当番ノート 第23期
千葉パルコのレストラン街のカフェにいる。とても驚いたけれど、千葉パルコが来年の11月に閉館する。高校時代から付き合いがある店だっただけに、とても残念だ。よく高校からの帰り道に、友達とパルコバスに乗って、千葉駅まで帰ったものだった。(註:パルコバス:千葉駅とパルコを往復している無料の送迎バス。赤と青の二種類のバスがある) パルコといえば80年代の渋谷だけれど、僕はその頃の渋谷を知らない。渋谷。と…
当番ノート 第23期
いま、僕たち家族は、引っ越しの準備をしている。いろんな事情から、この家を離れて、あたらしい家に引っ越すことになった。昨日も一日その準備をしていた。僕がいま暮らしている部屋は、僕にとってはまだあたらしい。僕はこの部屋に、何年住んでいただろう。東京で生まれて、父親と別れて、岐阜に来てから、僕たち家族は、何度か引っ越しをした。この家はいまの父親がちいさい頃から家族と住んでいた場所で、家自体はとても古い。…
当番ノート 第23期
意味のあることを書きすぎてつかれた。 ————————— おばあちゃーん、チョーウケル昔話して〜 こどもたちが椅子の肘掛けに詰め寄る。 掛ける者こそ替わりすれ、椅子はこの光景をすでに知っている 「おまえもハタチを超えて大人になった今、ウケる昔話をしてあげようね、この秋の夜に」 ぺっけれ、ぺっ…
当番ノート 第23期
君は人の気持ちが理解出来ないのに、 人に合わせようとして、 合わせきれず自滅する。 (時間、行動、意見など) 自分がどうしたいのか、自分のやり方は? 相手がどうしたいのか、相手の考えは? 従順になりきれないドM 傷つく事を恐れるな! ————————————…
当番ノート 第23期
When Where Who The Period, The Place, The Person あの時期あの場所あの人 【第六回:2011高知 】 2011年高知のあの人は かわいさと強さを共存させまっすぐな笑顔を変わらずにくれた。 小さな頃から大体のことをそれなりにこなしてきて、特にこれといって 悪いこともせず、何事にも真面目に取り組む子供だった。いつか父が、 何をするには自由だが、警察の世話…
当番ノート 第23期
本番が近い。 音楽家は、練習後と本番後は、いつもどんちゃか飲んで喋る生き物で、そのために生きているようなところがある。 だからここ数週間はどんちゃかしていた。 フォーサイスのArtifact、Perfumeについて考えていたけれど、ここ一週間はショスタコーヴィチとベルリオーズのことばかり。 暗譜しないと十分に五感のアンテナをまわりに張れないし、そして、そこまでのレベルに本番までもってく本番というの…
当番ノート 第23期
僕はいま、嘘をつきます。 これは僕です。 これは僕の顔です。 これは僕が描いた僕です。 それはほんとうです。 これは僕です。 僕はいま、嘘をついています。 僕はいま、嘘をつくという嘘をついています。 僕はいま、嘘しかつきません。 僕はいま、いません。 僕はいま、この顔をしています。 これは僕です。 でも、僕はこれではありません。 僕はどれでもありません。 でも、僕はここです。 僕はいま、嘘をついて…
当番ノート 第23期
わたしはイラストレーターという立場なのですが 50%くらいでインストラクターと間違われるかんじです。 だって、なにしてるかなんて知らないでしょう。 なんのインストラクターなんだろう。 もしかしたらインストラクターかもしれない。 ことば自体、洋語なので本質と理解がずれやすくて 煙に巻くのにはもってこいなのですが、当の本人たちも化かされやすく、 あにはからん、イラストレーションとファインアートの違いを…
当番ノート 第23期
人生を変える言葉がある。 それは、僕が今よりもさらにまぬけだった大学1年生の時のことだ。 上下関係が厳密な学生寮に入った僕は、面倒見の良い先輩に誘われて、その日もお昼ご飯をおごってもらったのだった。 「ごちそうさまです!この恩は面白いことして、先輩を笑わせてお返しします!」 ほら、今思い出しても恥ずかしいくらいまぬけだ。 この寮では、一年生はとにかく変な事をやらされて、先輩を笑わせるが求められてい…
当番ノート 第23期
When Where Who The Period, The Place, The Person あの時期あの場所あの人 【第五回:2005上海 】 2005年上海のあの人は 衝動で動く旅の楽しさを教えてくれた。 バンクーバーの大学時代に同じ寮の上の階に住んでいた一学年上のあの人。 おいしいご飯と自然とわくわくが大好きな広東省出身の母をもつ 中国系カナダ人。住み慣れたその土地を離れ、中国で働く事を…