当番ノート 第33期
ホステル(ゲストハウスとも言いますが、僕はホステルと呼ぶのが好き)での仕事は、基本的には掃除がメインの地味な仕事ではありますが、日本全国、海外からのゲストとの出会いは、僕にとって、他の仕事ではなかなか味わえないとても素晴らしい価値あるものです。 他府県の話を聞いたり、海外の料理を作ってもらったり、自分は京都にいながらまるで毎日国内旅行、あるいは海外旅行をしているかのような、少し非現実的を味わえる仕…
当番ノート 第33期
いつから大人になるんだろう。 成人したら大人なのか、社会人になって自立したら大人なのか…それとも…。 2年前の6月に夫の母を看取った。大往生だった。私たち夫婦のことを「わたしのこども」という人たちがこの世からはみんないなくなった。 義母の葬式の帰りの車の中で、「もうこれで私は大人なんだ」と思ったのだ。55歳にもなった大人が思うことではないのかもしれないのだけれど、「今までは…
当番ノート 第33期
プレイリスト作りが難航している。 職場の向かいの席の人から、RADWIMPSでひろやすさんが好きな曲を詰め込んだリストをくれという要望をもらったので、ハイ喜んでと答えたものの、いざ並べてみるとしっくりこない。好きな曲だけだとやっぱバランスがね。リストには流れってものがあるし。緩急とか。その人の音楽の好みも考慮しないと。「前前前世」は入れとくべきか。 RADWIMPSってバンドが好きです。というのを…
当番ノート 第33期
卍第三章 移住生活in岩手県久慈市卍 スーツケースに小型のテレビを入れて、親友たちに見送られ、東京-久慈間を結ぶ夜行バスきずな号に乗り、12時間揺られ、私は単身岩手県久慈市にやってきました。 2016年4月のことでした。面接以来2回目の久慈市です。 久慈市にやってきて、最初にやったことはスイミングスクールに通うことでした。 [海女さんになりたい!!!] その気持ち一心できたのはいいものの、泳ぐこと…
当番ノート 第33期
薄暗い部屋の中、僕はふいに目を覚した。 ・・・というより頭が痛くてうまく眠れない。 きっと少し酒を飲み過ぎたのだろう。 首の後ろ、頭との付け根あたりにズンとくる感じの鈍い痛み。 こういう時は大抵目の奥の方からも痒いような痛いような感じがする。 そんな痛みに襲われながらも僕は目を開いて こうやってその状況を文章に起こそうとiPhoneの画面を見つめている。 文章に起こしてみるといかに自分が現代文明に…
当番ノート 第33期
バックパックに洗濯物とチョコレート入れて、珈琲を淹れたケメックスと僕のお気に入りヒースセラミックスのマグカップを手に持って近くの古いコインランドリーへ行くのが僕の休日の朝の過ごし方。 珈琲を取り巻く環境、どんな場所で飲むのか、とか、 誰と、シチュエーション、時間、天気、など 何気ないのだけれど、思い返してみるとお気に入りのものがあると思います。 晴れた日の朝の洗濯待ち時間の珈琲の、ぼーっと過ごす時…
当番ノート 第33期
ハーナのおはなし屋さんは、こどものおはなし会とおとなのおはなし会の二本柱。こどもの「ハーナのおはなしキラキラ箱」にはベースになる物語があるのです。 「ハーナのおはなしキラキラ箱」おもな登場人物 ☆ハーナの生い立ち ハーナは、おはなしの国で育ちました。 生まれてすぐ誤ってキラキラポストに入ってしまい、おはなしの国に来てしまったのです。ハーナを拾ったのがあの有名な花咲かじいさんでした。おばあさんを亡く…
当番ノート 第33期
「いま、とある事情で共同生活してるのですが個性的すぎてもうストレス溜まってきました。寮で暮らしてて朝から夜まで一緒です。1人部屋ですが友人が乱入してきて断れないので夜更かししてしまいます。どうやったらストレスを感じずに楽しく共同生活を送れるでしょうか。」 ・・・ 2年前の夏、友達3人と車でアメリカを横断した。そのとき、一本道、ひたすら地平を追い続ける車中で、暇を明かすべく「究極に真摯なお悩み相談」…
当番ノート 第33期
【第二章 戦力外通告からの・・・】 戦力外通告と恰好つけて表現してみましたが、読者の皆様がお察しの通り、実際はただのクビでした。大事なことなので、もう一度言います。クビです。 当時は自分なりにも一生懸命にアイドル活動に取り組んでいたので、正直、かなり途方にくれましたが、とりあえず、急なイベントが入ったりするアイドル活動のために シフトの融通が利くからと某アパレル会社の倉庫のアルバイトに当分は専念す…
当番ノート 第33期
バスに揺られながら見る景色から今日はなんだか色という色が全て抜け落ちているようなそんな気がした。 僕のヘッドホンからはいつものようなギターの轟音ではなく、静かで心地よいジャズのメロディーが流れている。 (情景にジャズを絡ませるだなんて、なんか村上春樹憧れっぽくてむず痒いですね) とはいえ僕はジャズといってもそんなに色んなものに精通しているわけではないし 聴きたいと思えるものは大体何曲かに決まってし…
当番ノート 第33期
僕はTalbotで珈琲を淹れたり、他のお店やイベントでコーヒースタンドとして出店したり、ドリップコーヒーワークショップを行なったりしています。仕事以外でも、朝、珈琲を淹れますし、休憩の時も夜眠る前も必ず珈琲を淹れます。珈琲が好きなのです。 僕が珈琲を淹れるようになったのは、18歳の時、喫茶店で働くようになってからでした。 地元弘前にある小さな喫茶店。ネルドリップと水出しコーヒー、僕の親くらいの年代…
当番ノート 第33期
ストーリーテリング Storytelling って日本語では「語り」。どちらも知る人ぞ知る・・・。 私にはストーリーテリングがしっくりくる。 ストーリーテリングは、語り手が物語を覚えて、聞き手に語るので、同じ物語でも語り手によって違った味わいを持たせることができ、聞き手の年齢や反応を見ながら語る言葉を変えることも可能なところが自由なところだ。物語を覚えて語ることは、物語に佇む時間が必然的に長くなる…