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2F/当番ノート

12歳の時の友達

当番ノート 第32期

2ヶ月間あっという間でした。
3月にアパートメントで記事を書くことが決まり、4月に1店舗、5月に1店舗の立上げに参画する事になりまして、考えていた10倍くらいの忙しさになっていまいました。
アパートメント関係者の皆様には大変なご迷惑をおかけいたしました。
(いつも原稿が遅れてすみませんでした汗)

やっと仕事が落ち着いたところで、ラスト投稿です。
今思えば全8回(9回かな?)の構成組みをすればよかったなー、とか、妄想小説書いちゃえばよかったーなとか色々と考えたわけです。

最後にふさわしくもないのだけれど、僕は友達って一体何なんだろうって思います。
高校生の時、ボロボロになるまで小説を読んだスタンド・バイ・ミー。
映画も何回も見ました。

大人になった主人公ゴーディが言うわけです。

「12歳の時のような友達はもう二度できない……もう二度と」

大人ゴーディぼっちかよ!
と思いがちですが、このフレーズがふとした時に思い浮かぶのです。

で、今聞いて改めて思ったのが友達って一体なんだろうって思ったのです。
12歳、空も飛べそうという気持ちで生きてたあの頃。

僕は35歳で結婚もして働いてもいます。
色々な人への責任を果たさねばなりません。

その責任を果たすことは全然嫌じゃないいし、むしろ望むことなのです。
それでも12歳に戻れたらいいな、とふとした時々に思うのです。

僕は大人になって、一時期仕事と勉強に没頭しすぎて、友達って何か分からなくなってしまいました。
久しぶりにあった友達も、出世や給料の話、結婚や家を買う話、僕は友達とそういうことを話していても全然ときめかなくなってしまっていたのです。
でも、みんなそんなもんだと言うし、それが普通なんだな仕方ないんだな、ってそう思っていました。

さて友達って一体何なんだろう。
もう12歳の時のような気持ちにはなれないのだろうか、そう思っていました。
そう僕は完全無敵の12歳の時の気持ちに戻りたかったのです。
空も飛べると思っていた12歳の時の気持ちです。
でも今には今の形の友達があるんじゃないかと、ここ最近とても思うわけです。

12歳の僕でいさせてくれること、それが友達なんじゃないかと。
僕が思う友達はそんな存在なような気がします。

本当の12歳の時みたいに、サッカーもマリカーもしないんですけど。笑

「12歳の時のような友達はもう二度できない……もう二度と」

確かに12歳完全体に僕が戻ることが出来ないのと同様に、そうなのかもしれません。
でも、なんだか居心地のいい場所に辿り着きつつあるように感じる日々を過ごしています。

「30代前半、流されて生きてた方が良かった話」でも書いた事なのですが、30歳になって僕は思うまま流されてきました。
いま、流され流されいるうちに、そんな12歳の僕でいられる友達と呼べる存在の方々が同じ流れに乗っているように思うのです。
結局僕はどこかに流れ着くために、なんとかなるべく行きたい方へ行くための泳ぎのフォームをアレコレ変えているだけなのかもしれません笑
ただただ、本当の自分の気持ちを知る旅が続くようです。

さて、最後となりますがこの度はこのような機会を与えてくださった、アパートメントの皆様、また、レビューを書いて頂いた井口さん、本当にありがとうございました。
ライターには向かないって事までは分かったのですが、自分と会話する機会がとても増えまして自己満足レベルは相当高い事になりました笑
改めまして、本当にありがとうございました。
皆様の益々のご繁栄をお祈りしておりまーす!

kotaro higuchi

kotaro higuchi

株式会社WAT ディレクター/BKD餃子部所属。
東京・神奈川で8つの飲食店やレンタルスペースの運営や企画をしています。

Reviewed by
井口隆之

12歳の時は、ありとあらゆる可能性を秘めていた

そこから何万何億という選択を繰り返し、大小様々な成功と失敗を繰り返し、
そして果てしない数の人達とすれ違ったり関わり合いながら、随分と限定された今の「自分」が出来上がる

例え今が幸せでも不幸でも・・・どちらにしても時間は巻き戻らない

もしかすると、既に戻れない「時」や「場所」もあるかもしれない

それでも、顔を合わせる度に全く同じ思い出話で何度でも爆笑できる仲間・・・「12歳の時の友達」がいれば、「無限の可能性を秘めていたあの頃」という心の故郷に帰れるのではないだろうか?


さて、全9回に渡って「自分との向き合い方」について色々な気づきを与えてくれた樋口さんの連載も今回で最終回

人は誰でも「心の迷子」になりうる可能性を秘めている

うっかりそんな落とし穴にはまってしまった時、
疑われもしない痴漢疑惑に恐怖する、ちょっムッツリ"H”な”H”iguchiさんの連載を思い出すと、もしかしたら出口が見えることがあるかもしれない・・・

(Reviewed by 電車で同性から痴漢にあった経験が複数回ある男 ” ”iguchi)

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