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2F/当番ノート

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当番ノート 第33期

僕はTalbotで珈琲を淹れたり、他のお店やイベントでコーヒースタンドとして出店したり、ドリップコーヒーワークショップを行なったりしています。仕事以外でも、朝、珈琲を淹れますし、休憩の時も夜眠る前も必ず珈琲を淹れます。珈琲が好きなのです。

僕が珈琲を淹れるようになったのは、18歳の時、喫茶店で働くようになってからでした。
地元弘前にある小さな喫茶店。ネルドリップと水出しコーヒー、僕の親くらいの年代の夫婦二人で営む、僕が生まれるずっと前からやっている昔ながらの喫茶店でした。22歳の大学卒業までの期間そこで仕事をしていました、僕の珈琲の原点でした。

豆にお湯を落とす、蒸らす、円を描くようにまたお湯を落とすくらいのシンプルな、これ以上のことは特に何も教えてくれなかった(僕が忘れているだけかもしれない)のですが、でも、店長が淹れた珈琲はとても美味しかったです。

珈琲について思うのは、料理とかお茶などもそうだと思いますが、どんなに自分好みに淹れようが(豆の量や抽出のスピードなどで味が大きく変わるのです!!)、誰かに淹れてもらう方が絶対に美味しい。珈琲を淹れたことのないような人の下手くそなドリップでも、デタラメな分量で淹れた珈琲も全部愛があって、僕はすごく美味しいと感じます。だから僕は珈琲を誰かのために淹れるときは、丁寧に丁寧に、一杯ずつ気持ちを込めます。そしてそれは意外と伝わるような気がします。

僕の行なっているドリップコーヒーワークショップは、2人1組で参加していただいています。お互いに珈琲を淹れ合い、味を比べてもらうのですが、絶対に相手が淹れた珈琲の方が美味しいとみなさんおっしゃいます。

家族でも友人でも恋人でも、誰か自分の大切な人のために珈琲を淹れるの、とても素敵なことです、おすすめです。

Toshi Takeuchi

Toshi Takeuchi

toshi takeuchi/Talbot/Pan and Circus

Reviewed by
シノハラトモユキ

苦手だった珈琲を好きになったきっかけが
好きな人が目の前で淹れてくれた珈琲だった。

食べること。飲むこと。
何かが喉を通るとき、そのまわりの世界ごとからみついて体に入ってくるけど、珈琲ってその吸引力が特に大きい気がする。

味覚だけじゃない、味の美しさを構成する成分表とは?

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