長期滞在者
以前にも書いたけれど、写真は表面しか写らないから、間違っても誰かの「内面」的なものが写るとかそういう話は信じてはいけないのだが、内面どころか「その人の表面」すら写ってるのかどうか心許なくなることがある。 被写体になってくださった方々には甚だ失礼な言い方になるけれど、そこに誰が写ってるか、というのは実は大した問題ではないのだと思う。僕は誰かを写しながら、その人を撮っているのではないのかもしれない。 …
当番ノート 第17期
世界の片隅の扉の向こうに、その町があり、その箱がある。 ”ココロ・ファーストエイド・キット・ボックス” 住所:ツバメ町 R地区 楓の小路 店主はこう語る——— 「どんな心も、傷を、あるいは病を負っておる。柔らかい心にある引っかき傷、固い心にあるひび割れ、とにかく生きとし生けるもの、皆傷ついている。私は別段悲観論者じゃないけれどね、それでも認めざるをえないだろう?『全ての心は、傷を追っている』…
長期滞在者
もう夏も終わりだなって時に 新しくなったぼくの車で、友人たちとドライブに行った日 久々の晴れた空と海 水辺はいいなぁ 大好き 幸せ ここのところ、体調不良が続いていて 病院にばかり通っています。 思い当たることは、自分の中にあって 「負」が溢れそう。 身体はとても正直で 当たり前のように、訴えてくるけど 気力の限界って意外としぶとくて 耐えてる間に、また遠くにいってしまう。 深呼吸、深呼吸 それで…
当番ノート 第17期
男性と女性がいて、一緒に過ごしていれば、やがて生まれてくるのは子どもなのだが、作家という人間は、女性の生み出す力を、時に自分の作品にしてしまう。自然な人間という存在のことを考えれば、男性と女性が生み出すものは、本当は子どもであるべきだ。でも、その最初のアダムとイブは、他にも様々なものを生み出せるし、自分たちだけの世界を作り上げることもできる。 もちろん、当然のことながら、社会というものは、そういう…
当番ノート 第17期
ああぼくが愛した白いブランケットに今年の秋の光が積もる 藤田千鶴『白へ』 秋は、犬も過ごしやすい季節のようでマルは毎日ご機嫌です。 もう少し寒くなると冬用ベッドを出します。 一昨年から使っている茶色のベッドは、マルが噛んだり掘ったりしてしまい、去年とうとう穴があきました。 ドーナツのような状態になったベッドの、穴の部分でマルは寝ていました。 穴のあいたベッドはかわいそうだと思って、すぐに新…
the power sink
こんばんは!今回も意味のない絵を載せます。 今回、更新が一週間遅れてしまい、もし万が一更新日を覚えて下さっている方がいらっしゃいましたら、大変申し訳ありませんでした。管理人の方々にも迷惑をかけてしまい申し訳ありません。 では、よろしくお願いします! 風に吹かれた草を崇めるんだよ 知り合いの顔が思い出せない。さみしいね 知恵の輪みたいな、知恵の…
当番ノート 第17期
私は父になる前に、ツマと結婚をしたひとりのムコである。 結婚は、法的には書類一枚の手続きで完了するもので、とてもあっさりした手続きだ。 そのあっさりさゆえにそこに意味を見出せないという人も多い。 「紙切れ一枚で何が変わるのか」という意見や、 「婚姻制度そのものに反対だ」という意見も少なからず耳にする。 わからなくもない。例えば日本では同性婚が認められていないという事実ひとつとったって、実状とのねじ…
当番ノート 第17期
どうもこんにちは、typhoon soupです。 月曜日担当と言いつつ、都合により火曜日になってしまいましたことをお詫び致します。 さて、今週の妄想チャンネル改め、妄想J-POP第2回です。 番組がひとつしかないため、チャンネルの看板を降ろしました。 最後までこのシリーズで駆け抜けます。 妥協ではありません。決断です。便利な日本語ですね。 今週は売れなかった歌手ではなく、一世を風靡した懐かしのあの…
当番ノート 第17期
世界の片隅から、この手紙は届くだろうか。 手記という名のコラム ”とある絵描きのエアメール” 住所:ツバメ町 T地区 猫の小路 ここ何日か、ツバメ町の中を一人の男性が精査するごとき真面目さで歩きまわってる。 一目見て、すぐに分かった。”外”の人だ。 俺と同じ、ツバメ扉の外から、この不思議な町へやってきた……ただし、俺と異なるのは、町に永住するわけではないらしいとい…
長期滞在者
日々の仕事の中でとりわけ持ち込まれた写真を見ることは、ぼくにとって大事な仕事です。ぼくのギャラリーでの展示を目標に写真を持って来てくれる方々、実際にルーニィでの展示が決まっていて、その途中経過であったり、展示構成の打ち合わせの過程で作品を見せて頂くこともありますし、額装のお仕事で作品を拝見することもあります。ただ単に自分のやっていることがぼくのような写真を扱う立場の人間からどのように思われるのかを…
当番ノート 第17期
僕はあまり国際経験が豊かなほうではないが、Oh! my Godという言葉にはとても関心がある。何かとんでもないことをしてしまった時、何かとてつもないことが起きた時、彼らが「私の神よ。何してくれるねん」と関西弁で自分の神様につっこみをいれている情景が目に浮かぶからだ。 神様につっこみをいれるというのは、彼らのその自身のメンタリティを守るために、とても役立っているのかもしれない。僕はと言えばどうだろう…
当番ノート 第17期
鳴き声のうるさき犬であったなあ庭にゆすらの赤き実たわわ 久野はすみ『シネマ・ルナティック』 うちのマルは、よく吠えます。 遊んでほしいと吠え、おやつがほしいと吠え、トイレシートをかえてほしいと吠え、ちょっとこっちきてくださいと吠え、 要望が通るまで、できるだけ吠えます。たぶん近所で一番無駄吠えが多い犬です。 前にいた犬はこんなに吠えなかったのになぁ、ちゃんとしつけなければいけないなぁ。と思…