あの人 【第五回:2005上海 】 2005年上海のあの人は 衝動で動く旅の楽しさを教えてくれた。 バンクーバーの大学時代に同じ寮の上の階に住んでいた一学年上のあの人。 おいしいご飯と自然とわくわくが大好きな広東省出身の母をもつ 中国系カナダ人。住み慣れたその土地を離れ、中国で働く事を…
当番ノート 第23期
「ももさんのうたを聴いていると、虫の音がよく聴こえるの。うたが聴こえる前よりも、虫たちのうたがよく聴こえる。電灯のひかりも、もっと眩しく見えるの。なんでだろう。不思議。」 歌い終えてタバコをふかす僕のとなりで、みきさんは静かにそうつぶやいた。10月下旬の井の頭公園。井の頭池のほとりの石畳に座りこんでいる。空は濃密な黒色に染まっている。秋風がときおり吹き、肌をふるわせる。肌寒いけれど心地よい静けさが…
当番ノート 第23期
認知症の人とお喋りをした。 認知症の人と喋るのは初めてだったと思う。 とても興味深かった。 「あなた若いわね、歳いくつ?」 「28です」 「まあ!(口元に手をやる)」 「昭和何年?私、2年」 「62年です」 「昭和って何年までだっけ。それがわかればあなたの歳がわかるわよ」 「昭和は64年までですね。64年は7日しかないですけど」 「(よくわからないという顔)」 「いまは平成27年なので、足すと28…
当番ノート 第23期
「アパートメントに住んでみて」 4回目の投稿になる今回 まだまだ新入りな僕は、ここがもしリアルな体育会系のアパートならまだまだ堂々と廊下を歩くことすらできないだろう ありがたいことに、この場所には“そういう”恐ろしさはない 「自分で、自由に、なんでも書ける」 管理人 ゆうへい君が、 2015年10月25日に投稿している記事 「雑居アパートの耐震補強工事(の準備)」 でも述べていたこの場所の特徴だ …
当番ノート 第23期
When Where Who The Period, The Place, The Person あの時期あの場所あの人 【第四回:2004サンパウロ 】 2004年サンパウロのあの人は 辛い時も笑顔を心にもち続けられたら 大丈夫、Tudo de Bomよと笑ってくれた。 楽しいとき、辛いとき、様々な凝縮された時間を過ごした 仕事場を辞めるのが決まっていたある日、 ブラジルで暮らす友人から送られて…
当番ノート 第23期
東京に暮らしていた頃の僕は人間というものをやめたくなっていた。それは何度もあった。人間をやめるというのはどういうことなのか、それもうまく説明することはできないのだけど、それは死ぬこととはちがう。死ぬことは死ぬことであるにすぎないから、それは人間をやめることとはちがうような気がする。僕は何度も人間をやめたくなった。それは、還りたいという言葉には親しい感情のようなものだったといまの僕は記憶している。僕…
当番ノート 第23期
やあ、もうすぐハロウィンをひかえたこんにち、コスプレが市民権を得るとともにハロウィン認知はすすんですっかりコスチューム・パーティー、もしくはイケナイ遊びの口実になりましたね。 私は、2000年代くらいのゲームオタクでコスプレイヤーだったので手作り衣装や造形物に気合いをいれてイベントに繰り出しておりました。 スクール・カーストでは不可触民でしたから外見にコンプレックスが大変多かったのですがいまや余裕…