遡れば、竹取物語の書かれた昔から、一人の女の子がほの暗い夜空の月を見上げる習慣を持っていた。日毎に満ち欠けして、時を知らせてくれる月が、まるでそっと見守ってくれているかのように遙かな時間を存在し続ける。まん丸になったり、爪先のように細くなったりしながら。ちょうど今のわたしが、勇気をふりしぼって、未来のあなたへ手紙を書きます。一人だけど一人じゃないからきっと立ち上がれる。くじけることもあるでしょう。けれども、くじけることに怯えないでここまで来てよ。その先の角を曲がって、途中にある白い椿の木も通り過ぎて、未来であなたを待ってる。