長期滞在者
季節の変わり目のせいだろうか。 2週連続で週末を寝込んで過ごした。 ハッキリとは原因はわからないのだけど、 極端な怠さと軽い吐き気とひどい頭痛にやられた。 特に急に気圧が下がるとそういう症状が出るらしい。 いや、昨日までの週末はずっと晴れてたし気圧の変化は あまりなかったはずだから、単なる風邪かなんかか? なんなんだ、まったく。 こういう症状の場合、自律神経がどうとかネットなんかには書いてあるけ…
日本のヤバい女の子
【4月のヤバい女の子/女とヤバい女の子】 ●有明の別れ(巻一) ――――― 《有明の別れ(巻一)》 二条の左大臣家は長い間世継ぎに恵まれなかった。ようやく待ち望まれて女の赤ちゃんが生まれたとき、「この子を男性として育てなさい」という神様のお告げがあった。 父親の左大臣は娘を男装させて育てることにした。同時に、娘も生まれたと偽って架空の姫君を作り出した。 父の作戦は成功した。少女が屋敷の多く深くで誰…
長期滞在者
冷たくて、静かな雨が降る朝だった。職場に向かう道すがら、紫色のジャケットをきたおばあちゃんを見かけた。おばあちゃんたちが着る紫色は、なんでああも懐かしい気持ちにさせるんだろう。あの薄紫色がなんという名前なのか知らないけれど、おばあちゃんたちは必ず一着はあの色の服を持っているような気がする。 そのおばあちゃんは、小さな歩幅でゆっくり歩いていて、細い歩道では、追い抜かすタイミングを見計らうのも難し…
ギャラリー・カラバコ
ここはとあるアパートの一角にある、小さなギャラリー「カラバコ」。 白い壁に空っぽの額縁が無造作にならび、その下には題字だけが添えられています。 タイトルだけを頼りに、二人の作家が別々に文と絵を寄せ、2つが合わさった時に初めて作品が完成するのです。 01 桟橋 02 物差し 03 帯 04 時化 05 吃り 06 影絵 07 隠者 第8回は「ウミネコ」 鳥なのに、ネコ ミャーミャー鳴きながら何運んで…
長期滞在者
小田急線の車体が傾き、地下へと潜っていく。人気のない東北沢駅を通り過ぎ、電車が下北沢駅のホームに着くと、まばらに人を吐き出した。最後尾に乗ってしまったので、ホームの端からエスカレーターまでは少し歩く。この端のところは工事中であることを開き直ったように無機質で、人々は一列にならないと進めないほど幅が狭い。構内は十分明るいけれど、なにか芯の部分が冷めているような薄暗さがあり、昼夜を見失う感覚がよぎる。…
長期滞在者
昨年、2016年3月にヨルダンに滞在した時の話である。 ヨルダンに着いた翌日に、私はあるシリア難民の家庭に泊まっていた。 ホームステイを提案してくれたのは、シリア支援団体サダーカの代表、田村雅文さんだった。 初めての中東、アラビア語もわからない。そんな私に着いてすぐにホームステイなどできるのだろうかと、 不安でたまらなかった。まず、家庭訪問に行ってそれから考えたいと話した。 最初の家庭訪問は、母子…
長期滞在者
東の空に高く月が上がっていて、東に帰る僕の自転車の先にずっと架かったままなので、冴え冴えとしたその姿を眺めながら漕ぐ。 風が強く、雲も速い。 ずっと月を見ているからそれが定点となって、雲の流れの速さがわかる。 月をさまざまな形の雲が包んでは去り包んでは去り、じっと見ていると、中心の月がいろんな輪郭の生き物の眼球に見えてきた。 眼球は変わらないが、それは漸次外形を変えて、最初は蚤のような頭の小さい昆…
長期滞在者
昨日、ローマから帰ってきた作家さんとエディションの話になった。 一枚のネガなどの原版から理論上無制限に焼き増しができる写真作品は、あらかじめプリントする枚数に制限をかけることによって稀少性を持たせ、作品の価値を高めていこうとする考え方です。「あなたの作品はエディションがない、エディションを振ればもっともっと売れるはずだ、ヨーロッパでも人気のDもAもエディションをつけているじゃない、なんであなたはそ…
Mais ou Menos
——————— ぴちゃんへ 三月。花粉症のような症状が出ていて、とうとうきたか、という心持ち。この間、鼻の下がヒリヒリして痛いときに買ってきてくれたスティックタイプの塗り薬、ほんとに重宝しています。ありがとう。 先日、仕事帰りの電車の中で、美しくあるための努力は万人のものだと突然思った。ほんと雷に打たれたみたいに、…
the power sink
表題:昼下がりにパイプを叩く人のイメージを見るんだ 今回も絵を載せます。最近の自分はというと早く春になって欲しいと思いながら、服を厚着してご飯をたくさん食べてしまっています。ではよろしくお願いします! とても大きな筆の前で2人の絵描き達が何か話している。けれどもこれは幻想の中の絵描きで、確かに小学校の時に絵描きはほとんど裸でだらしない格好をして、だいたい口を開けている動…
長期滞在者
三週間ほど前に日本からブリュッセルに帰ってきた。 毎度のことながら、戻ってから一週間ほどは、時差ボケ、文化差ボケ、天候差ボケに悩まされた。 実感からすると、大まかに言って、時差は体調に、文化差は思調に、天候差は感調に影響する。 もちろんそれらは大体において三つ巴になってぐるぐるするわけだけど、 この復調するまでの感じは、大体においてミゼラブルというか、 メランコリアというか、基本的にあまり好ましい…
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