当番ノート 第30期
Photo by Kohei Kawatani 服の素材や形に関する感覚が掘り下げられたのはおそらくこれの時だな、と思い当たるものがある。 学生の頃に、すべて麻で製作した作品だ。 悲しい時に着るものについてぼんやりと考えていて、日本の昔の喪服は黒ではなく染めを施していない白や生成りの麻だった、という事を知り、それに興味を持って確か作ったのだった。 麻の光沢は上品だけれど無骨な感じを受けるし、個人的…
当番ノート 第30期
皆様こんにちは。HALです。皆様、お正月をどのように過ごしましたか。日本では学校関係が始まるのは、1月6、7日あたりだったと記憶しているのですが、ポーランドの大学は3日からまた授業です。正月三が日という発想がないんですねここでは(笑)。もちろん正月料理というものも無いので、私が今年初めて食べたのはトルティーヤです。 本日はまた一つの作品を紹介したいと思います。グラフィック作品、タイトルは『BRIN…
長期滞在者
おめでとう、酉年。 年末には一年のもろもろを振り返り、年始にはちょっとした夢というか希望を持ってみて、新たな一歩を踏み出したくなる。これまで、そして、これからの一年を見つめれば、つい自分の「仕事」や「はたらき方」を考え、いつかはやってくる瞬間に備えて、どのように身支度を整えようか、とあれこれ思考を巡らせてみたりもする。 そんな仕事やはたらき方について話をするとき、ここ最近では「渡り鳥のように」とい…
当番ノート 第30期
24時間という時間は、確実に平等に人々に与えられていて、多分唯一なんのボーダーも関係ない、生きるための条件だと思う。 でも人間は身勝手なので、ある時は長く、ある時は短く感じる。 前回は元旦。 なのに、気づいたらもう8日も2017年は終わろうとしている。 残りの357日。 私は、どう生きるのだろう。 時間でいうと、 24時間×357日=8568時間。 私は、どう生きるのだろう。 分でいうと、 60分…
長期滞在者
Bonne et heurese année 2017! 明けましておめでとうございます.今年もどうぞ、日仏藝術草子をよろしくお願いいたします. (小林古径「不尽」山種美術館所蔵.山頂に3つの隆起が見られる「三峰型」の富士山.社寺縁起や参詣曼荼羅などの中世の絵画作例に見られる特徴的な形状だそう) 富士は昔から、多くの画家の心を惹きつけてやまない. 厳しさ、柔らかさ、のびやかさ、どの性…
当番ノート 第30期
一人でならいくらでも遠くに行ける気がしていた。 何時間もの時差が隔てる知らない国の道をひとり歩いてきたけれど でもそれは本当に、遠かったのでしょうか。 ひとり旅は邪魔されないところがいい。 気を遣わなくていい。好きな時に立ち止まることもできるし、今夜発つのだと決めることだって自由。 その時に感じることこそ本心であり本質的なんだと、漠然とそう信じてきた。 そんな調子だったので、ひとり旅が欠かすことの…
当番ノート 第30期
栄西が著した『喫茶養生記』は茶と桑の効能について述べた養生論です。 上巻では密教の加持でもって「内なる治療」を行い、さらに五臓(心臓・肝臓・脾臓・肺臓・腎臓)のうち心臓を最上位に位置付け、心臓は苦味を好むから苦味のある茶を飲んで「外からの治療」を行うと気力旺盛になると説きました。ついで下巻では、飲水病(糖尿病)、中風、不食病(食べ物を受け付けない)、瘡病(できもの)、脚気の各病状はみな桑によって治…
長期滞在者
名刺交換が苦手だ。 恥ずかしいことに、社会人になってから数年が経つけど、いまだに名刺交換のとき、そわそわと落ち着かない。卑屈な自分が顔を出しちゃって、「どうせ捨てられる名刺だ」「印刷工場に申し訳ない」などと考えてしまうメンタリティを持っているからだ。 もっと言えば、「初対面だから、とりあえず渡しておく」みたいな儀式としての名刺交換って意味あるのかな? と思っている自分がいて、それってエコじゃないも…
当番ノート 第30期
こんにちは、珈琲子です。最近もまだまだ寒くて、暖かいものが食べたくなりますね。ラーメンがより美味しく感じる季節だと思いますが、浅草にある「ゆきかげ」というラーメン屋さんがとても美味しかったので、浅草に行った際はぜひ行ってみてください。鶏白湯スープがとろとろしていて、醤油、塩、焦がしにんにくなど様々な味から選べます。つけ麺もあり、次に行く時、私はつけ麺に挑戦する予定です。ではでは本題です。 …
はてなを浮かべる
どこにも定着できないのか? なにを選ぶかと同じくらい なにを拒否するかにかかっている? 面どころか点でしか触れていないのを知ってた? 言葉を排水できている? 毎晩きちんと培養されている? 保護される理由がほしいの? いつまでも凶暴でいられるかな? …
当番ノート 第30期
明けましておめでとうございます。 いかがお過ごしですか。 新しい年が来て、連載も残り1ヶ月になりました。 新年最初のコラムは、去年から数着続けて衣装を作らせてもらっている、ダンサーの今村よしこさんについて。 前回書いた、朝弘佳央理さんが参加されていた公演の舞台のひとつ、祖師谷のムリウイという会場でよしこさんと知り合った。 ほどなくして衣装製作のお話を頂き、打ち合わせがてらお会いすることになった。 …
長期滞在者
あけましておめでとうございます。 2017年がハッピーな年になりますように。 と始めてはみたものの、これを書いているのはまだ12月末。 まあ、無理せず、いつも通り現実に沿って書き流すことにします。 とぼとぼと 師走の足に 追い越され 今日という日は、異常に面倒な失業保険関係の書類をやっとこさ提出し終え (ちなみに失業保険を停止してもらうための手続きをしてきた)、 そのあとで行きつけのカフェに向かい…