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2F/当番ノート

嘘は一言もつかないで全部言う。

当番ノート 第9期

 
 
できる限り、
できる限りの言葉を、素直にしるしたい。
ここに、最後に。
 
 
 
 
私のこれまで。生きてきた毎日。その中で知ったこと、出会えたもの、人。

そういうものでねじ曲がってゆく、私にとっての世界。

それをどうやって表そう?

どれだけ格好つけずに、偏らずに、ありのままを受け止められよう?

そういう自分でいられるだろう?

この二ヶ月、言葉というものを じいっと見つめていた。

私の内側。そと。今日の発見。変わらないいつものこと。
切っ先には言葉がぶらさがっていた。
私が此処から、どこの誰とも分からないあなたに渡せるものは言葉だった。
それはとても難しくて尊いものだと今、思う。
 
 

たくさん考えました。
今思います。
つねに嘘を言いそうになる自分が居ること。
いや、嘘を言おうとするわけじゃないんだけど、
結果として言葉という器に収まったそれが本当の素直じゃなくなってしまうときがある。
どうか素直でありたいものです、人間だけれど。
汚さも狡さも、受け取ったことも怒りも、過信も、嘘も、
すべて素直に伝える。…いや、
素直に伝えなければ、それはとんでもなくありきたりな、綺麗な、安い感動で終わってしまう。
これだけ表現とか、文化だとか、趣味とか、あーよく分かんないけどそういうものが溢れきった中で、
今の私たちが腹に抱えてる汚さも、美しさも、素直に拾わなければそんなの、脆い建前じゃないか。
 
 
 
 
 
 

いつか、何者にもなれない未来が、ふっと私の頭によぎる。
それは言葉にならないほどの恐怖です。
とてもこわい。とてもこわい。
私の精一杯が、誰にも届かないという未来が、心の底から怖いと思う。
「認められなくてもいい。自分だけでいい。」
そういうわけじゃいられないんです。
こうして人様の目の前に、何かを晒している限り、
どうやっても私は、<それなりに注意をひく何者か>になりたいのです。

たとえば私自身、
「これからも目で追っていきたい、あなたの考えを、つくるものを、知っていきたい。」
そう思える人や作品との出会いは、必ずあって……。
その絶対的な何かに、価値に、惚れ込んでいるのだから、
「どうか、私も誰かにとってのそういう存在でありたい」と…。

なんてね、まじめなことを考える私はまだ若いんでしょうか。
夢見ちゃってるのかな?
まだ、どれくらい、肩の力を抜いておけばいいのか分からないのです。
「将来、未来、いつか、この先、進路。」
こぼれ落ちそうなくらいの希望も、
ふりきれない真っ黒な不安も、
ずっとこの手に抱えています。

これってどうでもいいことですか?
取るに足らない、ことですか。

個人的なこと。そう、これはきわめて個人的な。
それでも、一般的なこと、模範的なこと、それって個人的な考えの寄せ集めでしょ?
個人が一般になるときに失ってしまうなにかを、私は丁寧にすくいとっておきたい。
教科書にのらない部分とか、長く時を見ればかき消されてしまう小さなつぶやきとか、
それってきっと大事なものだったんじゃないのか。

道徳の教科書読んで笑っちゃう歳になったからさ。
実は本当に尊敬できる親なんて、なかなか居なかったり。
先生だって間違えを教えるし、アイドルだってうんこするし、
たったひとりの、大切な人だって、いつか裏切ってくれる。

そういう傷。
理不尽の中で守る幸せとか。
きっと大事なのってそういうものでしょ。

はっきりとは、名前がついてないものだけど
私だって足が付くか付かないか、わからないようなプールに立っているような感覚だけど
そこにはきっと、そのときごとに、捕まえなきゃいけない魚がいるんだ。
掴むのがすんごく難しいんだけど、食べても美味しいかは分からないけど、
今、それぞれが、捕まえなきゃいけない魚が泳いでるんだよ、この世界には。

今痛いことや、よろこびの震えや、残酷な無関心を、今すぐに口に出したい。
慎みだとか、品なんか、すごくいらない。
上辺だけみたいな使い古した言葉も、感動も、いらなくて、そんなの、役立たずだって。
思っちゃうんですけど。すこし、極端かな?
「けど」「でも」「だけど」、そんな言葉が多くて、いつも。
それでも何度だって言い直せる。書き直せる。
不安定な分、いつだって間違いを書き直せる。と、思っている。
そんな深い考えなんてなくって、基本的に口が軽くて、
思い立ったらすぐにツイートしちゃって、何かうっかり間違えれば人だって殺せるかもしれない。
そういう薄っぺらな世代なんだろうけど、私たち。
それぐらい健康的な歪さ、みんな受け入れてる残酷な平穏の中に暮らしてる。
でもそれが好きなんだと思う。ずっと「今」を見つめていたい。あの魚を探す。
掴んだところで何になるのか、お金になるのか、そこは保証できませんけど?魚は笑う。
けど、大事なものってそうでしょ?

 
 
 
 

そうやって私、この二ヶ月を、追いかけました。
大切な二ヶ月でした。
こんなに言葉を探したのは、この部屋に越してこなければ、ありえませんでした。
これこそきっと確実に、私の今をねじ曲げた出会いです。
言葉を考えること、続けようと思います。
これからもどうか私を見てくださると、嬉しいです。

(これからはこちらで書きます。)

ありがとうございました。

わかばやしまりあ

わかばやしまりあ

描いたり食べたり生きたりしている

Reviewed by
朝弘 佳央理

いくらだって塗り固められるし目を逸らすことだってできるのにまりあはそうしないとちゃんと決めている。まっとうに引き受けたい、と。酔ったまりあの髪を撫でたことがあった。とても温かかった。

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