Rise with determination from the grass roots.

第36期(2017年12月-2018年1月)

("No Title" Paint by Naomi Horiike)

(“No Title” Paint by Naomi Horiike)

搭乗時間まで珈琲を飲むためにカフェに入ろうとした時。

ナオミ!と私の名前を呼ぶ声が後ろからする。振り返ると、ちょうど四年前に大雪のJFK国際空港で乗り継ぎのシャトルバスのことを尋ねたフランス人の女性に再会!ええービックリ!どうしたの?日本にいるの?私のことを覚えていてくれてたの?と立て続けに質問をする私に、遠くからでもあの時の子だってすぐに分かったわ!と。

とても賢くて優しい心の持ち主の彼女は、この数年はボランティアで学校の先生をしながら旅をしているそうです。
チベットの尼僧やスラムの子供達に英語を教えるプロジェクトに参加したり、ブータンで研究の成果発表をして国王に謁見したり。ノーベル平和賞にノミネートされたベトナム禅僧ティック・ナット・ハンの教えを熱心に学んでいるらしい。

日本語では観光って「光を観る」って書くのよ。ってシャトルバスの中で教えてくれたわよね。それからずっと日本に行きたいと思っていたの。と当時と変わらず美しい彼女は嬉しい言葉をかけてくれた。

旅をして、その土地の息を飲む様な圧倒的な景色に触れた時、私たちは光=Light(神聖さ)を見て優しいGiftをもらってる。日常に戻って、いつでも自分が思い出したい時には、目を閉じればいつでもそこの美しい光が支えてくれる。

「ねぇナオミ、私たち二人とも素晴らしい両親がいて、最高の教育をうけて身体も健康で
 10代の頃から海外に出る事が出来て、こういうことを勉強する機会に恵まれて。
 こんなに恵まれたこの人生でリアライズしなかったらもったいないわね?」

と別れ際に、地球のハートと呼ばれる南インドの聖地ティルヴァンナマライのラーマナマハリシの山で採ってきたという石をくれた。お互いに伝えたい気持ちは沢山で、この数年で旅をした場所や恋の話で盛り上がって、経験豊富な彼女の話を聞いて感動をしてばかりだったけれど、それでも沢山おしゃべりをして、とても良い時間を過ごすことが出来た。

知識は自分が役立てることによって初めて、それが有用なものかどうか検証される。

驚いたけど、なんだか当たり前に会ったような気もして、でももう会えないかもしれない気もして、でもまた絶対に会える気もして「私たち、また会う時は次も空港だと思わない?」って彼女とGOOD LUCK!!と強く強く抱きしめ合って笑顔で別れた。

ここでのコラム連載のお話をいただいた時に、当初は書こうと思っていた別のテーマがありました。昨年日本のエコビレッジやコミュニティを回って出会った方たちのことや、消費社会から抜けて新しい生き方を実践している方たちのことです。
けれど、偉そうになってないかな?知ったかぶりになっていないかな?と何度も書いたり消したりしているうちに、私が代弁する立場ではないと思い、普段私が感じていることを書いてきました。

ですので、最後に友人達が日本語版リリースをした「Nu Mundo」という世界のエコビレッジに滞在できるプラットフォームを紹介させてください。

ある禅師のお話です。

汚れた石をどんなに磨いても、金剛石(ダイヤモンド)にはなれない。
石はいつまでも石である。
しかし、磨きに磨いた石と石をぶつけ合わせると火花が出る。
火花は火となり、遼火となって野や山を焼き尽くすまでになる。

「草莽崛起」とは、そういう思いであるそうです。

自らが泥にまみれたまま、石同士で、お互いをののしり合い、ぶつけあっても、火花は起きない。
私たちは石である。しかし、磨かれた石でありたい、そう思います。

何をやるから良いとか、これを得たら幸せになるとか、そういうことじゃない。
人の数だけ事情があって縁があって、今こんな風に生きている。
自分との対話、暮らしの探求、人は生き方を見直し想像力を発揮してもっと進化をしていける。

私たちがどんな時でも、いつも、今そのままの自分自身であることの素晴らしさと共に、これからもありますように。

Love the life you live. Live the life you love.
Naomi.