長期滞在者
季節の変わり目のせいだろうか。 2週連続で週末を寝込んで過ごした。 ハッキリとは原因はわからないのだけど、 極端な怠さと軽い吐き気とひどい頭痛にやられた。 特に急に気圧が下がるとそういう症状が出るらしい。 いや、昨日までの週末はずっと晴れてたし気圧の変化は あまりなかったはずだから、単なる風邪かなんかか? なんなんだ、まったく。 こういう症状の場合、自律神経がどうとかネットなんかには書いてあるけ…
当番ノート 第32期
僕の今まで培ってきた知識を文字に起こせば世の中のためになる! だから文字に起こして披露したいんだ! そんなプレゼンをアパートメント編集長の鈴木さんに話した記憶があるのですが、後から考えますと世の中にどれほどの役に立つ知識が自分にあるのだろうか?と、なんであんなこと言ったのか不安になってきて、何を書いていいか分からなくなってしまいました。 その後、5周くらい考えた結果、もっと何を書いていいのか分から…
日本のヤバい女の子
【4月のヤバい女の子/女とヤバい女の子】 ●有明の別れ(巻一) ――――― 《有明の別れ(巻一)》 二条の左大臣家は長い間世継ぎに恵まれなかった。ようやく待ち望まれて女の赤ちゃんが生まれたとき、「この子を男性として育てなさい」という神様のお告げがあった。 父親の左大臣は娘を男装させて育てることにした。同時に、娘も生まれたと偽って架空の姫君を作り出した。 父の作戦は成功した。少女が屋敷の多く深くで誰…
長期滞在者
冷たくて、静かな雨が降る朝だった。職場に向かう道すがら、紫色のジャケットをきたおばあちゃんを見かけた。おばあちゃんたちが着る紫色は、なんでああも懐かしい気持ちにさせるんだろう。あの薄紫色がなんという名前なのか知らないけれど、おばあちゃんたちは必ず一着はあの色の服を持っているような気がする。 そのおばあちゃんは、小さな歩幅でゆっくり歩いていて、細い歩道では、追い抜かすタイミングを見計らうのも難し…
当番ノート 第31期
春の夜には、どこまでも歩いていけそうな気がしてくる。 冬が終わりに近づく頃になると、日中暖められた空気が、夜になっても、暖かいままとどまるようになってくる。頬や指先に触れる空気もやわらかくて、足先の感覚が失われるようなこともない。長い時間外に出ていると、体はさすがに冷えてくるのだけれど、冬のように芯から凍えたりはしなくて、屋内に入って温かいものでも食べていれば、すぐにまた体内に熱を感じるようになる…
当番ノート 第31期
ローマ帝国五賢帝最後の一人、マルクス・アウレリウス・アントニウスは、治世の多くを外敵との戦争に費やしたが、その陣中において、あるいは宮廷において、自分自身を省みるため、また戒めとして、ギリシア語で『自省録』を著した。これはそもそも人に見せるために書かれたものではないため、タイトルは特になく、冒頭「自分自身に」と記されてあったという。 幼い頃より培われた古典的教養に裏打ちされた深い哲学的洞察の結晶で…
ギャラリー・カラバコ
ここはとあるアパートの一角にある、小さなギャラリー「カラバコ」。 白い壁に空っぽの額縁が無造作にならび、その下には題字だけが添えられています。 タイトルだけを頼りに、二人の作家が別々に文と絵を寄せ、2つが合わさった時に初めて作品が完成するのです。 01 桟橋 02 物差し 03 帯 04 時化 05 吃り 06 影絵 07 隠者 第8回は「ウミネコ」 鳥なのに、ネコ ミャーミャー鳴きながら何運んで…
当番ノート 第31期
何らかの成り立ちについての考え方の1つとして、 「血」と「地」と「知」の「3つのチ」 という軸で考えると色々腑に落ちる事に気付いた。 きっかけは、ある時の即興演奏で、素の様な状態で無意識に旋律を紡いでいる時に、ペンタトニック(1オクターブがドレミソラなどの5つの音で形成される音階)の日本のわらべ歌っぽい旋律やアジアっぽい旋律での演奏に偏る事があって、録音をプレイバックしながら、はたしてこれ…
当番ノート 第31期
全然読書家ではない私ですが、本屋に行くと中身は関係なく、装丁の美しい本を思わず手にとってしまいます。とくに布張りの本が好きで、読めない外国語の本でも装丁がおもしろかったりすると、手元に置いておきたい衝動にかられることがあります。 今回は自分が染めた紅茶染めと鬱金染めの布を使って豆本を作りました。豆本ではなく普通サイズでもよかったのですが、最近自分の描いていた絵に合う、手のひらに…
当番ノート 第31期
僕は父親とお酒を酌み交わしたことがほとんどない。 別段、僕も父もお酒に弱いわけでもないし、嫌いな訳でもない。 でも、僕が実家でお酒を飲む事は、ほとんどというか一切無い。 況して、父と差しでどこかに飲みに行く、なんてこともしたことがない。 もうとっくに30歳を過ぎたけれど、小っ恥ずかしさが拭えなくて、飲みに誘ったこともない。 たまに実家に帰ったときに「いつかそういうことができるのだろうか」と頭の片隅…
当番ノート 第31期
ランニングの話ばかり続けてきて、これでいいのだろうかと悩むこともなく、今回も一貫して突っ走るのだ。これでいいのだ。 というわけで、1週間前には背振山系の全山約80kmの縦走を楽しむこと28時間。前日を含めて丸々2日間寝ていなかったら、幻聴が聞こえるという貴重な体験もできた。 そんなことをしたり、へんてこなランニングレースに出ていると、「なんで、わざわざ苦しい思いをしに行くのか」「ドMなんでしょ」「…
当番ノート 第31期
強い日差しの下で風に踊る紙切れを見た。 それを見たのは、ある大好きな空港でのこと。ボルネオ島の北東部のはじっこにある小さな小さな地方空港で、海外調査の際に利用している。わたしはこの空港が格別に好きなのだった。 調査が終わった後、州都へ移動するために、この空港で1-2時間、フライトを待つ。ゲートもロビーもひとつしかなくて、ロビーの中に簡易食堂を兼ねた売店がある。ロビーの簡易食堂の領域には、古いテレビ…