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2F/当番ノート

犬と短歌6(遠ざかるマル)

第17期(2014年10月-11月)

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バスを待っている時に、家の方を見るとマルが見えます。
マルの方も私が見えているようで、こちらを見ています。
それだけなのですが、バスが来るまでのこの時間がとても好きです。

田んぼを一つはさんでバス停から見るマルはとても小さく、遠くにいるのが珍しくてしげしげと眺めてしまいます。
そのうち「おまえ、なんでそこにいるんだ?」とマルが不思議そうに吠えだします。
そしてひとしきり吠えると、マルもじっと見つめてきます。

繋いでいる鎖からマルが離れてしまったことが何回かあって、バス停からのマルの姿はその時のことを思い出させます。
逃げ出したマルは、姿が見える範囲をうろうろするのに、近づくとさっと遠ざかって捕まえるのにとても苦労しました。
バス停にいると私がマルから離れているのに、ときどきマルの方が離れていっているような感覚になります。
「早く捕まえにいかないと」と思いそうになります。

野に放つ いずれ戻って来るまでの犬の姿は指で隠せる     久石ソナ『北大短歌創刊号』

安福 望

安福 望

一日に一首と一枚、好きな短歌で絵を描いています。

Reviewed by
安福 望

遠くから犬を眺める話と久石ソナさんの短歌を一首紹介しています|犬と短歌6

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