当番ノート 第48期
あの映画が面白かった、この映画はつまらなかった、作品への評価はひとそれぞれ。正しいのか、正しくないのかなど一概に決めることはできない。 では、俺の場合はどうだろうか。 俺の映画を評価をする判断材料というものはたった一つで成り立っている。 それは 「期待に応えたか、応えられなかったか」だ。 大作ほど期待が高まるというもの期待が高まるのでなかなか期待に応えてくれることもあまりないのが現実である。 では…
それをエンジェルと呼んだ、彼女たち。
まだ出会って1年ほどしか経っていない彼女とは、いつもちぐはぐな場所で会う。いるべき場所としなきゃいけないことの隙間にある、ぽっかりとした時間を共有することが多いからだろうか。もちろん、私にとってはということなのだけれど。 そもそも、彼女はひと所に止まれない生活をしている。公演のために世界を飛び回るダンサーだからだ。出会って以来、そのダンスを観てみたいと思っていたけれど、残念なことに日本では彼女の所…
長期滞在者
今月の家日記は途中で書けなくなってしまった。 理由は、親しい友人が交通事故で亡くなってしまったから。 その友人がやっていたバンドのライブに、ここ2年、数えきれないくらい足を運んだ。 U2のライブも一緒に行ったし、これから先、もっと色々なことが一緒にできると思っていた。 その未来は永遠に来なくなった。 クリスマスや、大切な人たちの誕生日があった。けれどそれも夢の中の出来事のように通り過ぎていった。 …
当番ノート 第48期
今日は少し、音楽の細かい話は忘れて、私がインドで体験した不思議な出来事を共有したいと思う。 インドという国は、土と埃と、人びとの汗と熱気と、動物の糞尿と、あちこちで発せられる大小の音と、さまざまな食べ物のにおいと・・こうした生身の、非常に現世的なものがごっちゃになった世界である。 他方で、至極平凡な清掃人やリクシャーの運転手なんかが急にぽろっと、心に沁みる一言を発したり、奇跡としか呼べないような信…
Do farmers in the dark
表題:草を持つ人、食べる人、異次元に隠されたエビ天、オマールエビ こんばんは!今回もあいも変わらず、自分の展示のお知らせをしたいだけのいつもの日記みたいな文章になっています。すみません。 またも休日の事 何の努力もせず毎日、毎秒できるだけ気分良く過ごしたかった。どうしたらいいか。楽しいと感じる事柄のレベルをどんどん下げ続けるんだ。そして苦難には立ち向かわず、やむなき小さ…
お直しカフェ
こんばんは。はじめましての人が大半だろうに、でも身近な人や、遠く離れた友人にも読んでほしいなと思って、それでどちらかというと近況報告のような心持ちではじめた連載も早3年目。遂にやってきた2020。新年なのと、アパートメントのリニューアル間近なのとで、少しだけ改めての自己紹介をします。 お直しをする人の溜り場をつくる試み はじめてアパートメントで書かせてもらったのは、2017年10月から11月の当番…
当番ノート 第48期
『男はつらいよ』が22年ぶりにスクリーンに帰ってくる。シリーズ50作目は『男はつらいよ お帰り寅さん』だそう。 とは言っても、我々若者世代(自分が若者世代なのかわからんが)にとっては「ああ、そうなんだ」くらいだろう。 映画ファンの俺も『男はつらいよ』シリーズはおそらく8作ほど中学校の頃に観て以来。 渥美清が亡くなったから見るか~くらいのテンションだった。 朧げな記憶になるが「面白かった」というシン…
当番ノート 第48期
あけましておめでとうございます。 新しい年のはじまりに、この場でご挨拶ができてとても嬉しいです。 当番ノートも折り返し。後半もどうぞよろしくお願いいたします。 —————————————————&…
長期滞在者
とても大事な人が、命に関わる長い長い手術をした。 幸いなことに手術は無事に終わって、病院で付き添っていた私は夜遅くに帰宅し、 疲れ果てた身体をベッドに投げ出すように眠った。 翌朝、私にとって世界で1番優しい人が、飛び降りて死んだという知らせがきた。 11月末から今日に至るまで、あのときのことをまざまざと思い出す1ヶ月だった。 思えばあの日から、私の「死」と向き合う日々が始まったのだと。 2019年…
当番ノート 第48期
前回は休載してしまいました。申し訳ございません。 足らなかったのはフォースでした……。フォースって……? そうです。スター・ウォーズです。スター・ウォーズの「フォース」でございます。 前回語ったスター・ウォーズへの偏愛。そして今回はその愛を証明するときが来たのです。 お前の愛を見せてみろ。 ああわかった見せてやるぜ。 今回は本物の愛とは、真実の愛とは、愛とはなんなのか、愛することのもどかしさとはな…
当番ノート 第48期
新しいラーグを習うときの歓びは、何にも代えがたいものがある。 一つのラーグについて、その動き方をだいたい習得し、ゆっくりなテンポと速いテンポの曲を一つずつやって、曲のなかでラーグを発展させる試みを何度かレッスンを重ねてブラッシュアップする。 「これまでやってきたラーグはだいぶ良くなったね、じゃあ、新しいラーグをはじめようか。」 先生からのこの言葉を聞くとき、私の気持ちがどれほど高ぶるか。 先生は少…
長期滞在者
今年もあと1週間で終わるが、先日これまでアパートメントで書いてきたこれまでの記事を振り返る機会があった。 TOKYO ZINESTER GATHERING(通称ジンギャザ)というZINEのフリマイベントに遊びに行く当日の朝。 何も持たずに行くと、アウェーな感じになってしまうんかなと、自分も何か持参しようと前々から企んでいた。 持参するZINEには、アパートメントで執筆してきた記事からいくつかピック…