犬と短歌8(夜まで散歩)

第17期(2014年10月-11月)

inutotanka_8
マルの散歩はいつも日が暮れてからです。
暗くなると犬の散歩をしている人がぐっと減るからです。

マルは全くしつけがなっていないので、よその犬に近づいたとき吠えるとか噛むとか
何をするのか不安なので、犬とすれ違う時は極力近づかないように綱をぎゅっと引っ張ります。
それがなかなか疲れるなぁと思っていて、人のいない夜の散歩がほとんどになりました。

ときどきなんとなく夕方散歩に行くと、同じように散歩している犬の多さに驚きます。
田んぼの広がる道を歩いていると、散歩中の犬があちらこちらに散らばっているのが遠くからでもよくわかるのです。

歩いている道の向こうから犬がやってくると、別の道へ歩みを変更して犬を避けながら散歩します。
避けても避けてもどこかの道の向こうから犬がやってきて、もう帰りたいのにどんどん家から遠ざかります。
そうしているうちに日が暮れて、さっきまでたくさんいたはずの犬も人もいなくなり
私とマルだけの散歩の時間になります。

角という角から犬が顔を出し尾をふりかえす夕暮れがある     加子『大阪短歌チョップ「うたのかべ」』