手紙「生きるさんと死ぬさんへ。」
生きるさん、死ぬさん、こんにちは。
わたしはここ数年、生きるさんと死ぬさんとどっちと一緒にいるか迷い続けていました。
何度か死ぬさんと一緒にいようと決めて、けど死ぬさんに会う前にやっぱり一緒にいられない、と思って、その繰り返し。
そう、生きるさんと一緒にいて、ずっと一緒にいて、ちょっと疲れちゃったんだよね。
生きるさんと離れたい、けど死ぬさんと一緒にいるのは怖い、わたしには死ぬさんと一緒にいる勇気さえないのかと自分を責めました。
けどそれは、死ぬさんと一緒にいる勇気がないんじゃなくて、生きるさんと一緒にいるという選択を無意識にしているんだなあと思いました。
そのとき、私には「私は生きるさんと死ぬさん、どちらと一緒にいるか選択できる」ということを、ぷわっと感じました。
そうそう、死ぬさんとは、いつか出会うものだと思っていたんだよね。時期が来たら死ぬさんからやってくるんだと思っていました。
けど死ぬさんって実は、自分から会いに行くこともできるんだよね。
そこから生きるさんと一緒にいることが必然ではなくて、生きるさんと一緒にいるか死ぬさんと一緒にいるか選べる状態で、生きるさんと一緒にいることを選んでいます。
前は生きるさんと一緒にいることを選んでいたというよりも、死ぬさんと一緒にいないことを選んでいたと言った方が感覚的には近いかな。
けど今は、生きるさんと一緒にいたい。生きるさんと一緒にいる選択をしています。
どっちの選択肢も持つようになったわたし、まだまだ弱いけど弱いなりにちょっとだけ強くなったんじゃないかな、なんて、すこーしだけ自分のことが好きになりました。くふ。
今日も生きるさんと一緒にいるよ、ハヤシミユウより。