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2F/当番ノート

希う(こいねが う)/ わら う 

当番ノート 第7期

希う 【こいねが・う こひねがふ】
(動ワ五 〔ハ四〕)

こいねがう、という気持ちは
つかの間満たされるにすぎないひとりよがりな欲求などではなくて、
もっともっと いたいけで 純粋な 想い 祈り

大切なひとや もの ゆめや きもち
幾年月を乗り越えて いまここに在る
もとめてやまない なにものにも変えがたいものたち
ただ ただ その存在を しあわせを 願う

ささやかではあるけれど きえることのない
たしかな ともしび のようなものなのではないかなと思う。 

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わら・う【わらふ】
(動ワ五〔ハ四])

笑う
唖う
听う
呵う
咥う
哄う
哂う
唹う
嗤う
粲う

みんなおなじ「わらう」で、ちがう「わらう」

わらいたい
わらいたくない
わらってほしい
わらってほしくない
わらわれたい
わらわれたくない

うれしくてわらっちゃう
かなしくてわらっちゃう
くるしくてわらっちゃう
せつなくてわらっちゃう
たのしくてわらっちゃう

わらって
わらっていて

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古林
希望

古林 希望

古林 希望

絵描き

私が作品を制作するあたって 
もっとも意識しているのは「重なり」の作業です。

鉛筆で点を打ったモノクロの世界、意識と無意識の間で滲み 撥ね 広がっていく色彩の世界、破いて捲った和紙の穴が膨らみ交差する世界、上辺を金色の連なりが交差し 漂う それぞれテクスチャの違う世界が表からも裏からも幾重にも重なり、層となり、ひとつの作品を形作っています。

私たちはみんな同じひとつの人間という「もの」であるにすぎず、表面から見えるものはさほどの違いはありません。
「個」の存在に導くのは 私たちひとりひとりが経験してきた数え切れない「こと」を「あいだ」がつなぎ 内包し 重なりあうことで「個」の存在が導かれるのだと思います。

私の作品は一本の木のようなものです。
ただし木の幹の太さや 生い茂る緑 そこに集う鳥たちを見てほしいのではありません。その木の年輪を、木の内側の重なりを感じて欲しいのです。

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