明日からしばらく大寒波が来るとニュースで言われている。
運転免許の更新日の〆切が迫っているので、明日免許センターに行きたかったがどうなるのか。
最近、「貸したかった小説は本当に貸すほど面白かったっんやっけ」、「おすすめしたかった映画は本当におすすめするほど面白かったっけ」と思い直すことが多い。でも、一度でも薦めたいと思ったってことは、読了後、鑑賞後にそのくらいの熱量を感じられる本だったということなので、いいのか。
1月半ばの土曜日に鈍行列車で小山駅まで電車に乗って、とある人と合流して一品香という店でラーメンを食べた。
大げさでなく、人生で3本の指に入るほどおいしいラーメンだった。またもう一度食べたい。
ラーメン屋を後にして、小山駅に新しく出来たというレコード屋に連れて行ってもらった。
レコード屋にわざわざ連れて行ってもらったということは、これは確実に何か買わないと失礼やな…と少しだけ身構えたが、レコード収集の達人から「これは絶対勝った方がいい」と言われて、一切の迷いもなく購入した。
ちょうど高橋幸宏が亡くなった日だったので、これまで聴いてこなかったYMOを聴いてみようとYMOのレコードも買った。その店は大学を出たばかりの若いオーナーが構えた店で、ハードコアパンクの品揃えも充実していた。Comesの2ndが売っていたけど財布の事情で買えなかった。途中、封を開けていない同じCDを大量に売りに来た人がいて、「警察から盗品に間違えられるから、買い取り難しいんですよ」とオーナーは回答していた。
その後、家にお邪魔させてもらい、ジャスミンティーを飲みながら、レコードをひたすら聴いた。
「御茶ノ水のあのレコード屋は店主が変わって品揃えが完全に終わった」、「レーベルに直接連絡して輸入してみる」など、欲しいものを手に入れることに対して気持ちよさを感じた。
あまりに多くのレコードがあり、その中でもとびきりのダンスチューンながらスピリチュアルな要素も入った曲たちを聴かせてもらい、踊り出したくなるような、突き上げられる曲ばかり聴いていた。
その翌週の土曜日、「UnderworldのBorn Slippyのみを夜通し流し続けるイベントがあるねん」とTwitterで見つけた話を高校の同級生達との久しぶりの飲み会で話した。Born Slippyはロングverだと10分近くあったと思うので、夜通しで50回くらいは流すんだろうか。もし自分が同じようなイベントを主催するなら何がいいのか。Bay City RollersのI Only Want to Be with Youがいい。最近電車の中でもこの曲をリピートしており、もしこの曲に合わせて踊るのであれば、どんな動きになるのか妄想している。
久しぶりの会で店をハシゴし、ご機嫌になり、危うく終電を逃すところだった。みな関西弁は残りながらも、関東での生活の方が長くなっているはずだ。そういえば久しぶりに会ったのに写真を一枚も撮らなかった。新宿三丁目のいいお店だった。
少し遡って昨年の大みそか、一人だったので、本を読んで、川沿いを走って過ごして、夜はビールを飲みながらテレビを見て過ごそうと思っていた。が、せっかくの大晦日。たくさんのイベントが電車で30分乗れば、たくさんのイベントが行われている。一生で一回くらいは悪く無いかと思い、オールナイトイベントに行く。
会場内には外国人も多かった。風習として大みそかは仲間と過ごすことが多いのだろうか。イベントでは若いロック歌手がとてもとても粋なカウントダウン(MCは無く、演奏の終盤に突如スクリーンに10から0まで写され、0の瞬間にすっぱりバンドが演奏を終え、一言「あけましておめでとう」と発して去っていった)をし、その後はふんどし姿のDJが最高な音楽をかけていた。すっかりその流れに満足して、朝までクラブの中にいることは諦め、大みそかの臨時便の1:30渋谷発横浜行の電車に乗る。
予想通り、深夜に一本だけの臨時便は満員電車並みの混雑だった。また、乗客の9割以上が酔っ払いだったと思われる。そんな中、おそらく合格祝いの祈願で初詣をしてきたのだろうか、参考書を必死に読む受験生の親子が乗っていた。この親子の席の前では、大声ではしゃぐのを止めて欲しいと思った。
あまから手帖という雑誌を買った。いつもライブに行っているフォークシンガーが寄稿しており、ちょうどリニューアル号の一発目だった。グルメに関する本を買ったのは人生で初めてだ(と思っていたら、横浜の昔ながらの飲み屋さんガイドブックは買ったことがあった)。
まだ全ページを読めていないが、この本がすこぶる面白い。関西の本なので、もちろん大阪の店が基本となるが、店の紹介が店主の個性だけでなく、土地の雰囲気と合わさって紹介されている。
中には、関西の情報誌としてライバルのはずのMeetsの編集長も、特集記事に寄稿していた。それも関西の中でももっとも色の強く、Meetsの中でも美味しいネタが豊富なはずの西成-新世界エリアを惜しげもなく紹介していた。記事の中でも、Meetsは酒飲みの雑誌と思われていると自虐的に書いてあり、あまから手帖の雰囲気に寄せて和菓子屋も紹介されていたが、Meetsとあまから手帖の違いで紹介できる店も異なるから被りもなく紹介できるのか。
こうした、ライバル関係などお構いなしに「おもろかったらええねん、それやろうや」みたいな精神が、色んな業界でもっと広がればいいなと感じる。ただ、事業会社同士となると、株主の手前それも難しいのだろうか。そんな壁も大阪万博では取っ払われるのか、どうか。
関東にいると関西の街の熱と面白さが際立って感じるけど、それはまた逆もしかりなのか。
ド平日の水曜日に、日帰り出張の予定で香川へ向かったが、結果的に1泊して帰ることになった。夜、あまり店が開いていないため、駅から離れてぶらぶらしていると、1軒のちゃんこ料理屋があり、1人やけど注文大丈夫かなぁと思いつつ暖簾をくぐった。
お客さんは誰もおらず、中学生くらいの男の子が食器の片づけをしていた。どうやら家族で経営しているようだ。
冷蔵庫に赤星が見えたので、その男の子に赤星を頼み、ちゃんこ鍋を頼んだ。
その後、何も食べ方の指示もなく、無造作に鍋と野菜の皿と胡麻が置かれた。
いつ野菜を鍋に投入すればよいのか聞きたかったが、みんな店員さんはキッチンの裏に消えていった。
ちょっと寂しいなと思いながら、沸騰した瞬間に野菜も全部入れた。
ちょうど具合かなと思って、鍋を食べていると、家族がみんなカウンターの方に戻ってきた。どうやら裏で食事をしていたようだ。
そこからは「どこから来たん?」「なんの仕事してるん?」「どこのホテル泊っとん?」など質問攻めにあった。
もともと泊まる予定で無かったので経費を抑えようと安ホテルにしたら非常に昭和な作りだったのだが、そのホテルの名を伝えると、ママから「わたし、昔そこのホテルに友達が泊まるっていうから、部屋に遊びに行こうとしたら、デリバリーヘルスと間違われて上に上げてもらえなかったんよ」、ママのママからは爆笑しながら「あんた、それ昔は綺麗やったってことやないの」という答えが返ってくる。こうしたやり取りを、カウンターで水割りを飲みながら聞く。
出身が神戸だという話をしたら、ママが「私震災の時中学生やってんけど、こっちも揺れて、地震初めてやったからびっくりしていたら、お母さんは娘もほったらかしで、一人だけ完璧な姿勢で机の下に避難しとったんよ。」と話して、ママのママは「そんなことあったけなー」と惚ける。
どこに住んでるか聞かれて、いまは神奈川に住んでいると伝えたら、マスターから「神奈川ほんますごいわ。俺、ヤフオクで落札したら、だいたい神奈川やもんな」と、受け答えに困るようなことを言っていた。
とても暖かい気分で夜をやり過ごせるちゃんこ鍋屋だった。