長期滞在者
「不幸中の幸い」って、実際によく起きることだと思う。生きていると、そりゃあ悪いことも起きるし、嫌なことも多いんだけれど、今、この段階でわかってよかったということは、やっぱりある。大抵は、どこかに予感があるわけだし、そういうサインは見逃さないようにしないとな、と自戒を込めて思う。 新しい一年のはじめの月は、忙しいやら、大変やら、ほんとうにドタバタした。仕事でも、私生活でも、ジェットコースターのようだ…
当番ノート 第30期
連載をしておいて何だけれど、合計9回の記事を書くにあたって、これだけは書かねばと思っていたことは初回の肯定についての記事で推敲を重ねて、だいたい書けたような気がしている。 それ以降はずっと伸び伸びした気持ちで書いてきた。 時々もらう、アパートメント読んでますよ!という言葉に何度嬉しくなっただろう。 服を作ることを通して、いろんなものに捻じ曲げられていないあるがままの相手を肯定するということ。 これ…
当番ノート 第30期
皆様こんにちは。HALです。いかがお過ごしでしょうか。いよいよ今回が最後の投稿となります。これまで読んでいただいた方、そしてコメントを寄せていただいた方、本当にありがとうございました。そしてアパートメント関係者の方、手厚いサポート御礼申し上げます。 最近、少し長めの文章を書くことからしばらく離れていたので、自分の頭を整理する上でも、そしてそれを活字で表現するということにおいてもすごくいい機会でした…
当番ノート 第30期
今日で最終回。 あっという間の2ヶ月でした。 毎週日曜担当ということで書かせていただきました。 この2ヶ月、私の担当した日には、 クリスマス、正月、そして今日はなんと母の誕生日。 なんだかめでたい日ばかり入っていたように思います。 さて、最終回。 何を書こうかなと思ったけど、何回考えてもこれしか出てこなかったので、つなぐひとらしくこれを書いていこうと思います。 ご縁と別れ。 ご縁というのは、とても…
ギャラリー・カラバコ
ここはとあるアパートの一角にある、小さなギャラリー「カラバコ」。 白い壁に空っぽの額縁が無造作にならび、その下には題字だけが添えられています。 タイトルだけを頼りに、二人の作家が別々に文と絵を寄せ、2つが合わさった時に初めて作品が完成するのです。 01 桟橋 02 物差し 03 帯 04 時化 05 吃り 06 影絵 作品が増えて、うちもだんだんと賑やかになってきましたね。 第7回は「隠者」 誰も…
当番ノート 第30期
インテリア雑貨のお店を開きたい、とはっきり口にしたとき、私は中学生だった。 新潟に暮らしていた頃、北欧やイタリアのデザイナーズ家具やモダンな食器を扱うお店は決して多くなく、数少ないそのお店を母親に連れられてウィンドーショッピングをするのが心から好きだった。色鮮やかなラグやクッション、滑らかなお皿、柔らかい照明。いい香りのする店内。ひとつひとつに触れてみたくて、眩暈がするような幸福感がお店にはあった…
当番ノート 第30期
先日塾で教え子と古典の話をしていて、こんなことを言われました。 「ぼくは古典を学ばなければならないことに疑問を感じている。国語の先生や、大学で古典を研究し新しい事実を発見したい人には大事なことなのかもしれないけれど、日本人全体が中学高校で半ば強制的に古文という読みにくいものを現代語に訳して読まなければならないのは苦痛だし間違っている。この不安定な世の中で古典を学ぶことに一体どのような意義があるのだ…
長期滞在者
自分の気持ちを押し込める癖がある。解決していないことでも自分が我慢してなんとかなるなら口を噤む、ということが多いし、人に相談するのも苦手だから、溜め込んでしまう。 少し前、うつ病の自己診断を1日に何度もやって過ごしていた時期があった。 「いつでも憂鬱だ」「眠れない」など、うつ病の兆候を示す項目が20個ほど並んでいて、直近の自分と照らし合わせて程度や症状の有無をチェックしていく、あれである。グーグル…
当番ノート 第30期
こんにちは、珈琲子です。50×50センチほどの、秋冬用の緑のスカーフを買ったのですが、二周首に巻ける程長くはないし、ストールみたいに羽織ることもできないので、良い巻き方を模索しています。ただ捻って巻いちゃうとタオル巻いているみたいなんですよね。ではでは本題です。 「発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由」 栗原類 日本の小学校の道徳的価値観では、よく「他人の立場になって考えなさい」といわれます…
当番ノート 第30期
Photo by Shinya Rachi 12月から年明けにかけて、ある友人のための服を一着作った。 高校時代の同級生で、いわゆる幼馴染みのいない私にとって彼女はいちばん付き合いの長い友人だ。 ずっと新潟にいるのに昔から垢抜けていて、東京で出会ったどんな女性にも雰囲気が似ていない。 知り合ったばかりの頃すでに大人びた目をしていたので、なんでそんなに綺麗なんだいと思いながらほけーと眺めたことも一度…
当番ノート 第30期
皆様こんにちは。HALです。いかがお過ごしでしょうか。投稿もいよいよ今回を入れて残るところ後二回となりました。いざ始めてみると2ヶ月ってあっという間ですね!あっという間といえば、今日宅配ピザを注文したのですが、あっという間に持ってきてくれました。ここポズナンで何度か色々なピザ屋さんに宅配注文したのですが、どこも結構早いです。そして、宅配代が安いです。お店で注文する値段に加えて日本円で100−150…
当番ノート 第30期
かつては、旅といえば、現実逃避の手段であったと思う。 例えば、学生という頃。 溜まりに溜まったエナジーを放出しきれなくって、刺激不足で、未知のものくらいに出会わないと欲求不満で、時に何か爆発しそうになるから、耐えきれなくって飛び出していたような気がする。 ひとまず私のことだけをいえば、旅行には結構早い段階で飽きてしまって、誰かが用意した何かに乗るというのは、結局その囲みから逃げたくて旅に出たはずな…