当番ノート 第21期
七夕ですねー。 今日も書きます。 ちょっと急ぎめに、、 さっきまでパーリー建築のミヤハラくんにあっていました。 パーリー建築というのは、住む場所と食べ物を確保してもらい、無料で建築を作り続ける若者たちで、 いろいろな意味で最近、心からいちばん面白いと感じる方です。 彼と、墨田区にある実家のようなおそば屋さんで話していたことを書こうと思います。 このそば屋はカレー100円食べ放題、しかも総菜は無料で…
当番ノート 第21期
ピンポーン、ピンポーン、 はーい!あ、こんにちはーどうぞどうぞ上がってください! お待たせしてすみません!いまちょうどお客さんが来られてて バタバタバタバタバタ 「せみちゃーん!!いちごー!!」 いだだだだだ足踏んでる足踏んでる ・・・え?せみちゃん?ふふっ私のことです。 ケーキを切り分けながらゆっくりお話しますね。 ささ、どうぞあがってください! 今夜のお夜菓子 ★ ショートケーキ コポコポコポ…
当番ノート 第21期
倉庫とパッケージ、5。 ポケットには東京タワー、の話。 忘れないように努めていることは、 やがては忘れてしまう事であり、 思い出さないようにしていることは、 何かの拍子に必ず思い出してしまう事である。 この二つの事柄は、 或いは別々の倉庫に同じ名前で保管されているか、同じ倉庫に別々のパッケージで保管されている。 つまり、 記憶というものは僕たちの意思や考えだけでは完全には管理できないもので、その類…
当番ノート 第21期
ルーマニアのクリスマスは豚の解体から始まる。朝目覚めると村中の犬が吠え立てており、至るところから豚の叫び声が聞こえる。暫くすると5,6人の村の男衆が足早にやって来て、家の者に一言も告げず真っ直ぐに豚小屋に向かい、紐で縛った豚を引き摺り出す。豚は白い湯気を立てながら耳を劈く叫び声を上げ、必死に抵抗するも虚しく地面に倒される。首にナイフを突き立てられ、ものの数秒で死んでいく。遠くで聞こえる叫び声は断…
当番ノート 第21期
▼横須賀中央 ふたりで暮らすようになってしばらく経つが、めったに一緒に酒を飲まない。Nもそこまで大酒飲みではない。にこにこ穏やかになるたちで、好ましいたぐいの酔っぱらいだった。ところが最近、Nは酔って電車を乗り過ごす。夏のはじめに、金沢八景から新逗子まで旅をしてからというもの、Nは海沿いの町が気に入って、京急線で遠くに行くことがふえた。連絡の取れない時は、酔ってどこか遠くの駅でねむりこけているらし…
当番ノート 第21期
一枚の衝撃的なドローイングがある。 オーストリアの建築家、ヴァルター・ピッヒラーの「Building on the Side of the Gable」と題されたドローイングである(※1)。このドローイングを実はここ数年、かぶり付くように眺め続けている。 ピッヒラーは1960年代より、同じくオーストリアの建築家ハンス・ホラインと共同でオーストリアの首都ウィーンを拠点として作品を発表していたが、70…
当番ノート 第21期
前回は本当に直前に、火曜日の日中に書いた文章をそのままあげたのですが、 関係者の方に迷惑もかかりそうなので、土曜日のうちに書いて、推敲して公開します。 それくらい正直にならないとかけないのが文章なんです。 嘘があるとすべてばれてしまう。 おそれるのは過剰な自意識の仕業かもしれませんが、 思いのほか人の所作は意図しないものを伝えるし、伝わってしまうと思います。 毒にも薬にもならない、冗長でまとまりの…
当番ノート 第21期
ミーーーンミンミンミンミーーーーーー・・・ あっ 蝉が鳴き始めましたね、まだまだこれから暑くなりそう・・・ ・・・あら!扇風機を占領して! そこで寝ては風邪をひいてしまいますよ、さあ動いて動いて! 大分暑さにやられているようですねえ・・・ ・・・よし! 夏に負けない最高のお菓子でも食べましょうか 今夜のお夜菓子 ★ 水無月 本来、このお菓子は1年で1回、6月30日のその日しか食べることのできないお…
当番ノート 第21期
倉庫とパッケージ、4。 今日も生きている。幸福な事に、の話。 忘れないように努めていることは、 やがては忘れてしまう事であり、 思い出さないようにしていることは、 何かの拍子に必ず思い出してしまう事である。 この二つの事柄は、 或いは別々の倉庫に同じ名前で保管されているか、同じ倉庫に別々のパッケージで保管されている。 つまり、 記憶というものは僕たちの意思や考え方だけでは完全には管理できないもので…
当番ノート 第21期
ルーマニアは彩度の高い国だ。カメラを携えて街を歩くと、撮りたいものが沢山あって中々目的地に着かない。冬は勿論欧州の常で、鬱蒼とした雲に被され街は雪に覆われ陰鬱とした雰囲気になるが、春、太陽が辺りを溶かし始める頃、花は咲き乱れ草木は生い茂り、犬猫は日向ぼっこをし人々は暑いコートから脱皮して散歩に興じ、あらゆる生命がただただ春の訪れを楽しむ。そんな時写真を撮っていると、どうしても彩度の高いものが合う…
当番ノート 第21期
▼新逗子 けっこう毎日、君の夢を見る。起きてNは言った。今朝の彼の夢で、私は車を運転していたらしかった。ほかにはどんな夢を見るの、と訊ねると、遠いところにいる君に電話で相談に乗ってもらったりとか、と言われた。私もたまにあなたの夢を見るけど、いつもほかに恋人がいる役で登場するから安心させてもらったことはないよ。そう告げると、冷たい女だなあ、と言うので、ふとんをたたみながら、どっちが、と応じておいた。…
当番ノート 第21期
映画「野のユリ」を観た。 「野のユリ」での、黒人の旅人・”シュミット”の礼拝堂建設は、日々凡庸に暮らす民衆たちの埋もれた信仰を浮上させる一つの出来事であった。独力での完成を夢見るシュミットの姿が、町の人々それぞれの内なる信仰心を具体化させたのであった。部外者である旅人・シュミットが孤独に礼拝堂建設を開始し、その神秘的でかつある種の不気味さを目撃した村の人々は、その建設作業に…