長期滞在者
デスモプレシン試験ー 入院4日からは、実際に薬を使って症状を抑えることができるのかを検査することになりました。デスモプレシン点鼻薬を投与し、バソプレシンが下垂体から分泌されるのかを確認しつつ、この薬で症状を緩和できるかを調べるための試験となります。デスモプレシンは、とても原始的な点鼻薬で、細い透明のチューブに薬の分量を測る目盛りがついていて、チューブの端から必要な分量の薬を注入します。片方の端を鼻…
長期滞在者
上原隆『友がみな我よりえらく見える日は』(幻冬舎アウトロー文庫) 仕事でなんとなく不調が続き、恋人を怒らせ、打ち合わせで雑に扱われる。みじめな気持ちになることが続いたその日の夜は、進まない原稿を放り出し、気になっていた本を読むことに決めた。 読んだのは、上原隆の『友がみな我よりえらく見える日は』。タイトルは石川啄木の句からの引用だけれど、誰しも一度や二度はそういう気分になったことがあるだろう。常に…
長期滞在者
僕が写真を始めたきっかけは以前にも書いたことがあるけれど、ペンギンだった。 24年前、南米チリでフンボルトペンギンの生態調査をする研究団体の調査旅行に参加して、ペンギンの営巣地の様子を記録撮影するためにカメラ機材を揃えた。 詳しい話はこちら → 「ゾディアック!」 南米の調査旅行から帰ったあと、僕は当時飲食店バイトかけもちのフリーターだったので、旅行中に使ったフィルム代プラス現像代(自腹)、無理し…
長期滞在者
「あれ? 前はもっとCDが積み重なっていたイメージが。」 「そうなの。だいぶ捨てたのよ。」 久しぶりに私の部屋を訪れた者からの言葉通り、 私の部屋から、多くのモノが無くなっていた。 深刻な理由はない。 時代の変化でCDを所有していなくても、これまでの自分の音楽のライブラリーをキープできる状態になった。 事実、私の周りのラジオDJ達からもだいぶCDを片付けたという話がよく聞かれる。 生活において、最…
長期滞在者
縁あって、販売中のマンションのモデルルームの中に、ルーニィで取り扱っている作品飾らせて頂くことになりました。以前からこういうイベントを手がけてみたいと思いつつそのチャンスに恵まれなかったのですが、いつか必ず出来ると念じていたら、やっと廻ってきました。 モデルルームの中というのは、建物の間取りだけでなく、中に配置されている家具や調度品、つまりダイニングテーブルに置かれたワイングラスから、ベッドルーム…
Mais ou Menos
—————— まちゃんへ 9月になりました。9月は2人の誕生月でもあるので、特別です。 最近の体の調子はどうですか。 薬のコントロールも少しずつできているのかな、と見ていて思うんやけど、冬に向けて、ますますうちらは体調に気をつけていかんとあかんな。 夏に休まなかった分、先日、3日間休みがとれて、休んだのは、自分の中で大きな転機…
the power sink
表題:流れの強い大きな川を骨がバキバキになりながら上流に向かう人と、カーブで曲がりきれずに川に落ちる車。鳥さん魚さん達は元気そうね。 今回も絵を載せます。見て頂けると嬉しいです。では宜しくお願いします! 背後から木を登っていく三匹の芋虫 車がうまく描けない。以前から車をうまく描きたいと思っているけど、僕には無理だ。なんでうまく描けないか?車を描く事に時間を…
風景のある図鑑
「 エアロゾル : aerosol 」 私たちの周りにある空気は、エアロゾルという状態にあります。エアロゾルとは、気体中に固体または液体の微粒子がコロイド状(粒子が細かく散らばって溶けたように見える状態)に浮遊している状態の事です。 地球の大気には、雲、霧、花粉、宇宙から降ってくる宇宙塵、これらが空中に多数浮かんだ、エアロゾルです。 空が青く見えるのも、夕焼けが赤く見えるのも、エアロゾルのせいで…
画家と7人の肖像
一生縮まらない距離がある。 本来なら年を重ねるごとに砕けていく感情が、彼の前では反比例になる。 歳を重ねるごとに明確になる距離感。私の人生の中で、これほど特異な対象はいないだろう。 Photo by Kazuki Hiro 7人の肖像を描くにあたり、方々に企画概要を伝え、承諾を得る過程には毎回心臓が握り潰される勇気を伴った。そうしてようやく6名がテーブルに着いた頃、最後の席に招いたのがBIGMAM…
長期滞在者
鷺系の鳥というのはあの優雅な姿形に反して実はかなり獰猛らしい。 白鷺の生態が気になって動画を検索したら、魚はもちろん、小鳥、 鴨の雛鳥、ねずみ、リス、さらには亀まで食らっている 白鷺やら青鷺の様子をあれこれ見ることができた。 というか、いきなり最初の動画で自らの周りを飛んでいる小鳥を 捕食する映像を見たときはかなりショックを受けた。 (閲覧注意) 小学生の頃、通学路の脇の用水路で大きな食用ガエルが…
長期滞在者
11階1111号室ー 入院当日は、電車の遅延で遅刻しそうになるなど、ハラハラした幕開けでした。1週間家を空けることや、面倒くさがりなパートナーの食生活がどうなるのかなど、心配ごともたくさんあり、ついつい常備菜を作りすぎてしまったり。でも、これから先は何があっても受け入れるしかないという覚悟のせいか、気持ちは前向きでした。 わたしに割り当てられたのは、病棟11階1111号室、スカイツリーが見える、窓…
長期滞在者
家族がばらばらになったのは、去年の2月のことだった。 僕が幼い頃は主に父の酒癖の悪さが原因でよく家族喧嘩になっていたけれど、今回の事の発端は父ではなかった。父が年齢を重ね、あの赤ら顔と怒声が昔話になりかけた頃、こんなことが起きるとは。いくつかの問題が連動しながらめまぐるしく進行して、あっという間に縁を切る、なんて言葉が飛び交うようになっていた。 仮に相関図を書いてみるとする。それでいうと僕は誰にも…