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過敏だね って言われることが恐ろしい?

はてなを浮かべる

1
いつから直に触れることが困難になった?
   
   
   
2
ゴミ箱の中からこちらを見ているの?
   
   
   
3
常に3cmほど背伸びしている?なぜ?
   
   
   
4
僕がやるときまってうまくいかない、そんな魔法でも存在しているのだろうか?
   
   
   
5
深海みたいな精神にもぐったまま帰ってこないの?
   
   
   
6
大好きだから幻滅する?
   
   
   
jaman-10
何度でも書き直して良かったはずなのに?
   
   
   
jaman-11
ナンセンスでも前に進んでいく力があればいい?
   
   
  
jaman-3
たまには法則を疑ってみる?
   
   
   
jaman-4
どうしてお布団みたいに包んでくれないのかな?
   
   
   
jaman-9
意図のないものほど涙腺をつつく?
   
   
   
jaman-8
過敏だね って言われることが恐ろしい?
   
   
   
   
   
   
   
***

はてなを浮かべる の連載が今年の一月から始まり、今回で12回目のはてなになりました。
はじめの頃から見ていてくださった皆さんも、どこかの折に知ってくださった皆さんも、ありがとうございます。はてなを浮かべる場を設けてくださったアパートメントの皆さんにも感謝です。
来年もぽつぽつ、はてなを浮かべていけたらと思います。
今年最後のひと月をみなさんお楽しみください。

つづきのはてな @hatenawoukaberu

わかばやしまりあ

わかばやしまりあ

描いたり食べたり生きたりしている

Reviewed by
さかいかさ

僕の頭にツノが生えた。ツノは固くてとんがっててザラザラしてる。長さはだいたい10cmぐらい。頭を触ると所々に生えてる。何本生えたの?って、それが6本も生えてた。これって一応、オニなんだろうか。僕はオニになったんだろうか。どうして生えたの?って、僕にもわからない。僕は穴を見ていたんだ。穴?そう穴。でっかい穴。それで僕はその穴に身を投げたんだ。

僕の住んでる町は巨大なスプーンで地面をくり抜いたような変わった地形をしている。くり抜かれた地面の真ん中には大きな穴が空いていて、それを取り囲むように沢山の家が建っている。僕の家もその中にあって斜面にへばりついてる。なんだろ、洗面所の排水口のまわりに小さな家がぎゅうぎゅう詰めに建ってる感じかな。だけど大っきいよ、穴。直径50mぐらいはあると思う。大きな穴は昼でも夜でも真っ黒で底が見えない。ずっと口を開けたまま僕らに闇を見せ続けてる。小さかった頃、2階の窓からその穴を眺める度、怖くなって全身がゾワゾワした。自分の体ごと穴に吸い込まれて、すっかり消えてしまうんじゃないかって、いつも想像した。穴はもうずっとずっと昔からあって、お父さんの子供の頃にもあったし、おじいちゃんの子供の頃にもあったらしい。まぁ、そんな話しはどうでもいいか。
とにかく僕はその穴に身を投げた。どうして?その時の僕はどうかしてたんだ。穴のへりに座り込んで石を投げてた。いつもだったらそんなことしないし、そもそも恐ろしくて穴には近づかない。町の人たちだって誰もそんなことはしない。でも僕はフラフラと穴まで来てしまった。たぶん長く付き合った彼女と別れたとか、仕事がうまくいかなかったとか、事故で左腕を骨折していたとか、色々なことが重なって自暴自棄になっていたんだと思う。僕はひたすらに穴に石を投げこんだ。石は次々と穴の中に落ちていった。なんの音もなく僕の手から離れ、なんの音もなく落ちていった。いくら投げても石が底につく音はしなかった。穴にはそもそも底なんてものがないようだった。僕はその時、ある疑問に頭を占領されてしまった。ある疑問?そうある疑問。

「ひょっとしてこの穴は世界の裏側まで通じているんじゃないか?」

この疑問が頭いっぱいに広がった時、僕の体は震えながらカチコチに固まってしまい、もう確かめずにはいられなくなってしまったんだ。馬鹿過ぎるね。馬鹿過ぎるよ。そして僕は石の代わりに自分を投げた。めいっぱい助走して、ポーンと景気よく飛んだ。頭から落ちた。なんの恐怖も躊躇もなく勢いまかせだった。これを悲劇と呼ばずになんと言おう。
僕は落ちていった。逆さまになって闇の中をず〜っと、ず〜っと落ちていった。あんまりにも長い時間落ちていくので、時々寝たりもした。まぁ寝るというよりは気を失っていたのかもしれない。何回目覚めても落ちていた。お腹は空くし喉も乾くのにお構いなしに落ちていった。止まらない。だけどある地点で不思議な感覚に落ち入った。落ちているのに登っている感覚。落下よりは上昇の感じ。空を飛んだことはないし、真っ暗だからなんとも言えないけど、たぶん上に向かって飛んでいる。そう感じた。頭に溜まっていた血液が足先に向かって流れていく。視界の先の方がなんだか明るい。光のようなものが見える。これは、これは、本当に世界の裏側に行くんじゃない?そう思った時、視界すべてが光に包まれて、宙に浮いた。と思ったら落下した。
全身が痛い。とくに骨折してる左腕が痛い。たぶん左腕から地面に叩きつけられたんだ。長いあいだ暗闇の中にいたせいで光が眩しくて目も開けられない。涙が止めどなく溢れてくる。それからどれぐらい悶えていただろう。徐々に目の奥に像が浮かび上がってきた。体は相変わらず痛いけどなんとか立ち上がる。そして涙を拭い目を開けた。

なんだこの見たことない世界は!!!!!
と思った瞬間、頭にすさまじい激痛が!!!!
いてぇぇぇぇぇぇ〜〜!!!!!!!

で、、、ツノが生えた。
これが事のてん末。ここが今の僕。いったいこれから僕はどうなるんだろう……。

それから1年後。

俺はかつて表側の世界からやってきた。もうこっちに来てちょうど1年だ。すっかり俺はオニらしいオニになった。肌が変色して筋肉も膨れ上がり身体も大きくなった。最初は6本だったツノも今では12本だ。こんなにツノが生えてるオニはそういない。ツノの多さが強さの証しだ。頭の中もボク的思考からオニ的思考になった。すこぶる気分がイイ。オニ的思考ってなんだろな。とにかく小さいことは気にしなくなった。虎柄のパンツに太っとい金棒。女房は早々に手に入れた。どうやらオレはこっちの世界ではイケオニだったらしい。最高にグラマーな女房だ。あと欲しいのは沢山の子供と仲間。そして肉!!!ただ少し短気になった。すぐ怒る。だけどすぐ笑うけどな。
がはははははは!オニが来たぞー!オニだ。オニが来たー!

まぁ、そういう訳さ。

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