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2F/当番ノート

あっという間の千秋楽

当番ノート 第34期

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   あっという間の千秋楽

 私がこのアパートメントの話しをいただき、下書きを始めた頃はまだ夏も来ていない時期でした。拙い連載期間が終わる今、百花園の庭はもう萩も終盤となり、秋本番へと移りました。そろそろ落葉もはじまります。
 時の流れは速いですね、今年は特に上半期に私の結婚式・祖母の葬儀と言った冠婚葬祭が続いたので、私にとってはこの連載の話しを貰った時が今年の始まり・・・的な感覚がありました。オファーのメールを受けて少し考えるのが大人だと思いましたが、メールを読み終え30秒もしないで私は「この話、受けよう!!」と決めていました。今年の新たなチャレンジはコレ!!!と言った気分です。
 そんな無謀なチャレンジも、人生で初めて執筆の締切に追われる二ヶ月も凄く良い経験になりました。
  百花園・家族・墨田の仲間・子育て・ネウボラ
私がここ最近悶々と考えていた題材をテーマに書かせて頂き、自分の人生で初めて「自分の考えをまとめ、文章化する作業」を経験し、私としてはこれから自分がどう動いて行きたいかを再認識出来るきっかけとなりました。しかし、同時にこんな初心者マークすら付けられない人間の文章を、皆さんに読ませていたんだと思うと、時間を返せない申し訳なさに少し襲われます。でも、読んでいただいた方に少しでも“へぇ~~”という感想が沸いて貰えているなら、私にとっては最高の賞賛です。

 人は大人に成ればなるほど、時の流れが早く感じるようになります。祖母が良く言っていました

「私の1年は人生90分の1、子供なんて1年が人生の数分の1。そりゃぁ私の1年なんてアッ!!!言う間よ」

あ~~なるほどな、子供の時の何事も新鮮な経験になる1年とは違い、大人になればなるほど1年の流れに慣れて、新鮮味のない1年を送ってるかも。。。と祖母から聞いたときに思いました。
 個人的には今年は、初めての事が多く子供の頃のように濃密で長く、しかし振り返ると一瞬の様に早い年だった気もします。新しいことに頭を使いチャレンジしながらも、百花園の自然を見て[ボ〜〜]っとする時間や、文字に自分の考えを書き起こす振り返りの時間も得れました。去年までのような単調な仕事だけの生活ではなく、今までの自分とは少し違う事にチャレンジする時間は当たり前ながら充実した物でした。ただひたすら同じ事をして時を過ごす事も、少しでも新しいことに向かって時間を使い、長く感じながらも瞬間的に過ぎる時を過ごす事も、全て自分次第なんだと改めて気付けました。

 今回、大した波風の無い自分の人生を振り返り、私が人生で誇れるものは“人との良い縁”に恵まれている事だとつくづく思い知りました。この話しを頂いたのも縁・ネウボラに興味を持ったのも縁・墨田の愉快な仲間達と出会えたのも縁。人との縁は私一人では築けません、相手あってこそ縁の波紋は広がっていくんだと思っています。縁の広がりのきっかけが、お節介な紹介だったりすることなんて良くあります。縁を広げていくには、人を好きでなければ始まりません、自分だけでなく人に興味を持っていなければ縁は広がっていきません。縁が広がっていくからこそ、人は新しいチャレンジや知識が増えていくんだと私は思っています。

 そんな自称良縁に恵まれている私の今後のライフワークは、百花園を続けながら、このいい縁の力を存分に使い。

ネウボラ等を参考に日本にあう子育てシステムが浸透できるよう動き、子供を喜んで迎え入れる空気感のある世の中にして、大人も子供も一日一笑できる、メンタル幸福度が高めな世の中になって欲しいな。。。そのために今後も濃密で実のある時間を過ごしていきたいな。。。
と思っています。(我ながら最後になんて大きく出たんでしょう 笑)

 文末になりましたが、明日9月27日は私の36歳の誕生日です。今日26日にこの文章が公開になり、今まで9回の投稿で自分の人生をゆっくり振り返る事ができ、36歳の扉を気持ち整えて開けられる事が本当に嬉しく思います。
 このきっかけとなるアパートメント投稿を提案していただいた鈴木悠平氏・ワクワクするレビューを毎回書いてくれた猫田耳子さん・的確なフォローを入れてくれた朝弘佳央理さん·なによりこんな拙い文章を最後まで読んでくださった皆様に本当に感謝します。

 向島百花園の売店で、いつか皆さまに会えることをお待ち申し上げております。ありがとうございました

*百花園イベント情報*
10月3・4・5日は“月見の会”夜20時30分まで開園して、中秋の名月を味わえます。茶亭さはら ではビール・焼き鳥等の軽食も販売いたします。お時間有りましたこちらもぜひお勧めです。
http://teien.tokyo-park.or.jp/contents/info032.html

まどか

まどか

東東京にある、よく言う下町在住です。生まれも育ちも墨田区東向島。二十歳から実家を出て
大田区→スイス→白金
と移動して二八歳くらいから墨田に戻ってきました。今は家業のお土産物屋をしながら、墨田の飲み仲間とゆるゆるとでも濃密に地域の事やら、子育ての事やら(私は子無し)数ある土地で墨田区を選んでくれた人達が少しでも楽しく生活できれば良いかなぁ~と思いながら動いています。

Reviewed by
猫田 耳子

大人になって時間の流れをはやく感じてしまうのは、毎日の世界を、まるで知ったつもりでいるからかもしれない。
わたしたちは本当はいつだって少女のように心をときめかすことが出来るはずなのに、世界でなくわたし自身がそれを許さないのは勿体無い気がする…なんにも知らない気持ちで明日を生きていきたいね。

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