「不幸中の幸い」って、実際によく起きることだと思う。生きていると、そりゃあ悪いことも起きるし、嫌なことも多いんだけれど、今、この段階でわかってよかったということは、やっぱりある。大抵は、どこかに予感があるわけだし、そういうサインは見逃さないようにしないとな、と自戒を込めて思う。
新しい一年のはじめの月は、忙しいやら、大変やら、ほんとうにドタバタした。仕事でも、私生活でも、ジェットコースターのようだった。気持ちがえらくなると、そんなに忙しくなくても、疲れはどんよりたまり、身動きを取るのすら大変になったりもする。だけど、不思議なのは、好きことに夢中になっているときは、休む時間が少なくても案外やっていけるということ。だからこそ趣味を持つことは大切なんだと思うし、打ち込めるものを持つと、時間がすぎるのも早い。セロトニンって、必要不可欠だ。
今月の往復書簡でも書いたけれど、今月はセーターを一着編んだ。ずっとあたためていたアイディアで、年末年始の休みに編み始めて、10日ほどで編み終えることができた。腕が乗っていたんだと思う。集中力も研ぎ澄まされていたし、はやくこのセーターを着ているところが見たいという、自分のエゴもあったりで、我ながらなかなかのスピードだった。(こんなにスピーディに編めることは、わたしには珍しい。)編み物も、洋裁もそうだけれど、そこに集中しているときは、仕事帰りの疲れたときでも意外と大丈夫だったりする。ちょっと寝る時間が少なくなっても、頑張れる。
とはいっても、好きなことに打ち込みすぎて無理をしてもあかんから、ぼちぼちとは思っている。なにごとも程度の問題だ。仕事も時間を有意義に使って、仕事以外の時間の過ごし方も工夫して、自分が好きなことを、楽しめることを追求したいというのが、今のわたしの思い。来月はなにをつくろうか。布を触るか、毛糸を触るか、今からわくわくしていたりする。2月には、たくさん映画も観る予定だ。
楽しみをきちんと見つけて、生活にメリハリをつけて、嫌なことや、つらいことと折り合いをつけられるようにしたい。ただでさえ、悲しいニュースが多くて、どんより先は暗いように感じるからこそ、いざというときに疲れ果てて抵抗すらできないなんてことにならないように整えておかないと。そのためにも、休息が必要なときはしっかり休んだらいいし、仕事を休んでもいい。自分の体調に正直になって、無理なときは無理と言って。取り返しがつかなくなる前に、休息を取らないといけません。そうでもしないと、楽しいことさえ楽しめなくなってしまう。たとえ小さな楽しみだとしても、しっかり楽しめるようにしたいものです。