みなさんこんにちは。バンドネオン奏者の早川純です。
フランスに来てから、あっという間に日々が過ぎていきます。
ネット環境もままならない中での執筆第二回目となります。
今回パリに来るにあたって、家は決めておらず
とりあえず仮の住まいとして、知人の紹介で とあるピアニストの借りている部屋を使わせてもらい、こちらに来てから急いで家探しなどして、物件を決めて、引っ越しをした!
…というのがつい先日の土曜日。
その間にも、学生ビザ(前回ご紹介した、モサリーニ氏が指導するコンセルバトワールに学生として通っているのです)を更新する為の手続きに奔走、…本当に文字通り駆けずり回って、未だ正式に許可もおりていない始末。下手したら日本に強制送還されるかもとビクビクしております。。というワケで、正直なところ優雅にブロガー気取っている場合ではないのであります。
フランスに居る期間は、日本に戻ったりしていた期間を考えると、実質的にはまだ一年にも満たないのですが、
今回即決で決めた新居を含めると、なんと5カ所目のお部屋。
日本ですら難しいのに、音楽家が外国で楽器の練習をしながら住める家を探すのは、本当に大変ですね。。
その辺の苦労話も、いずれしたいところですが、今回はもはや趣味に走ります。
と言っても、是非とも皆様にもオススメしたい、心温まるペット(?)のお話です。
どうか引かないで、騙されたと思って最後まで読んで下さいね。
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もう2年半ほどになるでしょうか。僕はまりもを飼っています。
まりも、ご存知ですよね?緑色の、毬状の、藻です。
僕は小さい頃から、家に動物が居る環境で育ちました。
ある時はインコが、あるときはハムスターが。
ある時は猫が一匹二匹。三匹四匹。。
またある時は犬が。またまたある時は犬と猫が。
今も実家に帰ると、傍若無人に我がもの顔でのさばっているシーズー(犬♀)が一匹。
そして全く懐かない、可愛げのないブリティッシュショートヘアー(猫♀)が一匹居ます。
動物は元々好きなんです。
でも、悲しきかな音楽可業は旅が多い。家を空ける事も多く、責任を持ってペットを飼える余裕が、色々な意味で無いんです。
それでもしっかり面倒をみながら家族の様に一緒に生活している音楽家も居るわけですが、羨ましいけれど僕にはどうしても無理!というわけで、代替案 というつもりもないのですが、僕はまりもを飼っています。
いや、代替案なんて、まりもに失礼ですよね!僕はまりもと同棲しているのです。
むかーしむかし、何十年も前に、まりもブームってありましたよね?
まり○っこりとかいう邪道なモノではなく、リアルまりもが流行ったことが。
小学生くらいの頃、どこかへ旅行に行った時にお土産用の小さな瓶に入ったヤツを買った記憶があります。たまに水を取り替えて、なんとなくいつの間にか存在を忘れて、気づいたら生活の中から消えていた、なんていうアレです。
まりもって今更!?と思ったそこのアナタ!
今こそ声を大にして言いたい。時代はまりもを求めていると。
この殺伐とした現代。癒しがブームになったり、エコが叫ばれたりする昨今。
人々の心はまりもを求めています。あなたが自覚していようといまいと、あなたはまりもを必要としているのです。私には分かります。
まりもは吠えません。散歩も要りません。近所迷惑にもならず、狭い都会での生活にも人知れず、安心して迎える事ができます。
まりもは手間要らず。数ヶ月に一度、水を換えるだけでOK。ある種の砂利を入れるとなお良い(らしい)ですが、別に普通の水道水でも問題ありません。天性の面倒くさがり屋の僕でも飼える!
まりもは長生き。ちっちゃな植物だから、一年足らずで枯れてしまうと思っていませんか?環境さえ整えてやれば、何十年もかけて少しずつ成長していくのです。阿寒湖のまりもは直径30センチを超えるとか超えないとか。。どうです?ワクワクしませんか?僕は想像しただけで夜も眠れません。
日本では自然のままに毬状になったまりもを購入することは出来ませんが、ロシアから輸入した天然モノを入手する事は可能です。日本で手作業で丸めたまりももまた、味があって(!)悪くはないのですが、僕は日本まりもとロシアまりもを育てております。ちなみにロシアから来たまりもは、ナターシャと名付けました。
以前、そんな彼女(?)の為に「ナターシャ」というタイトルの曲を書きました。
今やきっとあなたも、まりもについて調べたくてしょうがなくなっている事でしょう。
手に入れたくてウズウズしている事でしょう。
安心して下さい。今や阿寒湖に行かずとも、ロシアに行かずとも、
インターネットでまりもが買える時代です。
まさに時代に即したペットと言えるでしょう。
一家に一まりも。いや、一人に一まりもの時代が来る事を願って止みません。
心と生活の片隅に、いつもまりもを!
今もパリの新居で活き活きと延び延びと光合成をしているナターシャの写真と共に、
今回の記事を締めさせて頂きます。