長期滞在者
朝起きると、何も着て無く、朧げに昨晩初めて会った人と飲んで一緒にホテルに入ったことを思い出す。 急いで会社に行く用意をしなあかんと思ったが、今日は土曜日だったのでホテルの近くにあった喫茶店でモーニングを一緒に食べる。 昨晩のアルコールが抜けない身体にコーヒーが効いて、前日の記憶を辿りながら、若干の照れくささと共に喫茶店にふさわしいような会話をして相手の職業も知る。昨日既に同じ質問をしていたかもしれ…
長期滞在者
本稿のレビュアーを務めてくれている盟友藤田莉江さんが、前にも紹介した通り、毎月一回二人展を敢行し、それを一年続けるという修行のような企画をとうとう完遂。しかもラスト十二回目は個展というハードな旅路を終えられました。僕も「七番槍」で参加させていただいたのは前にここに書いた通りです。残念ながら僕は十二回中二回だけどうしても都合がつかず観ることがかなわなかったのですが(申し訳ない)、それでも観ることが出…
長期滞在者
花粉で視界が曇る中、数時間前まで改行の間隔がやたら大きい設定になっていたwordで書いている。改行の間隔が戻ると、リズムが出てさくさく書ける。人間なんて単純だ。 先月の投稿は写真だけで済ませてしまった。 写真の表現を否定しているわけではないが、私の場合は表現の手段として写真を撮っておらず、スマホのフォルダの中から自分が1か月間の中で撮った”それらしい”写真を反射神経的に選択して投稿した。写真を選び…
長期滞在者
人間とは往々にして「盛る」ものである。誰しも覚えがあろう。 『太平記』では60万人の新田軍が24万人の幕府軍を攻めたりする。んなわけあるかい。狭い鎌倉市街で84万人の人々が戦っているさまを想像できるだろうか。ちなみに鎌倉時代の日本の総人口は推計700万~900万人くらいだったと言われている。総人口の一割の人間の殺し合い。あり得ない。『太平記』の兵数、死者数はざっくり10で割ればよい、といわれている…
長期滞在者
体調を壊してしまい、文章が書けず、代わりにこの一ヶ月の間に記憶に残った写真を。
長期滞在者
昨年末から年明けあたり、久しぶりに集中して本を読める時間があったので、買い込んでいた本を読んだのだが、寺尾紗穂、斎藤真理子、奈倉有里、となぜか女性の著者の本が続き、しかも良書ばかりだった。 西北ジュンクの音楽雑誌コーナーに置かれていてジャケ買い(表紙買い?)した寺尾紗穂『戦前音楽探訪』という本が面白く、ミュージシャンとしては名を聞いたことがあったが、調べてみたら音楽史のテーマのみならず南洋移民の歴…
長期滞在者
街でバレー教室に向かう子どもを見掛けると、背筋が伸びる。 自分より四半世紀も後に生まれたはずなのに、規律を守る力強さが感じられるような、バレリーナを目指して練習を積み重ねることが出来る強さが感じられるというか。 今年も無事に毎月欠かさず連載を続けられてとても誇らしい。 三日坊主の典型のような性格にも関わらず、これまでずっと続けられているのは、毎月公開日が24日であることも関係している気がする。もし…
長期滞在者
今月も過去の展示の振り返り。 ・・・・・・ これまで『風景について』という名の展示を二回行っている。 長く写真を撮っていると、写真が写るとはどういうことか、というそもそもの不思議を考えるようになる。レンズを通ってフィルム(もしくはセンサー)上に結像する外界。別に写真に限定することなくても、写真が写る仕組みのモデルとなった眼球と脳の仕組みを考えてみても、眼前の風景を風景として識別することじたい、「見…
長期滞在者
何年間も音源を聴いてきて、日本に来ることは無いだろうと思っていたコロンビア/ボゴタのバンドが日本にやって来た。 ツアー初日、中野のライブハウスで見て、予想を超える熱を感じ、その圧を仕事中も感じ続けた。 それから数日後の土曜、朝7時に起きて10分で身支度して新横浜へ向かい、新幹線で岡山まで移動し、岡山駅で乗り換えてローカル線で津山駅へ向った。 津山でずっと行きたかった赤壁邸でMUROのライブがあると…
長期滞在者
過去の展示のことをいくつか振り返ってみることにする。 (1) 摩擦係数(μ)【mju:】- [ 2011 ] ・・・・・・ まずは、もう14年も経ってしまったことに驚愕しているのだが、2011年にビーツギャラリー(今里に移転する前の阿波座よりもさらに前、心斎橋にあった時代)の「ダイドー・トリビュート展」に参加したときのもの。 ダイドーはもちろん森山大道のことで、この展示の良かったことは、参加者が…
長期滞在者
週末に運慶展に出掛けた。 前日にTwitterで40分並んだという投稿を見て覚悟をしていたが、まったく並ばずに入れた。 さすがに展示部屋の中は人が多かったが、この距離で360度から彫刻を見ることが出来て鳥肌が出た。 800年も前の彫刻を目の前で見て、霊感という言葉が正しいかは分からないが、力の塊のようなものを感じた。 照明の絶妙な暗さがこの空間の一翼を担ってるように感じた。 繊細な彫刻や力強さに溢…
長期滞在者
先に謝っておきますが、今回はなんか、カメラオタクみたいな話なので。興味ない方は文章すっとばして写真だけ見ていただければと。正方形で撮れるカメラを求めて三千里、という話です(要約終了)。 ◆ フィルム時代にはよく6×6判(=正方形画面)のカメラを使っていた。そもそも写真の展示を初めてしたのは2006年、渋谷ルデコでのグループ展『7』だったが、そのときから全点正方形写真だったし、2009年の初めての個…