*
個性は、作品を作る人が誰もが考えることだと思います。
これが自分の絵だ、と信じ続けることには物凄いエネルギーが宿っています。
反復され、洗練されて行く表現にはどんどん力が宿っていく。
絵を見たことがある人も増えて、広がりも生まれる。
しかし、物凄いエネルギーが宿っているということは、物凄いエネルギーがかかっていることでもあります。
ほんとうにこれで正しいのだろうか、自分の絵の表現はもっと違うところにあるのではないだろうか、と。
変わらない人はいないので、変わらないためには負荷がかかります。
変わっていく自分と変わらない絵の間に
手の届かない距離が生まれることもあります。
どちらも必要で、どちらを切り捨てることも難しい。
なので僕は「変わってもいいもの」と「変えてはいけないもの」を決めることにしました。
モチーフとか、画材とか人によって様々でしょうけれど、
僕にとって変わってもいいものは「絵柄」
変えてはいけないものは「どういう時を描くか」
かもしれません。
みなさんにとって、「変わってもいいもの」と「変えてはいけないもの」は、なんでしょう。