長期滞在者
今年のベルギーはわりかしあったかくて4月はしっかり春めいていた(ちなみに5月になってから少しまた寒くなった)。去年の今頃はまだ雪が降ってたんじゃなかったろうか。腰痛持ちとしては非常に有り難い気候である。腰痛というと、腰自体に問題がありそうに思えるのだけど、実はやっぱり背骨と股関節の使い方が悪いと腰にくるという事を最近実感している。例えば、電気ろくろを長時間使っているとテキメンに腰痛がますのだけど、…
長期滞在者
まだお日様が上ったばかりの朝早く、いつものように煙猫が私を起こしにやってくる。枕元でひとしきり鳴き、床を唸りながら反復し、また枕元で鳴く。時計を見るとあと2時間は床の中にいられるではないか。もう少し寝かせてください、お願いします、と布団をかぶる。ちょうどいい頃合いにまた起こしに来てくれるはず。そういつものように。それからどれくらいたっただろう、時計を見て一瞬で目が覚めた。針が指しているのは家を出…
長期滞在者
夢はただ一つ、暗闇の腐肉を食い開き、お互いの魂の光を見つけ続けることだけだ。 あなたがはじめて孤独を感じた瞬間はいつ?自分が本当は誰とも繋がっていないと、はじめて意識したのはいつ? 僕は7歳の頃でした。汚ない校舎裏の庭が、咲き出したリンゴの花で埋め尽くされていた。エデンのよう。木の下に座った僕が日が暮れるまで永遠と小さな白い花を見つめ、ぼーっとしていた。雪のような白い曼荼羅、真ん中に赤い花粉、乳房…
イルボンと小鳩ケンタの空席商会
◇出てくるひと(順不同・敬称略) イルボン(gallery yolcha車掌/詩演家):以下、車掌 小鳩ケンタ(詩人):以下、鳩 Apsu(アーティスト、文様作家):以下、Apsu aiai tuji (家具作家、三角アクセサリー作家):以下、aiai ◇◆◇◆◇ 【2014年3月の相席】 2014年3月2~16日、Apsu×aiai tuji(△▼△) 展示最終日、陽の落ちたyolcha内にて。…
長期滞在者
少し前に、不思議な夢をみた。夢であるから、夢の中の事象が事実というわけではないのだけれど、それを信じたいという気持ちでいる。創世記、と聞くと真っ先に聖書を連想すると思うのだけれど、わたしが夢でみたのは、わたし自身の創世記であり、とある人物とのはじまりだった。 すべてのはじまりは、神々の園でのこと。はるか昔、わたしは木々が生い茂り、花々が眩しく咲き乱れる神々の園に住んでいた。ひとは神々と共存して…
虫の譜
ヒシバッタは、その名の通り上から見るとひし形をしたせいぜい1センチほどの小さなバッタだ。たいてい地面にいる。バッタと言うと草の上にいて緑色で細長いのがスタンダードだから、知らなければ彼らを見かけてもバッタだと気がつかないかもしれない。ひとたび存在を認識すれば、そこここで目にする普通種だ。 かれらの面白さはバリエーション豊富な背中の模様にある。色も柄もさまざまで、個体差の大きい昆虫の例としてよく取り…
ショートな絵本
あれれ ここ、どこだろう なんにもないのね きゃあ くも、だわ 私、くもがこわい 子ぐももいっぱいでてきた くもの家族かもしれない なんだか楽しそうにはねている これからなにが始まるのかな くもたちが、巣をはり始めた くるくると、かっちりと くるくる、かっちり、あんでいる きれいなレースみたいな、くもの巣 おかしいな、ほんとにレースをあんでいるわ まあ、きれいね くもがレースをあみ終えた おや、雨…
長期滞在者
[撮影 : 2005-2007] ・・・・・・ 7〜9年前の写真のベタ焼き(ネガをそのまま全コマ印画紙に密着プリントしたインデックス)の束が出てきたので、久しぶりにしげしげ見ていた。 僕の写真で「面白さ」という尺度でいうならば、おそらくこの時期に撮ったものがピークなのだと思う。昔の自分の写真を見て「面白い」と思うのはなかなか複雑なものなのだけれど(写真にとって「面白い」とは何か、という肝心な定義は…
the power sink
こんばんは。今回も特に意味のない絵を載せています。 意味のない絵を描いていると、大体の場合はとても眠たくなる。 見て頂けると嬉しいです。ではよろしくお願いします! 12 1.お父さんに締められる 2.木と人 3 3.無気力状態の人を、ほとんど無気力のおばさんが見張っているんだ 4 4.叩く人達、たぶんパイプかなんかを叩いている 56 5.ココナッツをコンコンする人 6.透けている複数の幽霊 78 …
長期滞在者
3月26日 門下の試演会。試験とは違うのだし、たかだか1曲弾くだけだと思っても、緊張して落ち着かない。 弾き過ぎないように指を慣らしてから、支度をして家を出る。 途中、Gからのメッセージを受け取る。「N’oublie surtout pas de t’amuser(とりわけ、楽しむことを忘れないで)」 まるで側にいるみたいに、つめたくなっていた指先に暖かみが戻るのを感じ、す…
長期滞在者
写真展会場にいくと、時々会場内にファイルが置かれていることがある。グループ展などに行くと、出品メンバーそれぞれが立派なポートフォリオブックなどが、それぞれの壁の前にちょこんと置かれていることもある。 ファイルの中身は人によって考え方はあると思いますが、結構な確立で展示しなかった写真をファイルにまとめましたのでどうぞご覧下さい、という方がいます。展示しなかった作品というのは、すなわちボツということで…