当番ノート 第42期
先日、はじめてのアパート友達ができた。 彼女の姿を初めて見たのは、アパートの階段をあがっていた時だった。玄関の鍵を閉めている彼女とばったり遭遇したのだ。めったに人に遭遇しないアパートなので、嬉しくなってしまった私は「あの、こんにちは!隣の隣の部屋に住んでいる者です!」と速攻で声をかけていた。不審者扱いされてもおかしくない状況だったが、彼女の方も「このアパートで友達ができるなんて嬉しい~」と言ってく…
当番ノート 第42期
・・・ こんばんは。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮らし。 会社勤めを楽しくしながら、家業を手伝い、踊りなどもしています。「踊れる・食卓」では日々のくだらなくて、けどすこしくだるなぁ、と感じたことをゆるっと書いていきます。 ・・・ 第四回:餅つきのステップ 世の中には2種類の家庭があると思っていて、それは餅つきをする家庭と餅…
当番ノート 第42期
最近朝家を出ると、外は暗い。夕方帰ってくると、外は暗い。11月から2月まで、殆どその繰り返し。私は暗いのはそんなに構わないが、本当に寒い日は、家を出たくない。家もオフィスも暖かいので、寒さを感じるのは外だけだが、バスを待っている約5分の間、居住するのに適さない太陽系外惑星に飛ばされたような気がする。 私はみんなムーミンのように冬眠すればいいと思うが、フィンランドは気温がたとえマイナス30度まで下が…
ギャラリー・カラバコ
どこからかの帰り道なんかにふと視線を感じて見上げると、そこには月があがっている。 もうすぐ満月が近いのだなと思うとどきりとする。 また、あの場所に行けるんだろうか。 その心配も他所に、ポケットにはきちきちに冷えた鍵が沈んでいる。 考えたらわたしは、いちどもこのギャラリーに友達を誘ったことがない。 ひとりで訪れることしか、考えたことがなかった。 鍵を差し込む前に、ノックをしてみる。 ととと。 ととと…
長期滞在者
もうりひとみさんを撮っていたら、いつのまにかもうりさんに描かれていました。 写真もクロッキーも目の前のものを盗みとるようなものだから、この二人はお互い同意の上で、何を盗みあっているのかしら。 (もうりひとみ・画家/絵本作家 https://apartment-home.net/author/hitomi0apartment/) ・・・・・・ [ 告知 ] ここ(アパートメント)に書かせていただい…
当番ノート 第42期
「日本人とはなしてるはずなのに、外国人の観光客とはなしてるみたいだよ~~!」 …また言われてしまった。今朝、家の近くにある鮮魚市場で食べた海鮮丼のぷりっぷりのいくら(噛みごたえと甘み!)について力説していたら、コーヒー屋のオーナーに笑われてしまった。まだまだこの町の住民感が足りないらしい。。 ここ一か月くらい、ずっとこの町にいる。ずっとといっても仕事がある日は片道1時間くらいかけて都心へ通う日々…
当番ノート 第42期
・・・ こんばんは。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮らし。 会社勤めを楽しくしながら、家業を手伝い、踊りなどもしています。「踊れる・食卓」では日々のくだらなくて、けどすこしくだるなぁ、と感じたことをゆるっと書いていきます。 ・・・ 第三回:未知なるアヒージョ 第一回で書いたアヒージョのこと、私もそうだと言われることが多くてす…
長期滞在者
地元新宿の酉の市で熊手を買うと、年末という実感が一気に押し寄せる。 小さい頃から我が家では父親が商売繁盛の熊手を買っていて、 私もラジオDJの仕事を始めた頃から、自然に買うようになっている。 名前を入れた熊手を握りしめて、お店の人の拍子木の音に合わせて、三本締め。 「来年も良い年でありますように!」と言葉を交わす。 また来年ここで熊手を買えるように、仕事をがんばってしっかり稼ごうと気持ちを引き締め…
長期滞在者
買ったばかりの本を読みながらコーヒーを飲むようなお店は都内に限らずあちこちにあると思うけれど、今日は図書館で借りてきた本をその場で読みながらコーヒーを飲むという経験をしました。ここは、外部持ち出し不可で、全て開架式になっているライブラリーで、各所に配置された学習スペースで読むスタイルなのだが、併設のコーヒーショップには持ち込んでも良い、ということなので、早速いくつかの本を手に座りごごちの良いソファ…
当番ノート 第42期
私の家族はフィンランドの北部に住んでいるが、大工である父はクリスマスまで首都圏で働くことになった。初めて遊びに来た時、私の部屋に灯りが殆どないのを見て、今週はシーリングライトを二つ持って来た。 父がライトを天井に取り付けた後は、オーブンで焼いた冷凍ピザを食べながら私の新しい仕事について話す。オートキャドのライセンスが高いと思う父は、最早プログラマーとして働き出した私がCADソフトウェアを作ってくれ…
長期滞在者
わたしにとって、言葉はこの世界の真実であり、冷たい輝きを放つ美しいものである。言葉を口に出そうとするときには、それが自身の思いや世界の景色を正確に映しとったものであるかが気になり、頭のなかで何度も反芻した言葉を、けっきょく口に出すことなく、押し戻してしまうことがほとんどだったりもする。 人と1対1で話しているときには、頭のなかでじっくり言葉を転がして吟味する時間をとれるけれど、3人以上になると、わ…
Mais ou Menos
————————- Pちゃん ここ数日、寒い日が続いているね。今年の冬は暖冬と言われているけれど、気温が一ケタだとやっぱり寒い。 2018年最後のアパートメントです。今年は2人にとって、試練の多い一年でした。Pは転職の年。私は病気とたたかう一年だった。 この一年、Pの姿を見ていて思ったのは、自分自身の強…