Mais ou Menos
まちゃんへ 7月になって、まちゃんが復職したこと、すごいことだと思ってます。 久しぶりに会社の人とやりとりしたり、案件の対応をしたり… リモートワークの様子を見ていて、すごいなぁと思いました。 6月の下旬頃は、自分も早く仕事復帰しなきゃ…!と焦ってしんどくなってたところもあるんやけど、今はまちゃんのことを家でサポートしつつ、自分の体調やメンタルが良い状態をキープできるように、毎日過ごしていこうと思…
当番ノート 第51期
このコラムの最初に書いた、山田さんの働くコンビニ。あまりにも頻繁に通っているせいで、山田さん以外にも、いつも出会うあの人のことを覚えてしまっている。 コンビニに行くと、必ずガードレールにもたれかかりスマホをいじっている青年の存在。時間を置いてコンビニの前を通っても、まだそこにいるので、たぶん3時間くらい滞在しているのではないだろうか。 私は、彼をミスターチェンマイと呼んでいる。 小太りではっきりと…
スケッチブック
6月1日 家の空間が違う。たとえば、バンドのメンバーがひとりおやすみ、ってこういう感じなんだろうな。ひとり分の音、気配がない昼間。夕方並んで歩いていると「お昼ご飯がすっごく美味しかったの!」 としおは言った。私たちが頑張って作っていたお昼は…? と、思わず拗ねそうになったけれど、楽しくてよかった。保育園、再開の日。 6月2日 昨日とても遅ればせながら、アメリカで起きていることの記事を読んだ。そして…
当番ノート 第51期
今日は小さくて特別な話をしてもよいですか?大きな仕事がひとつ終わって、少し違う景色に目を向けたくなったのです。私のお気に入りの生活のシーン、音について。 小田急線最寄駅の踏切の音。私はこの音が好きです。例えば、この先、うんと先。月日が経って、もし別の誰かと別の地で暮らし、今の生活が過去になったら、きっと恋しくなるのはこの音だと思います。からんからんからんからん。きりっとした音とはまるで違う、ぬるい…
長期滞在者
フランス語で「水面」は “la surface d’eau” という. “surface” は表面、”eau” は水を指す.どちらも女性名詞. 日増しに暑くなってくるので、涼しい水辺が恋しくなる. 19世紀終わり、モネは二人目の妻となるアリスとその娘たちを伴いジヴェルニーに移り住んだ.そこはセーヌ川の支流が多く流…
当番ノート 第51期
自分は、どこで、どう生きていきたいのか。 その言葉は、その頃よく聴いていたラジオのパーソナリティーの女性が発した言葉だった。 自分はどう生きていきたいのか、は なんとなく考えるようにはなっていたけれど、 どこで というのは、そこまではっきりと考えられていなかった。 ただ、京都の里山に行って以来、近い将来自分は自然に近い場所や、自然と共にあるような生き方をしていくのではないかと感じていた。 そんな気…
長期滞在者
最近、どういったわけか、花をよく見つめてしまう。 花はもともと好きだし、道端に咲いているものがあったら写真に撮ったり、花屋で気になったものを買ったりもしていた。 けれどその「好き」具合が、濃くなったように思う。 じいっと見つめてしまう。そしてそんな私に「こんなところに花が咲いてたのね、気づかなかったわ」と話しかけてくれる人までいる。 私は花という存在の優しさに、凛とした佇まいに、エネルギーをもらっ…
当番ノート 第51期
昨年の夏、新卒で入った職場を半年で辞めた。 今では「そういえばそんなこともあったな」という感じで受け止めているが、これをあんまりよく思わない人も一定数いると思う。私自身は、退職したことを全く後悔していないどころか、むしろ成功体験として捉えている。この感覚はおかしいでしょうか。そんなことないと思いたい。 「何が理由なの?」と聞かれても、納得させられるような返事をすることが今もできない。何人かの親しい…
鍵を開けて 詩人が「しょぼい喫茶店」に立った日々のこと
ここまで「場の詩プロジェクト」の各企画意図についてあれこれ書いてきたけれど、「実在しない恋人カフェ」という企画に関しては、とくに深い意味はない。ただわたしが”恋バナ”をしたかっただけだ。私利私欲。 恋バナ=恋愛の話をするのはむずかしい。というとふしぎそうにされることもある。しかしこんなにむずかしいことはない。恋愛といえばなんとなく響きはいいがようは性愛であって、そんなパーソナルな話ができる相手はそ…
Do farmers in the dark
アパートメントには最近起こった事で、楽しかった事、印象に残った事を書いている。何も書けないのでいつの間にかいつも日記風の文章を載せるようになってしまった。今まで自分が書いたものを読み返すと、すごくやばいと思う。楽しかった事、印象に残った事のレベルが低すぎて、もっと他に楽しい事ないのかと思ってしまう。 いつか友達と海に遊びに行って、砂浜でたらふく酒を飲んで意識を失ってビンタしてもらってまたニコニコ飲…
当番ノート 第51期
小学生の頃、兄の影響で昆虫を恐れていなかった私は、近くの公園にいたトカゲをこっそりと手の中に入れて家に帰った。 「ただいま、ママ見て! トカゲいたの!」 母は「かわいそうだから放してあげなさい」と言って、私にトカゲを飼うこと許してくれなかった。トカゲは可愛い顔をしながら、私の手の中でくるくると歩き回り、手のひらをくすぐる。 落ち込みながらマンションを降りて公園に戻ったが、地面に置いても逃げていかな…
お直しカフェ
誰が予想したか、新しい感染症の流行と共に、世界はうんと過ごしやすい場所に変わりつつあるのかもしれない。0歳児との暮らしは元からステイホームだっただけに、各種リモートツールの浸透やご自愛の風潮で、私は逆に、社会との接点を急速に取り戻した。無理をせず、だけども楽しく健やかに。オンラインで、産後はじめてのお直しカフェ、ダーニングのワークショップを開催した。 企画してくださったのは、モデルでエシカルファッ…