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2F/当番ノート

自称“元プロの保育児”な私の感覚

当番ノート 第34期

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   自称“元プロの保育児”な私の感覚

 わが家は両親共働きなので、私は生後三ヶ月から保育園に通い。小学生も学童保育に通っていた生粋の保育児あがりでした。
 今は普通に保育園に通う子どもが多くなってきましたが、どうやら私達兄弟が小さい頃は生後三ヶ月から保育園に入っている子は、そんなに多くはなかったらしいです。とは言え、逆に生後数ヶ月の子を預けられる施設も多いわけではなく、無認可保育園や認可保育園等には本当に兄弟全員お世話になりました。
 私の保育園の記憶が残っているのは4歳くらいから、その前の記憶は断片的でお砂場の砂の食感が心地よくて、ムシャムシャと砂を噛んで飲み込む感触の記憶ぐらいです。6年間の保育園でのトラブルも少しはあったと思いますが、日頃何をしていたかの記憶はもうなく、楽しいイベントのざっくりした思い出は残ってます。あと、色々失敗した記憶とか・・・*大人になって、母が書き残していた保育園との交換日誌を読んでみると。私の傍若無人な幼児期(私の記憶には有りません)に耐えながらも、保育士の先生からもしっかりと愛を注がれていた記録を読んだら、保育園と親に恩を感じずにはいられません。
 そんな幼少期を過ごしていた私には「子どもは保育園に入れて、友達とかに揉まれながら育てるもの」と言う感覚がずっとありました。と言うか、小学校に入った時には周りのみんなも、ずっと保育園に通っているものだと思っていました。当時の私の友達世界は皆保育園育ちだったので、なんの違和感もなくこの価値観を持ち続けていました。だから、自分も子供ができたら保育園に預けて自分も働くものだ、と自然に考えていました(専業主婦が性格上適していない事も多分にありますが・・・)

 今はまた時代が変わって来たのでこれから書く出来事の感覚とも、世の中が違うのかもしれませんが、数年前に私が友人から受けた相談で
“そうか、人それぞれ子育てへの考えは異なってて当たり前なんだ”
という事に気付きました。
 その友人は私にこう言ったのです
「子どもを保育園に入れて働くのが申し訳ないんだよね。。。専業主婦の友達から。
自分で子どもの成長を見ないの?働くなんて子どもが可哀相だよ!幼稚園に2年か1年通わせるだけで良いと思う。
って言われて悩んでるんだよね。。。育休を使えなくは無いからもう少し一緒にもいれるんだけどけど、可能なら収入も安定させておきたいし。まどかはどう思う?保育園通いだったよね??」
 友人への私の返事はこんなかんじでした。
「私は生後三ヶ月から保育園に通ってたプロですが、保育園に預けられて、親に放置された感覚は全くないよ。友達と遊んだ記憶はあるけど、悲しい記憶はあんまり無い。と言うか多くの人は子供の頃の記憶4歳くらいからでしょ?そりゃぁ登園時に泣いて嫌がったりもしただろうけど、それすら覚えてないよ。それより、休みの日や帰宅後にしっかりコミュニケーション取ってれば何の問題も無いと思うけどねぇ。もちろん財力的な考えもあるから、そこは家庭それぞれだし、でも収入のために子供を預ける事への罪悪感は必要ないと思う。」
 こんな事を伝えた気がします。
この会話で、私にはいろいろな 気づき がありました。
『へぇ~、保育園に入れて親が働く事を、子どもが可哀相だととらえる人がいるんだ』
『へぇ~、5歳くらいまで自分一人で、子どもを育てたいと思う人はやはりいるんだ』
『へぇ~、“子どもを産んだら、保育園に預けて仕事をする”この感覚が無い人もやっぱりいるんだ』
『そうか、これから始まる子育てに不安を持っている新米母は、こう言う些細な事にも子どもの未来を考えて、一喜一憂してしまうのか』
 当時、結婚感も全く考えていないくせに、私が子育ての事に興味を持ち始めたきっかけとなったのがこの質問でした。

 子供を育てるって家庭だけの話しなの?地域や友達に頼ったりする面もあると思ってたけど、以外に身近な子育て中の友人はそれを使って無かったり、そういう物を知らなかったり。そもそも、地域差で無かったり。それぞれ独自の考えを持って子育てしてる友人達を見ていて、自分の育ってきた環境もまた普通とは違う面をいっぱい持っていたんだと言うことに気付いていきました。
 こんなきっかけから、わたしは地域での子育てに興味が沸き。その後、私は墨田でNPOの子育て活動するお姉様に会うに至ったのです。

それはまた次回の話しに。

*百花園イベント情報*
9月17日から“萩まつり”が始まります、百花園の萩のトンネルは可愛く幻想的ですので、お時間有りましたら是非おいで下さい。終末は来園者の方が増えますので、平日動ける方は平日がお勧めです。終末は萩を見るより人を見る事になるかもしれません・・・
http://www.metro.tokyo.jp/INET/EVENT/2016/06/21q6r100.htm

10月3・4・5日は“月見の会”夜20時30分まで開園して、中秋の名月を味わえます。茶亭さはら ではビール・焼き鳥等の軽食も販売いたします。お時間有りましたこちらもぜひお勧めです。
http://teien.tokyo-park.or.jp/contents/info032.html

まどか

まどか

東東京にある、よく言う下町在住です。生まれも育ちも墨田区東向島。二十歳から実家を出て
大田区→スイス→白金
と移動して二八歳くらいから墨田に戻ってきました。今は家業のお土産物屋をしながら、墨田の飲み仲間とゆるゆるとでも濃密に地域の事やら、子育ての事やら(私は子無し)数ある土地で墨田区を選んでくれた人達が少しでも楽しく生活できれば良いかなぁ~と思いながら動いています。

Reviewed by
猫田 耳子

幼い頃、保育園で育ったか幼稚園で育ったかで他者の見る目が変わると知ったのは随分大きくなってから。一度だけ「大変だったでしょう?」と問われたときに随分驚いたのを覚えている。そんなこと、考えたこともなかったから。

両親共に自営業で勿論保育園で育ったわたしの小さい頃の記憶には、随分たくさんのよく分からない大人たちがいた。両親との関係性が不明瞭なひと、明らかに日本人なのに何故だか洋名で呼ばれるひと、何を生業にしているか全くもってわからないけれどとにかく幸せそうなひと…そんな外れた大人たちを見て育ったから、わたしの人生も少しだけ人より外れてしまったのだろう。勿論、後悔なんかしていなくて、わたしもなるべく小さな子にとって「よくわからない大人」でありたいと思っている。

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