長期滞在者
このビルを少し離れたところから見ると、とても味わい深いかたちをしていることに気がつきます。 ぼくが、ここに来たばかりの頃は、レンガのタイルが貼られていましたが、現在では白のモルタルが吹き付けられています。どちらの時代もよく似合っていました。 特徴的なエントランスの屋根を支える黒御影石で化粧した柱があり、上に向かって細く削られるようなかたちをして、左右非対称に広がる屋根に結ばれています。屋根の庇は両…
Mais ou Menos
まちゃんへ 金曜日は2人で初めて夜通し遊ぶということをしましたね。 自分もああいうイベントは初めてて、最初は緊張もしたけど、なじみのお店のパーティー的なイベントだったので、すごく楽しめた。 今、これファミコンの音楽聞きながら書いてる。 ほんまにファミコン好きでよかった!! あと、音楽聞きながら踊るの気持ちいい。知ってる曲がかかったらテンション上がる。まちゃんが朝までずっと踊っててすごいなと尊敬した…
the power sink
こんばんは!今回も絵を載せます。見て頂けると嬉しいです。 ではよろしくお願いします! 僕はどこかに詰まった 三角の帽子を被って三角の木のところをずっと歩いているので、気分が良くない この人達は心底焼き魚を食べたいと思っているのに、一体何でなのか誰も魚を全然見ていないんだ 海の中で光る米粒を見ている バイパスの上にいる人。いいトレ…
長期滞在者
物事には「期限」というのがある。その線を超えてしまうと、取り返しのつかないことも起こる。 食べものであれば、賞味期限を過ぎて口にすると、お腹を壊してしまうかもしれない。付き合いの長いカップルであれば、「いつまでに結婚してくれるの?」と思ってはいるが口にしない彼女がいたときに、それを彼氏がむやみやたらに先延ばしにしてしまうことで、破局につながったなんて話もよく耳にする。 俗に言うクリエイティブであれ…
長期滞在者
暑い。とっても蒸し暑い。これを書いているのは8月末の週末なのだけど、先週末くらいから、まだ夏なのだということをベルギーの空がふと思い出したように暑くなっている。 いくら日照時間の少ない、四季の区別のない、天候が不順だから7月8月になっても上着をしまいこむ事が出来ない、そういう国に住んでいるからといっても、やはり暑すぎるものは暑すぎるので、贅沢な話だとは思いながら愚痴も言いたくなる。 エアコンが一部…
はてなを浮かべる
「では、お願いします。」 僕は腕の中に抱えていたはてなを差し出した。 白衣を着た人がそれを両手で受け取って、薄汚れた秤にそっと乗せる。 「うーん、残念。もう少しといったところですね。」 「はぁ。そうですか。」 「見た目は大きいのになあ。」 また来てください、の一言を添えて、手馴れた様子で僕のはてなは返される。 「次の方。」 すぐさま別の人が入ってくる。 同じようにして、抱えていたはてなを差し出す。…
Native Language
長期滞在者
子どもたちが、たっぷりクリームのかかったイチゴをお皿に山盛り食べることができたら大喜びするように、ほんものの魔女は、子どもをぺちゃんこにつぶすのが最高の喜びなのだ。 一週間に一人は消すぞ、と決めていて、それができないと不機嫌になる。 週に一人で、年に五十二人。 つぶして、ひねって、さっと消せ。 それが、魔女のモットーだ。 (『魔女がいっぱい』より) 夏休み前最後の図書室での時間。今日の本は何だろう…
日本のヤバい女の子
【9月のヤバい女の子/理不尽とヤバい女の子】 ●トヨウケビメ(羽衣伝説/奈具の社) ――――― 《羽衣伝説/奈具の社》 岩陰に水音と女の声。 丹波の山にて八人の天女が水浴びをしていた。 飛沫が舞い、傍らに置かれた彼女らの羽衣を湿らせる。薄く発光するように美しい布は岩の上に無防備に投げ出されたままだ。 軽やかに遊ぶ八人に、ふと不穏な影が近づく。近くに住む和奈佐という老夫婦である。彼らはこっそり水辺に…
長期滞在者
自意識ってすごく厄介なもの。自分ではすごく気になることだったり、こだわっていたりすることが、他人の目から見たら「そんなこと気にしてたの?」っていうのはよくあることだけれど、その自意識が自分の行動を縛っているのだとしたら、それはとても勿体無いことだ。 4月に転職して、あえてこれまで苦手意識があった言語に関わる仕事に就いたのも、自意識やコンプレックスが確実に自分を狭めていると感じていたから。苦手な…
長期滞在者
私は焦っています。大学時代の友人と久しぶりにお酒を飲むために乗り込んだ夕方の満員電車で、狭いスペースのなか苦労してスマートフォンを取りだし、待ち合わせ駅周辺の飲食店を調べます。平行して友人とチャットのやりとり、どんなジャンルの店が良いか少し聞いて、後は自分の好みで決める。そのはずが、お店情報の下についた星の数が気になります。 「ランキングは低いけど3.4だからいいか」、「いや、口コミを読むと店員…
長期滞在者
武庫川の河原で、ボロボロの羽の、見るからに瀕死のジャコウアゲハが2匹、交尾していた。 下になってるオスは、もう生きてないんじゃないかと思われるほど生命感がなく、実際ずっと観察していても動かない。上になってるメスも瀕死状態だが、じっくり見ているとたまに反応があり、少なくともこちらは死んではいない。 瀕死で交尾。 これはつい 「死にそうになりながらセックスしている」 という人間の言葉に訳してしまいがち…