たむらのうえんです。
静岡県の真ん中あたりを流れる大井川上流。
川根という田舎で農家をやっています。
おじいちゃんや父親のあとを継いで農家になろうと決めたのは
ほんの数年前。
しかたなし跡継ぎというのではなく
ぼくの農業をやって、ひとに感動してもらったり
生まれ育った町に貢献できたらかっこいいじゃないか!
というスタートでした。
思った以上にめちゃめちゃ大変な仕事だけど
思った以上に喜んでくれる人がいて
思った以上に応援してくれる人がいます。
できるかぎり、お客さんや地域のこどもたちにも関わることで
ここで農業をやっている意味を知ってもらい
自分でも再確認しながら農家という肩書きを背負っています。
こないだ小学1年生と、農家たむらのうえんとしてふれあってきました。
給食メニューにお茶をつかった茶飯が出るので
そのお茶をつくった農家がこどもたちと給食を食べる企画。
純粋なキラキラした目でこちらをみつめてくるこどもたち。
お話したくてしょうがないんだって気持ちがあふれていました。
給食ではあんまりお茶を飲まないと聞いていたのですが
今日は飲むだろ!とやかんいっぱいに緑茶と玄米茶を用意。
「お茶のむひとー?!」と聞くと
「はーーーーーい!!!!」と全員がやかん行列。
「おいしー!」とか、「いい香りー!」「玄米茶好きー!」とか。
「白いごはんより、こーゆーのなら好き」 かもねー?
「ほんとはね、パンのほうが好き」 おうちではパン多いのかな?
「ねぇ、昼休みの鬼ごっこもしていくの?」 んん!?無邪気!
ごちそうさまのあとは日常のお茶畑を、、と思って『お茶の実』をひろっていって『お茶の実相撲』を初体験してもらったり。
目の前のこどもたちが、笑顔でごはんを食べて、お茶をのんで
お茶の実ではじめての遊びをして。
おうちに帰ってからきっと、お父さんお母さんにちょっとでも今日のことお話してくれるだろうな。とうれしく思いました。
自給自足の農家でない限り
農業を生業として生きていく限り
農家の先にはお客さんがいて
農家はお客さんに選ばれなければ成り立ちません。
ぼくはお客さんの一番近くにいる農家でいようと決めています。
こどもたちを意識したら、規格は『おいしい』と『あんしん』です。
小さなころから、おじいちゃんやおばあちゃんに教わってきたことは
役に立つし、いつまでも心に残っています。
昔とはまたちがうエッセンスを加えて、こどもたちのために地元で育つおいしいお茶をつくり、農家のリアルを伝えて、
みんながしあわせになるのだから
農家という仕事は最高です。