Mais ou Menos #12 —裏でも表でもないわたしたちの往復書簡ー

Mais ou Menos

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まちゃんへ

今日、『ゴーン・ガール』という映画を見ました。デイヴィッド・フィンチャー監督のミステリーで前から少し気になってたやつです。で、見ながら、まちゃんが1番嫌いなタイプの映画だなと思いつつも最後まで鑑賞したんですが、これサイコ系映画だった。そして胸糞悪い気持ちになった。
一言でいうと、夫婦がお互いに支配され、支配し、お互いを演じている。自分が世間に見られたいように夫婦を演じる。周りを巻き込む。なんやかんやで人も殺す……話。

二人の人間の関係をつなぐものって何なんやろう?
結婚?出産?愛?金?世間体?血縁?
結婚して子どもが生まれたから、養育費うんぬんで別れられないっていう人もいると思うけど、それってすごく不自由だなと思う。何かの制度などすべてない状態でもいっしょにいられる人(ずっといっしょにいなくても関係を続けていける人)とある程度の距離感をもって付き合っていくのがいいと思う。自分もそういうふうにしたい。

『ゴーン・ガール』は夫婦の話やったけど、こんなパートナー関係絶対嫌やと思った。というか無理や。自分がいっしょにいて楽な人といるのが1番だと思う。そんな人なかなかいいひんと思うけど。自分は自分と合う人じゃないとあまり人と付き合わないタイプです。人間関係の泥沼みたいなんにはあまり遭遇したくない。好きな人と好きな付き合い方でやっていきたいです。その点、今私と付き合ってくれている人は、すごく付き合いやすいのでありがたいです。新たな出会いなどまたこれからいろいろあると思うけど、自分は自分の好きな付き合い方をしたいです。

2015.10.7

P

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Pちゃんへ

いつも家のことやってくれてありがとう。最近仕事が忙しくて、なかなかおうちのこと管理できないの申し訳なく思っています。

さて、映画の話。わたしは、その映画を観てないけれど、話を聞いてとても怖いと思いながら、お互いを縛りつけ合うような関係というのは、実はとても現実的でもあるなと思いました。(程度の差はあるけれど……)

いつも思うのは、人と人との関係は、絶対に双方の努力が必要だということ。良い関係を継続させるためには、なおさら。だけど、わたしたち人間は欲に弱いし、損したくない、できる限り得だってしたい、見栄を張りたい。そういう心の弱い面って誰にでもあると思う。それらの気持ちが強くなりすぎたり、バランスを崩してしまうと、相手を支配しようとしたり、必要以上に縛りつけられたり、縛ってしまったり、もう想いがないのにだらだら一緒に居続けてしまったり、その結果裏切ってしまったりするのだろう。

例えば、子どもがいるとか、仕事の面だったり、財産のことで別れられないとか、色々事情や理由はたくさんあるだろうし、人それぞれちがうのだろうけれど、努力だけでなく、信じること、そして自立するということも必要で、その両方のバランスを保つことのむずかしさを感じます。

自分の心の在り処を知り、常に点検すること、メンテナンスすることを忘れずにしないとなあと、映画を観たり、人の苦労話を聞く度に思います。そう思うと、『ゴーン・ガール』を観たことは、ボジティブな経験だったのでは?

2015.10.10
Maysa