当番ノート 第22期
– – – – – – – – – – – ◆おわび 連載の原稿を落としたため、代原として夢日記を掲載いたします。 – – – – – – – – – – – 2015年08月05日 海に近い家に引っ越す。砂浜に建つ白い四角い家。わたしたち姉妹はまだほんの子どもで、引っ越しの後片付けから逃走し、海で遊ぶ。浅瀬でぱちゃぱちゃやる。すぐそばをボロボロの魚が泳ぐ。はじめはボロボロではなかった。白い光み…
長期滞在者
9月。言うまでもなくヨーロッパでは年度始まりである。 今年のベルギーの夏はそこそこ暑い日もあり、 季節感のない気候が常であるこの国にしては、 夏らしい夏だったと言っていいと思うのだが、 そこまで暦に沿った季節感を出さなくても…、と思うくらい、 一日から一気に気温も下がり、秋めいた。 そして、そこいらの学校だとか商店だとか役所とかもお仕事再開。 それにしても。 学校が夏休みだったのはわかるが、役所や…
当番ノート 第22期
夏を忘れられないという顔をしていたくせに、知らぬ間に秋の空は熱を失っている。 「こんな感じの景色は、そのうち飽きると思うよ」と言われて1ヶ月半ほど経った。飽きてしまったわけでは決して無いのだけれど、道中広がる草原一つ一つに立ち止まり感嘆すること、遭遇した野生のリスやうさぎをいちいち追いかけること、白鳥一羽を一時間以上かけて丹念に撮影することは、やはりもうやめてしまったかもしれない。 誰かの私に向け…
当番ノート 第22期
#5 夢の解釈について(1) 「夢の検閲官」という筒井康隆の短編小説がある。フロイトの精神分析学を下敷きに、夢の検閲機能を擬人化したものだ。彼らの役目は、眠りを妨げるような直接的な思想や願望を歪曲させたり象徴に置き換えたりすること。ここでは最愛の息子を亡くした母親の夢を検閲し、あらゆる技を駆使して変換していく様子がコミカルに書かれる。通っていた学校は楽しい思い出のある別荘に、いじめを見て見ぬフリを…
当番ノート 第22期
気づけばこの当番ノートも、もう6回目。あと3回で終わると思うとなんだか寂しいですね。 最近観た映画のセリフで「この世で一番恐ろしいことは、夢が叶うことだ」って言葉にゾッとしました。 前回プラネタリウムでのイベントをお知らせさせていただきましたが、今日も1つおすすめのイベントをご紹介できればと思います。 9月19日(土)〜27日(日)に三重県・名張市にあるsensart galleryにて、黒田武志…
Native Language
当番ノート 第22期
荒川さんの天命反転漫画を描いてからも、 僕は商業誌でプロの漫画家になる道を、模索していました。 僕はいつも、人間と妖怪が出てくる漫画をかいていました。 妖怪の絵は得意だったのですが、人間の絵があまりに下手すぎて、うまく描けず、それが悩みでした。 そのことを、同じように漫画家をめざしている、一週間だけ付き合った女の子に相談すると、 セツモードセミナーにいくといいよと、教えてくれました。 セツは絵の学…
はてなを浮かべる
「自分」と「それ以外」に思えてしまうのはなぜ? 薄い層の積みかさねで息がしづらいのかな? 囲まれていたいと思うのは変かな? 気付いていないだけで優しい目隠しをされてる? 深い時間に溶けて、陽を浴びると戻る これっていつまで続くの? そのままを伝えるって一生…
当番ノート 第22期
昨日から熊本へ出張しており、 今日は今から高千穂の神社へ籠もり、作品制作をしてくる。 今までも神社に居候して制作してきたけれど、それは社務所の中で。 今回は、ご神体のある、とても貴重なスペースで制作をさせていただく。 空海や、良寛。 彼らは仏教や密教だけれども、 私の尊敬する文字を書く表現者たちは、 何年もこうした行をおこなっていると聞く。 ただ、私は修行者でもない。 修験者でもない。 私が書を始…
長期滞在者
「せかいいちおおきなイモをねがったらどうです?ふゆじゅうたっぷりたべられるし、このたねをうめて、みずをやって、まっているだけで、ほかにはなにもしなくていいんですから」 『ジェイミー・オルークとおばけいも』より 「お昼ごはんなあに?」「今日のお昼はじゃがいもよ。」じゃがいも?それが献立の名前ではないというごく当たり前のことに気付いたのはだいぶ大きくなってからのことだった。粉吹き芋でもポテトサラダでも…
当番ノート 第22期
Gâteau:ガトー。お菓子。男性名詞。 《La princesse Néfertiabet devant son repas》,2590−2565 BC. 焼き菓子に手を伸ばすNéfertiabet王女。 古代エジプトでは、埋葬用の壁画に、死者の食事風景が描かれた。 こんなにも昔から、甘いものは人々の心を掴んでやまない。 この世で最も儚げなお菓子は、六花亭の「六花のつゆ」だと思う。 蓋を開けた瞬…
日本のヤバい女の子
【9月のヤバい女の子】 ⚫︎なよ竹のかぐや姫(竹取物語) ----- 《竹取物語》 「今は昔、竹取の翁といふものありけり。」彼は野山にまじりて竹を取り、妻とふたりで暮らしていた。人生は穏やかだった。 男はある日竹やぶで光を放つ竹を見つけ、そして小さな女の子を見つけた。夫婦はよろこび、感謝して、自分たちで女の子を育てようと決めた。その日以来翁は竹やぶでたくさんの砂金を見つけ、どんどん富んだ。女の子も…