入居者名・記事名・タグで
検索できます。

2F/当番ノート

ヴァーチャルスナック・モモコー今日も元気に闇営業♡新宿三丁目でどうすればモテるのかについて考えてみたー

当番ノート 第45期

title_アートボード 1 のコピー

いらっしゃいませ。
ここはアパートメントの中にある日常の非常口「ヴァーチャルスナック・モモコ」へようこそ。
ありきたりのどこにでもあるような路地裏スナックよ。
私は店長のミス・モモコ。
今日も人生綱渡り!楽しんでいってね!

綱渡りといえば、最近闇営業で逮捕された芸人さんたちに比べれば私たちは「なんて恵まれた暮らしをしてるんだろう」って思わない?
だって芸人として、働けど働けど某お笑い事務所に収入の90%を持って行かれるなんて、水商売をやっているママだって辟易しちゃうわよ〜!
そんなんじゃパンも買えないわ。
ま、ママは毎日化粧の崩れと顔のテカリが見えないように最大限に明かりを暗くして「ほぼ闇営業」で今日も爆進中!

cover

お笑い芸人といえば、蒼井優と南海キャンディーズ山ちゃんの結婚よ!

今や「なぜあいつが結婚できたのか」ということが社会現象になっているくらい
山ちゃんと蒼井優の結婚は話題になってるじゃない!
ママもうっかり1時間以上のインタビューをまるっと見てしまったわ。

深夜のAMラジオで、芸能人を批判しているお笑い芸人の山ちゃんと、
片や福岡の至宝、蒼井優は「リリィ・シュシュのすべて」「花とアリス」などで活躍している、20代男子を狂わせるような魅力を持つ大女優。「花とアリスの」紙コップでバレエを踊る蒼井優にはうっとりしたわよね〜あれは世紀の名シーンよね。
って、おっと、うっかり脱線して出演の映画を朝まで語りそうになっちゃったわ。

「どうしてあの2人が結婚できたのか?」みたいな憶測は散々飛ぶ一方
その裏で山ちゃんの真面目で誠実な努力家の姿勢が評価されてるじゃない。

そこで、今回は「今日も元気に闇営業♡新宿三丁目でどうすればモテるのかについて考えてみた」がテーマよ!

「ヴァーチャルスナック・モモコ」には芸能事務所が近いから、たまに芸人さんも来るのよね〜
その芸人さんの立ち振る舞いをみているうちに「なぜ蒼井優と山ちゃんが結婚できたのか?」の真髄につながる姿勢を見たのよ!

・・・ちなみにママは個人的感情として、蒼井優と結婚した山ちゃんを許したわけじゃないわ。今回は仕事だから私的感情を押し殺します!

その人は現在は芸人としての仕事を脱却して、今は脚本、テレビ、ラジオ、舞台なんかで活躍中の方なんだけど、仮に「Y太郎」としておくわね。
新宿三丁目の居酒屋で、いつものように「どーでもいい与太話」をしていたのよね。

その時は、誰にでも人生のA面とB面がある
(カセットテープ世代はご存知ですが、今でいうと公開アカ、鍵アカ、みたいな感じかしらね。)
という話をしていたのよ。

意識高い系とか、インスタグラマーとか、キラキラしている人たちってA面じゃない。でも、A面だけの人って上昇志向が強すぎて、あまりにも気持ち悪いじゃない。
B面に人間性が見えると思うのよね、みたいな話だったわ
そこでY太郎は
「でも、仕事とかちゃんと人が認められる部分ってA面なんだよね」
とぽろり。
その人のことを否定も肯定もしないけど、ちゃんと意見も言ってくれる、のよね。

他にも「プライドが高くて、自分の芸を存分に発揮できない人」について話していた時は

『笑わせたいけど、笑われたくない人』

って言ってたのよ〜。納得!
だってお笑いとして受けたいと思ってるのに、結局はプライドが邪魔して、笑われたくないっていう感情があるからどっちにもいけない中途半端な表現になっちゃうのよね。
そういう「感情や状況をうまく言葉にできる力」がピカイチだと思ったわ。
なんでただのお笑い芸人のトーク番組が面白いかって言ったら、みんな「感度ビンビン」で
「細かいトークの部分」もちゃんと拾っているからなのよね。
それで人の面白いところを膨らませている「展開力」で成り立っているのよ。

実際に話してると、本当に細かいところまで拾ってくれるから話題が尽きない、のよね。
そして「話をちゃんと聞いてくれる」のよね〜

世の女性たちが男に求める物として「話を聞いてくれる」人っていうのが最も重要だと思うのよね。
みなさん、世の奥様、彼女様の話をどーでもいいと思ってスルーしてないかしら?
実際「Y太郎」はしつこいくらい話し続けるし、ちょっとした適当に投げた言葉も全力で拾いに行くから、
うざいけど楽しいのよね。

だから私は「山里さんはしんどいくらい笑わせてくれる」って言った蒼井優について、合点がいったわね。
どんなに澄ましたイケメンだって、初めの頃はよくても、二カ月も経てばその造形美も見飽きるというもの。
やっぱり「話を聞いてくれる、面白い」人ってどんなブスでもデブでもなかなか飽きるものではないわ。

IMG_5925

だから、
『笑わせたいけど、笑われたくない人』

これはモテない人に言い換えると

『モテたいけど、傷つきたくない人』

って思ってると思うのよね〜!
もしもーし、傷つかずにモテることが可能だなんて、思ってるのかしら・・・?
立ってるだけで可愛い女子が寄ってくるのはイケメンだけ!

そのイケメンの代名詞のホストだって
デートでは「ヘリを飛ばしたり」「リムジンでお迎えに行ったり」とか
相手に自分といて「最高のデート」と感じてもらうように努力しているのよ。

他にも女性用風俗のセラピストのブログを眺めていたら
「待ち合わせの時は、必ず10分前には待っています。寒い日はホットのドリンクを、暑い日はコールドドリンクを用意して、わざわざ来てくれたお客様には最高のおもてなしをしたい」
と書いてあったのよね。
それは「私のことを考えてくれた♡」と思えて嬉しいじゃない

他にも、「できるだけ女性が不安・不快にならないように身だしなみには気をつけている」とも書いてあって
モテ男子は完全に「他人ファースト」でものを考えているのよね。
非モテ男子に限って「洋服に金をかけるなんて馬鹿らしい。俺の中身を見てもらえばいい」とか豪語するのよ。

モテない男子はいつだって「自分ファースト」なのよね。
「俺が好きだからデートはラーメン屋」とか
「俺が使いやすいからセカンドバック」とか、
「俺のために尽くしてくれるのは当たり前」とか言って
「昔はこれだけ痩せててイケメンだったから、痩せたら今もいけるはず」とか根拠のない自信に満ち溢れているのよね。

人に認めて好かれるためには、まずギブ!ギブ先行型で行くのよ!
モテにいくなんてわざわざスベりにいくようなもの。そこでビビってたら売れっ子(芸人)にはなれないわよ!
それでもダメなら次に行くのよ!
話はそこからよ。

あんたたちは普通の冴えない非モテ男子なんだから
「あきらめない」とか「人の100倍考える」とか、そのステージなのよ。
メールはマメに丁寧に返す、とかね。

そのまめましい努力を「歯を磨く」ようにできるようになったら
「一緒にいると楽しい」
とか言われるようになるわよ。

IMG_5926

はい!これ以上は別料金となっておりま〜す!

ではでは❤️お会計お願いします
また来週〜!今夜も激しい夜を〜!

モモ コダテ

モモ コダテ

1988年生まれ/新宿区在住
グラフィックデザイナー、ライター。
ゴールデン街のバーテン、様々な面白い人に出会う中でヒトの面白さに、独特の角度から切り込み、観察中。
2019年5月の文学フリマにジンを初出店。

Reviewed by
たかだ まなみ

【わからないことはシンジュクの姉さんに聞いてみな】

最近、シンジュクのミス・モココと、ブクロで会いました。
近況報告をしたり、恋愛とは何か(怨恨とは何か)について控えめに話し合いました。
 

彼女はいつも、多くを語りません。
代わりに「何で?当たり前じゃん」とでも言いたそうに、スタバのアイスコーヒーをすするのです。


湿ったビル風が強い。


「そろそろ行って支度をしないと」


今夜も小さなオレンジの明かりを灯して、スナックが開店です。
小さな傷を酒で流し、怯えを会話の中に隠し、不安をママに預けたい人たちが
ミス・モモコの元に集まって、ああでもないこうでもないと、氷を溶かしていきます。

トップへ戻る トップへ戻る トップへ戻る