何気なく放った言葉も、ふと目があったお散歩中の犬も、受け取り方が難しかった出来事も、生きることについて考えてみた日も、ただお茶が美味しかった瞬間も、ぜんぶぜんぶ「角度」をもっている。
そのときの自分に”それ”がどんな角度をもって入ってきたのか、そのときも、振り返っても、なかなかわからないものなのかもしれない。鋭い角度だと感じたことも、何かと混ざってクロスステッチみたいに新しい模様を描くのかもしれない。あるいは胸の中でくるくる回って絡まってそれもまた模様になったりするのかもしれない。ただ、角度をもっているだけで。