私は映画をよく観る。
よく親に映画に連れて行かれた事も影響しているかもしれない。
もちろん写真の勉強にもなるので観るという面もあるが、映画独特の世界観が好きだ。
時間さえあれば観ているし多い時は1日5〜7本観る事もあるほど。
家にはお気に入りの映画が150本ほどあり、デスクトップパソコンはそのためにあるといっても過言ではない。
あまりジャンルにはこだわっていないつもりなのだが、改めて考えてみるとかなり偏ったものばかり持っていた。
ハリウッド系の映画はあまり好きではなく実話を元にしたもの、イランやフランス、南米を舞台にしたものが多い。
最近特に気に入っているのが、今年交通事故で亡くなったテオ・アンゲロプロスというギリシャ人監督の作品である。
曇天、長まわし、360度パンそして台詞が少ないというのが特徴の監督なのだがとにかく映画の「空気」そして「色」にやられている。
私自身、写真を撮る人間なので色にはこだわりがあるのだが、彼の映画の色はなんとも言えない独特の世界観があると感じる。
ハリウッド映画が好きな人には派手さもなく淡々とストーリー展開していくので退屈かもしれない。
しかし観た後に残る余韻やイメージが強烈なのだ。
写真と同じで映画も好みで分かれるとは思うのだがそれでいいと思う。
万人受けするものがいいとは限らない。
私も日々自分だけの世界観を持った写真が撮れるようになりたいと思っているが彼の映画に出会ってからは特に強く思うようになった。
自分の世界観を写真で表現する。
考えて出来るものではないと思うが、今後もその事を意識して写真を撮り続けていきたいと思っている。