当番ノート 第5期
今なら、はける気がする膝丈のフレアスカート もう一度。 あの時捨ててしまった黄色い薔薇のブラウス 埋めてしまったわたしに会いに行く 土の中だけれど掘り起こされるのを待って 指を、 意味なんて無い程 深い土の中とわかっても、 動かして 伸ばそうとする。 希望って、そういうことなんじゃないの、って。 否定されて切り捨ててきた過去の もう一度。 歩きたいところ、 もしかすると 誰かのあしのした 見向きも…
当番ノート 第5期
『花』のような人だから。 それは美しいって意味じゃなくて。 水と光を与えてもらって初めて、育って、花を咲かせられる。 キホちゃんは、そういう人なんだよ。 人に支えられて生きているということを、忘れてはいけないよ。 夜勤明けの夫を連れ出して、10月に入ってすぐの月曜日、 静岡の街を散歩した。 目的はいくつかあった。 一番の目的は、鷹匠にある大野カメラ店へ行くことだった。 今回、このアパートメントのコ…
当番ノート 第5期
先週の投稿でその活動の一端をちらっとだけ紹介した東日本大震災被災地支援NGO、アクトフォージャパン・ベルギーの企画の一環で、この4月に福島県浪江町に窯元のある大堀相馬焼の陶工二方を招いて、ベルギー、フランス、スペインの3カ国で相馬焼きの現状についての講演会や展示会などを行いました。その二方のうちの一人、陶正徳(すえまさのり)さんが6月からほぼ二ヶ月間フランスを再訪し、作陶活動を行ったのに通訳として…
当番ノート 第5期
うんこ。 一日に一度だけ、きみは世界に現れる。 夜になると、いつもの場所で。 それは工事現場の片隅さ。 一日に一度しか会えないきみに 僕は「やあ」と声をかける。「生まれて来てくれて、ありがとう」 肛門から顔を出したきみは 「恥ずかしながら帰って参りました」と横井庄一の真似をする。 でも僕は知ってるんだ。 今日のきみは昨日のきみとは別のうんこだってこと。 一日に一度しか押せないシャッターを押し、僕は…
当番ノート 第5期
自分が撮るべきものを撮れ。 自分にしか撮れないものを撮れ。 それらは自ずと物語と成る。 迷う必要はない。 ただ真っすぐに焼付ければいい。 それが愛だ。 (写真:2012年4月 名も無き公園)
当番ノート 第5期
滴はなぜ落ちるのか 穿つため 道に落ちて弾くまで その宿命を知らず 眺める人の心を穿つ 滴はなぜ落ちるのか 放つため 芽吹きの種がひらくまで その役割を知らず 受け継がれる命を放つ 滴はなぜ悲しいのか 永遠ではないから 明日を含んだ一滴が 夜露になることはなく その一瞬に奇跡があるから 滴はなぜ嬉しいのか その奇跡が奇跡であるがゆえ
当番ノート 第5期
「四国」より 2007 「四国」より 2007 前回より数年遡りますが、2007年に四国へ八十八カ所のお遍路へ行きました。遍路へ行く理由は人それぞれいろいろあると思いますが僕はといえばどんな理由があったか、当時はいろいろ思うところもあり四国へ行ったと思いますが、今思えばなんてことはない理由だった様にも思います。遍路中特別大きな変化などはありませんでしたが、巡礼の道という場を借りてひたすら太陽の光を…
当番ノート 第5期
こんばんは。浅田です。 今日は、ちょっと、急遽予定外の話です。 これまで三回も、読んでいただいていたらお解りかと思いますが、予定外もなにもないだろうと言われたらそうなのですが。 いや、でも、予定外なんです。 久しぶりに、すごく心の関節が柔軟で、自然と涙が出そうなくらいの幾つかの感動を、ついさっきしてきました。 そう。ついさっきのことを書きます。 僕はこの一週間、ちょうどあるところで自分のつくったも…
当番ノート 第5期
あの日、あの人に。 出逢ってなかったら。 私の今は、全く違うものになっていただろう。 それとも。 その出逢いがなくとも。 抱いていた夢は、とても単純で、 自分さえ動けば、すぐに叶うものだった。 ただ、その時の私に必要だったのは。 それをあの人は、いとも簡単に。 たった一言。 「来ちゃえばいいじゃん?東京」 ずっとその場所に縛り付けていたのは、 他の誰でもなく、自分自身だった。 東京へ通う新幹線から…
当番ノート 第5期
古池や/蛙/飛び込む/水の音 (↑区切りごとにリンク張ってみた。) 誰でも知っている、と思われている一編の俳句でさえ、言葉の一つ一つには膨大なリンクが張られていて、 その「本当のすがた」なんて誰にもわからない。 そしてその膨大なリンク情報の中から選択を行っているのは読者であって、 つまりは、意味と言うのは、作品とその鑑賞者のあいだで、その関係性に応じて立ち上ってくる ものなのだなあ、やっぱり、とか…
当番ノート 第5期
一週間、早いなあ。 今週も書きたい事は何もないや。だから簡単な更新でごめんね。 毎回毎回ジムジム言ってるけど、今もまだ毎日ジム通いですよ。 ランニングマシーンを傾斜10の坂路にして、ひたすら登って(?)る。 トレーニングは楽しいなあ。 今はこれ書かないとダメだからパソコンの前でコーヒーを飲んでいて、 その前は台所まわり(洗うスポンジとか排水口周辺)を熱湯消毒してた。 さらにその前には毛布を干してホ…
当番ノート 第5期
白い足跡が残る頃 電車の吐く息の中で 知らぬ間に伸びた君の髪が 時間を告げるように揺れた ぎこちなく君は歩き出す 僕はそのあとを追いかけて ぽつんと立つ姿をのぞき込み いつもと変わらず閉じこめた Our finder Our finder 見つけたいんだ Our finder 二人で Our finder Our finder その向こうに見える未来に 呼んで 5時10分の秋の風にさらわれないで …