くらしのふりかえり

長期滞在者

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だれにとっても、人生の節目になる年はある。わたしにとっては今年がそういう一年だった。仕事では大きな変化はなかったものの、私生活では大きな変化の連続だった。病気になったことや、それに伴って大きく生活習慣を変えたことは、今後の自分たちの生活の基盤になっていくようなできごとだった。

個人的なことにはなるけれど、発病、入院、退院後の生活を記録した「みずはいのちのみなもと」というシリーズをアパートメントで書くことができた。読者の方から、自分も難病なんだとメッセージをもらえたりと、自分のためだけに書いたものが、他の誰かのこころのなかで育って、何かしらの影響を残せたのがとても嬉しかった。

今年は、「記録」することの価値を再発見した一年でもあった。入院が決まったころ、自分の体調や、考えたことなどを書き残しておきたいと思って「Day One」というアプリをダウンロードしたのが入院直前。毎日ではないものの、日々の体調のことや、印象に残った日々のできごと、編み物・洋裁の記録をつけるようになった。 大人になってから日々のことを書き記すことから離れていたのだけれど、書き記しておくことによって、忘れがちな日々の小さな気づきや幸せを、いつでも見返すことができたり、病院で先生に報告したいことなんかも記録していることで、忘れずにいられる。生きていると、ついつい人生のネガティブな方に気を向けがちだけれど、実際はそこかしこに幸福の種みたいなのは転がっていて、そういう小さなことを忘れないために、すごく役立っていると思う。

服を制服化できたことも、とても嬉しかった。自分で着たい服を作るようになって、インナー以外はほぼ自分で作った服を身につけられるようにまでなった。朝に「何を着よう」という呪縛から解き放たれたし、手持ちの服を以前の三分の一程度まで減らすことができたのも、念願叶ってという感じで。自分で服を作れるようになったからこそ、服の価値に改めて気付かされたし、ファストファッションから遠ざかることができて、それが結構嬉しかったということもある。

あと、ずっとチャレンジしてみたかったのは、ヴィーガン食を日常に取り入れること。自分たちのダイエットから動物性のものを全てカットできたわけではないし、徹底できているわけではないんだけれど、自炊する際は出来る限りヴィーガン食を作るようになった。白米から玄米にスイッチし、種々様々な豆を食事に取り入れ、大豆製品や、海藻、果物、ナッツ類をたくさん摂るようにした。砂糖を出来る限り減らすよう努力もしている。

ずっと欲しかったものも手に入れられた一年だった。これまで、処分するのに困るものは持ちたくなくて、家具や家電はできるだけ手持ちのものでやりくりしてきた。せめて、寝るときの環境は良くしようと、ゆっくり眠れる良いマットレスを買って、それに合わせて、ずっと欲しかった掃除機も購入した。生活を整えると気持ちも整うから、これまで以上に部屋の掃除を心がけるようになったし、厳選して購入したから心底気に入っている。

なにより、「自分の考え方はあながち悪くないのかもしれない」と思える一年だった。さまざまな本を読んでも、ドキュメンタリーを観ても、自分たちが今、日々実践していることに繋がるメッセージがあって、「こっちの方向でいいんや」って思えたのは自信になったし、自分たちでそういう進む道を切り開いていっている感じがして、これまで以上にどっしり構えていられた。

生きるということは、当たり前だけれど、日々の生活をいかにおくるかということ。くらしを整えて、より良いくらしのためにどんな工夫ができるのか、どんなことをしたら自分の理想に結びつけられるのか、日々考えること。そして、今持っているものに感謝すること。今の状態を受け入れること。そういうことができた一年やったと思う。くらしのふりかえりで、「いい一年だった」と満足な気持ちで思えることが、本当に幸せなことやと思うし、来年も同じように生活していきたいなと思う。