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Mais ou Menos #72 —裏でも表でもないわたしたちの往復書簡 —

Mais ou Menos


まちゃんへ

急に寒くなったね。うちらが作っているブランケットやカーディガンが活躍してくれる季節になってきた。ここ数日、メンタルはずいぶん落ち着いていると思う。
自分の好きなことを積極的にやりたいという気持ちが起きて、それを実行できて嬉しいです。

編み物の練習も少しずつやって、もっと上達して色んなものが作れるようになりたい。いつも教えてくれてありがとう。

展示会、楽しみなやなぁ。家も整とんしつつ、気持ちよく見ていただける環境を作りたいなぁ。

家の収納などを工夫してアトリエをまちゃんが作ってくれて、今の部屋の感じがすごく好きです。いつもカラフルなウールが目の前で見れて、イスも座りやすいものに替えて、白で統一して…

自分たちが過ごしやすいように身の周りを整えることの大切さを改めて実感してる。

寒くなって、これからうちらの苦手な冬の季節に入るけど、ぬくぬくカーディガンやブランケットを装備して、あったかく乗り切りたいです。

体調も悪くならへんように、ぼちぼちやっていこう。

2020.10.11

P


Pちゃんへ

金木犀が咲いたと思ったら、あっという間に冬のような寒さになったね。台風の影響だとしても、体がびっくりしています。

正直、この十年で一番ぴがのびのび過ごしているような気がしています。生きるのが下手な私たちだけれど、少しずつ「この生き方でいいんかな」とか「この考え方でもええんや」っていうのが見えてきたからだね。

自分の心や体を守る生き方を身に付けるって、本当に大切なんだなって思う。幼少期にそういうことがうまくできてなかったから、尚更に。今後ももっと手抜き、息抜き上手になっていきたい。

カーディガンの展示会、来てくれた人々に楽しんでもらえたらいいよね。いろんな思いを込めて編んでいるものだから、編み地に触れてもらって、なにかを感じてもらえたらいいんだけれど。

でも、自分が頑張っていること、熱意を注いでいることを素直に表現していたら、反応してくれる人が増えてきた気がする。それが嬉しくて、「よし頑張るぞ」ってなるから、やっぱりアウトプットしていくことは大事なんだなと。

おうちのなかで過ごしていても、開けるところは開いて、前に進んでいきたいね。

Maysa

Maysa Tomikawa

Maysa Tomikawa

1986年ブラジル サンパウロ出身、東京在住。ブラジルと日本を行き来しながら生きる根無し草です。定住をこころから望む反面、実際には点々と拠点をかえています。一カ所に留まっていられないのかもしれません。

水を大量に飲んでしまう病気を患ってから、日々のwell-beingについて、考え続けています。

PQ

PQ

ゲームと映画が好きです。
国籍も性別もない。

Reviewed by
小沼 理

少し前、窓を開けていたら部屋のリビングが金木犀の香りでいっぱいになった日がありました。私たちが住んでいるのは4階なのに、一体どこから香りが漂ってくるのか。不思議だったけれど、金木犀は香りだけを強く感じてどこに咲いているのかわからないことも多いから、そういうものなのかもしれません。

先日の台風で散ってしまったのか、もう窓を開けていても金木犀の香りはしない。そんな風に季節は過ぎて、あっという間に冬がやってきます。外は寒く夜が長くて、ブランケットやカーディガンのあたたかさを一番感じられる季節。

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