当番ノート 第22期
2回目のコラムです。 杉田は、元気です(^^) 先週、用事があって、宮崎県の高千穂に行ってました。 日本の心や文化を学びたく、 長崎の神社に居候していた経緯があります。 それで神社・仏閣は私の大切な場所なんですが、 今月末、高千穂のとある神社の神域で、1晩だけお篭もりすることになりました。 8年ぶりではありますが、1人だけは初めて。 1人、無言で書を書き続けるか、何をするか、今は検討中。 そこで味…
当番ノート 第22期
Fleur:花。女性名詞。語源はラテン語のflos。「最上の部分、最も良い部分」を指す言葉です。 しかし「最上の状態」は永遠ではない。つぼみがほころび、花開き、うなだれ、朽ちていく。 人々は洋の東西を問わず、花の最上の姿を留めようとしてきたようだ。 福田平八郎、初期の作品。「牡丹」1924。 普段のモダンにグラフィカルな福田のイメージとはほど遠い、京都で妖しげな日本画が流行していた頃の作品。 宋・…
当番ノート 第22期
トーキョーではずっと一人暮らしをしてるので、トーキョーのわたしはずっとひとりです。それまではずっと姉と同室だった。長いあいだ、二段ベッドの上に姉が、下にわたしが眠っていた。そのせいでいまではときどき幻姉がある。「げんし」と読みます。たとえば夜眠れなくて仰向けに携帯電話の画面を見つめながら、体勢を変える。すると携帯電話の画面の光は部屋の壁などを明るく照らしてしまう。わたしはとっさに「あ、姉を起こし…
当番ノート 第22期
結論、この世の中を一人で生きていくことは出来ない。 28歳なんだからそんなことくらい解っている。 一人で済ませられるのなら、全て一人で済ませる方がずっと楽だと思っていた。「一人でやってしまおう」というのは、何でも一人で背負い込む頑張り屋さんと見せかけて、恩義、信頼、義務、連帯責任、役割分担、期待、それらから逃げるように導き出した答えだったかもしれない。バスケットボールを受け取ったら誰にもパスせずゴ…
当番ノート 第22期
#2 不滅のイメージ(前) 砂の上の絵が波にさらわれていくように、誰かの死後そのイメージは記憶から少しずつ流れ出ていく。どんな顔だった、どんな手だった?何を着て何を歌い、どんなふうに名前を呼んだ? 時間が流れる限り私たちは死んだ人のことを忘れ、死んだ人もまた私たちのことを忘れる。かぐや姫は月に帰るとき羽衣を着せかけられて地上でのことを忘れる。日本の三途の川も西洋の忘却の河も、その水を飲むと生きてい…
当番ノート 第22期
どうもお疲れ様です! 日下です。 2回目の今日は、今担当しているお仕事を元に、実際にどうやってデジタルで描いているかを、簡単にご紹介できればと思います。 まず今日ご紹介するお仕事はこちら。 兵庫県は丹波にある酒蔵「山名酒造株式会社」から発行されている季刊誌「酒蔵便り」。年四回発行され、僕は今年1年間イラストからデザインまで担当しています。 ちなみに今回ご紹介するのは夏号です。 簡単に説明させていた…
当番ノート 第22期
「サッカー選手になりたい」 「漫画家になりたい」 「新幹線の運転手になりたい」 世界には、様々な夢があります。 夢に向かって突き進んでいる人もいれば、 夢が見つからずに悩んでいる人もいます。 そもそも夢なんて必要ないという人もいます。 確かに夢なんてなくても、楽しく生きている人はいっぱいいます。そんなものにこだわる必要なんてないのかもしれません。 でも僕は、夢にこだわり続けて生きてきました。 とい…
当番ノート 第22期
これから2ヶ月、こちらにコラムを掲載いたします。 といっても、あまりコラムを書かない(苦笑) コラムの書き方が、あまり分からない。 作品づくりは、がんがんやれるのにね(T~T) ですので、 あまりカッコ良く、こちらに書くんでなくて、等身大のコラムを書いていきます(^^) 杉田廣貴といいまして、 プロフィールなどは、 http://kokisugita.com/ でご覧いただければと思います。 私は…
当番ノート 第22期
Appartement(男性名詞):アパルトマン、マンション、(複数形で)王宮・城館の居住部分。 フランス語のappartementの語源を辿ると、ラテン語のappartiamentumに行きつく。分割されたもの、シェアされたものという意味。 あるいは、19世紀フランスの小説、フロベールの「ボヴァリー夫人」で使われるような古フランス語では、言葉はより親密な意味を持ち、「慣れ親しんだ空間」「個人にと…
当番ノート 第22期
トーキョーに来てもうだいぶ経ったんじゃないかとおもう。それで、わたしのトーキョーについてを書きます。トーキョーに来てから本格的に続けていることに短歌があるので、短歌についても書けたらとおもいます。ひとつの記事につき、1つか2つの好きな短歌を紹介できたら。 わたしは四国の愛媛からここに来ました。愛媛では中学生と高校生で、吹奏楽部員をしていた。夏はそのころ強烈に吹奏楽の夏でした。中学も高校も毎日が…
当番ノート 第22期
社会に「あなたはどう在りたいのか」と問われたら、大抵応えなければならない。その機会は面接だったり、尋問だったり、はたまたプロポーズだったり、生きていれば様々な形でやって来る。 28年間生きた東京を出てイギリスに制作拠点を移すことに決めたのは、今年の4月だった。いつかでいいやと思っていた英会話も、海外での制作活動も、今すぐにやってやろうと奮い立った日を覚えている。そして現在、目で見るもの、肌で感じる…
当番ノート 第22期
最近、またティラノサウルスの姿が更新された。研究が進むにつれて毛が生え、顔は大きく前足は添えもののようになり、今まで私たちが親しんできた獰猛な肉食恐竜のイメージとはかけ離れつつある。 それは「正しい」姿ではなかった。だからといってイメージ自体が急に消えるわけではないが、それはかつて実在した生き物という肩書きを失い宙吊りになってしまった。 やがて教科書の図版は描き換えられ、ジュラシックパークで機敏に…