当番ノート 第48期
こんにちは映画好きな皆さん。僕です。ロックスです。ところで皆さんの中にはきっと月に何回も映画館に行く、という方も多いはず。映画館という箱は21世紀になっても、「携帯はオフ」「話すな」「静かにしてろ」「トイレいくな(行ってもいいけど行きづらい)」、およそ120分間、五感をすべてスクリーンに集中し、一つの作品に没頭できる、そんな唯一無二の箱でございます。 映画館で映画を観るのが好きな方なら一度は「映画…
長期滞在者
自宅は単に仕事を終えて寝るための場所と割り切って、ひたすら仕事場の近くに居を構えていましたが、ついこの間電車で30分ほど離れた郊外の街へ引っ越しました。近郊農業の盛んなところで、目の前には広大な畑が広がる、のどかな風景の中で生活を始めたところです。 それまでは、駅の改札を出た瞬間、ありとあらゆる肉が焼ける匂いに包まれ、ほろ酔い千鳥足の人波をかきわけながら、たどり着く我が家は2分ごとに高速で通過する…
当番ノート 第48期
ムンバイーの先生の家に滞在していた頃。ある日、友人に誘ってもらい、アンナプールナー・デーヴィーのドキュメンタリー映画の試写会に行く機会を得た。 アンナプールナー・デーヴィーは、2018年10月に亡くなった偉大なインドの音楽家である。スルバハールという弦楽器の奏者だった。 「マイハール・ガラーナー」という流派の祖であるスィタール奏者アラーウッディーン・カーンの娘であり、アラーウッディーン・カーンの弟…
Mais ou Menos
ぴちゃん 明けましたね!2020年がスタートとなり、もうすでに半月がすぎようとしているのを思うと、すこしゾッとするね。 去年は私にとって、自分の病気や、これまでの生き方、考え方の癖と向き合う必要がある年でした。自分の心と体の状態をきちんと観察して、「無理しない」ことを学んだ一年になりました。今、これまでの人生で一番気持ちが楽なの。 自分の性格の良いところも悪いところも受け入れているし、過去のつらい…
当番ノート 第48期
あの映画が面白かった、この映画はつまらなかった、作品への評価はひとそれぞれ。正しいのか、正しくないのかなど一概に決めることはできない。 では、俺の場合はどうだろうか。 俺の映画を評価をする判断材料というものはたった一つで成り立っている。 それは 「期待に応えたか、応えられなかったか」だ。 大作ほど期待が高まるというもの期待が高まるのでなかなか期待に応えてくれることもあまりないのが現実である。 では…
それをエンジェルと呼んだ、彼女たち。
まだ出会って1年ほどしか経っていない彼女とは、いつもちぐはぐな場所で会う。いるべき場所としなきゃいけないことの隙間にある、ぽっかりとした時間を共有することが多いからだろうか。もちろん、私にとってはということなのだけれど。 そもそも、彼女はひと所に止まれない生活をしている。公演のために世界を飛び回るダンサーだからだ。出会って以来、そのダンスを観てみたいと思っていたけれど、残念なことに日本では彼女の所…
長期滞在者
今月の家日記は途中で書けなくなってしまった。 理由は、親しい友人が交通事故で亡くなってしまったから。 その友人がやっていたバンドのライブに、ここ2年、数えきれないくらい足を運んだ。 U2のライブも一緒に行ったし、これから先、もっと色々なことが一緒にできると思っていた。 その未来は永遠に来なくなった。 クリスマスや、大切な人たちの誕生日があった。けれどそれも夢の中の出来事のように通り過ぎていった。 …
当番ノート 第48期
今日は少し、音楽の細かい話は忘れて、私がインドで体験した不思議な出来事を共有したいと思う。 インドという国は、土と埃と、人びとの汗と熱気と、動物の糞尿と、あちこちで発せられる大小の音と、さまざまな食べ物のにおいと・・こうした生身の、非常に現世的なものがごっちゃになった世界である。 他方で、至極平凡な清掃人やリクシャーの運転手なんかが急にぽろっと、心に沁みる一言を発したり、奇跡としか呼べないような信…
Do farmers in the dark
表題:草を持つ人、食べる人、異次元に隠されたエビ天、オマールエビ こんばんは!今回もあいも変わらず、自分の展示のお知らせをしたいだけのいつもの日記みたいな文章になっています。すみません。 またも休日の事 何の努力もせず毎日、毎秒できるだけ気分良く過ごしたかった。どうしたらいいか。楽しいと感じる事柄のレベルをどんどん下げ続けるんだ。そして苦難には立ち向かわず、やむなき小さ…
お直しカフェ
こんばんは。はじめましての人が大半だろうに、でも身近な人や、遠く離れた友人にも読んでほしいなと思って、それでどちらかというと近況報告のような心持ちではじめた連載も早3年目。遂にやってきた2020。新年なのと、アパートメントのリニューアル間近なのとで、少しだけ改めての自己紹介をします。 お直しをする人の溜り場をつくる試み はじめてアパートメントで書かせてもらったのは、2017年10月から11月の当番…
当番ノート 第48期
『男はつらいよ』が22年ぶりにスクリーンに帰ってくる。シリーズ50作目は『男はつらいよ お帰り寅さん』だそう。 とは言っても、我々若者世代(自分が若者世代なのかわからんが)にとっては「ああ、そうなんだ」くらいだろう。 映画ファンの俺も『男はつらいよ』シリーズはおそらく8作ほど中学校の頃に観て以来。 渥美清が亡くなったから見るか~くらいのテンションだった。 朧げな記憶になるが「面白かった」というシン…
当番ノート 第48期
あけましておめでとうございます。 新しい年のはじまりに、この場でご挨拶ができてとても嬉しいです。 当番ノートも折り返し。後半もどうぞよろしくお願いいたします。 —————————————————&…