当番ノート 第29期
ダンボールにはようやく本などが詰まり始めた。まずは壁に飾ってある写真や、家中のドライフラワーといったいわゆる装飾品から処分しようとする夫と、そういうものは最後まで残しておきたい私の間で、ちょっとした緊張関係が続いている。私が「先に押し入れの服を詰めちゃおうよ」と言えば「それ、最後の日に頭が回ってなくてもできるじゃん」と夫が言い、「飾りこそ、ぱっと外せるから最後にしたい」と私が返す。 部屋を最後まで…
当番ノート 第29期
石垣島に行ってきた。 仲のいい友人、お会いしたかった人々に会いに行く旅。 どんな旅だったかは、またの機会に。 今回は、見送られることについて。 見送る側と、見送られる側、どちらが寂しいのだろうか。 石垣から一緒に帰った友人とそんな話をした。 友人の考えは、見送る側(石垣にいて迎え入れる側)は、そこに生活があるから、 私たちが去ったとしても、彼らは日常の生活を続ける。 見送られる側(石垣に来て去る側…
当番ノート 第29期
バカなもの、をつくるのは、実はとても難しいと思う。悲劇より喜劇のほうが書きにくいという話もある。ジャンルを問わず、その多くは狙いすぎて単にこちらを白けさせるだけだったり、笑いとシリアスのバランスが取れずつまらないものになっていたりする。 計算しつくされたバカっぽさ。愛すべきくだらなさ。それは侍戦隊シンケンジャー(2009)が筆型の携帯電話を「ショドウフォン」と呼び、轟轟戦隊ボウケンジャー(2006…
当番ノート 第29期
星空書簡3 -流れ星降る夜 こんばんは。日が落ちるのがすっかり早くなり、秋がひたひたとやってきます。 「秋の日はつるべ落とし」という言葉があります。気づくと、もう陽がおちてしまっているという意味 ですが、毎日ぐんぐん陽が落ちるのが早くなっていくのも関係しているように思います。 先日の十三夜は見られましたか? こちら、山梨では残念ながらドン曇り、今年はほんとになかなか よい空に恵まれません。でも、…
長期滞在者
1. スリリン・サイクリン 2. 阿部 (thanks : 阿部)
当番ノート 第29期
////////////////////////////////////////////// 2010年1月22日からの手紙 ////////////////////////////////////////////// ずいぶん前、「ずっと一緒にいたいから、変えて」と、相手にせがんだことがあった。 彼が生まれてから、家族で大切にしてきたことを。 後になって振り返って、 ひとの根底に関わるような大切…
当番ノート 第29期
ひとはいつもすれちがう。 瞬きの間に、すれちがう。 ことばは待ち合わせ場所だ。 絶対の目的地なんかじゃない。 重なり合うことなんてない。 イコールで結び会うことなんてない。 それでもどこかで会いたいと かすかなことばをならべたりする。 そのことばをまた、ことばでつないでいく。 あなたに、あなたに、つないでいく。 すこしでも、ちかづけるように。 いちばんちかくへ、いけるように。 そうして、あ、。 瞬…
長期滞在者
19年が経った。 FM802でラジオDJとしてデビューしたのが、1997年10月8日。 その日から、毎週水曜深夜3時からの生放送『FUNKY JAMS 802』を担当した。 番組を始めるにあたり、担当ディレクターから、ロックを強く打ち出していく番組にしていくという話があった。 そこで、番組の1曲目は、STARSHIP「We Built This City」。 歌詞の中に“we built this…
当番ノート 第29期
窓の外からは、くすんだオレンジと赤の屋根が見えた。4階から広がる景色は開けているから、曇り空の白さが際立つ。打ちっぱなしコンクリートの壁の向こうに、大型スーパーの冴えない看板が見える。 「相変わらず暑いですね」私が声をかけると、「でも今日はだいぶマシじゃない? 今朝起きて『やったー涼しい!』って言っちゃったわ」とふみこさんが言った。 私はハッシュドポークをスプーンに乗せたまま、外をぼんやりと眺めて…
長期滞在者
いわき市小名浜に「芸術家のいない芸術祭」と自称する芸術祭がある。 「小名浜本町通り芸術祭」 今年で4回目になる、小名浜の一般市民による町中の道端や建物を飾った手作りの芸術祭。 実行委員長は小名浜出身・在住の高木市之助さん(37歳)。 前職であったかまぼこの貴千ではウェブデザイン・パッケージデザイン、商品開発などを担当し、自身でも地元フリーペーパーの表紙デザイン、小名浜さんま郷土料理再生プロジェクト…
当番ノート 第29期
ラジオ聞いていますか? 車の運転の時ぐらいですか? 深夜にひとりの時、たまにですか? 私の家には、テレビがない。 もう5年ぐらいテレビのない家で暮らしている。 (一人暮らしの前は、シェアハウスで暮らしていたが、その家にもテレビはなかった。) 実家に帰った時や、近所の小さい居酒屋さんでテレビがついていると、ついつい見入ってしまう。 テレビが嫌いなわけではないけれど、ラジオが好きだ。 小学生の頃、私の…
Mais ou Menos
まちゃんへ 昨日は、私たちにとって特別な人 Caetano Veloso のライブに行ったわけやけど、本当にこんなことが実現するなんて…という気持ちです。 そもそも私とまちゃんの出会いはカエターノなしには語れない。まちゃんといえば、出会ったときからずっとカエターノが好きなイメージがある。カエターノの話や歌や動画をまちゃんに見せてもらう度、まちゃんはカエターノに救われてきたんだなと思った…