当番ノート 第19期
連載最終回です。 連載全9回で追うテーマをきちんと決めて連載を始めれば良かったと今は思っています。 私は一年前に、大学に出す卒業論文として『ジェイ・ギリガンについて語るときに僕の語ること』と題した、エッセイのような論文を書きました。ジェイ・ギリガンというのはアメリカのジャグラーで、アヴァンギャルドな、「考えるジャグラー」です。既存のジャグリングの型を疑い、壊し、新しいジャグリングを実際にやってのけ…
当番ノート 第19期
hunatabiという名前の理由について。 手間をかけてつくる。 好奇心で日常を見つめる。 もうひとつ。 途中経過が好き。 完成(目的地)前の作品達の様子が、とてもとても好きなのです。 m.hunatabiの布は”ろうけつ染め”という技法で染めています。そこに、時々シルクスクリーンを併用したり、しなかったりします。 ろうけつ染めは1度では染め上がらず、色を置いて、ロウを置い…
当番ノート 第19期
一年間のはじまりを感じるきっかけはいろいろあります。 元旦、節分、春一番、4月、、、 この時期、お茶畑はにわか忙しく騒ぎ立て、 日に日にお茶の芽はふくらんできます。 秋に根っこから栄養を枝にたっぷりたくわえて 春には葉にエネルギー送り、萌木色の新芽を一斉に伸ばすのです。 ぼくにはこの時期が一年間のはじまり。 農家になってこの時期を経験したのはまだ6回。 そして、これからも1年に1回ずつの新茶シーズ…
当番ノート 第19期
色々ある日々。 色々ある絵。 色と色。 色とりどり。 最近、ワークショップなどで普段絵の具をあまり使わない人々が楽しそうに描くのを見ていると すごく意外な色あいのものを合わせていくのに目を見張る。 私が使わない、使えない色達。 それはまた美しく、発見したような気分になるのです。 色は本当に自由。 色んな色につたない思いを馳せてみましたが書いて、暫くはその色のことを考えていたり、 次に広げる絵の色を…
当番ノート 第19期
(学生時代の作品より) 沢山の年齢の女性と会って、お話を伺って見えてきたことがあります。 10代〜20代は未経験な事だらけで、早く大人になりたいと、もどかしさに苦しんでいて、けれど肉体のもつ若さのパワーが武器だと、気付いていなかったり、気付いている娘はある意味凶悪だったり笑。 30代からは生きてきた背景が身体の内側から溢れる空気や美しさ、エレガンスに影響するのではないかと思うのです。40代は30代…
当番ノート 第19期
【第8話 体とヤバい女の子】 ◾︎ろくろ首 およつ(列国怪談聞書帖) 十返舎一九の『列国怪談聞書帖』に登場する女の子 およつは首がのびる。 彼女は愛しあって駆け落ちした恋人に、金のために殺された。恋人の名は回信という。 回信は駆け落ちの途中で金と未来が惜しくなって彼女を殺した。ひとり楽しく暮らす回信は旅先で宿屋の娘と懇ろになる。ピロー・トークの最中、にわかに娘の首がのび、およつの顔に変わる。およつ…
当番ノート 第19期
外国語を勉強するのが好きです。 今まで、色々な言語を勉強してきました。 一番最初に出会ったのは英語で、中学、高校と6年間勉強しました。 時々、『ENGLISH JOURNAL』とか、ちょっと楽しい英語雑誌を買ってきたり、字幕で映画をたくさん見たりしながら、適当に覚えていきました。 大してしゃべれもしないのに英語で授業をする大学の学部に飛び込み、未だにそんなに上手くはないですけれども、英語…
当番ノート 第19期
イエローとグレーの間の色の名前かと思ったら、 そういう花があった。 原産はインド。彼方の道。 実も花も葉も染料になる。 motoco oki
当番ノート 第19期
畑の住人たちにはうれしい 雨の多い春先になりました。 あんなに寒かった冬もおわったと思ったら あっという間に春のよそおい。 お茶畑では根っこからぐんぐんと水を吸い上げて 秋から冬にたっぷり枝にためた栄養をエネルギーに ちいさな新芽を大きくひらかせようとしています。 お茶の新芽の収穫まで、あと1ヶ月半。 ここからあっという間の成長です。 日に日に大きくなる芽をみて、また1年がすぎたなと感じるのです。…
当番ノート 第19期
家族と長い事過ごした尻尾がくるりと揺れる犬。 今でも茶色いかたまりを見ると、彼を思い出す。 日差しの中で丸まって眠る犬の毛の一本一本が明るい茶色。 なんて男前なんだと思っていた。 何処かの海で拾って来た流木の木目の色。 その上に乗せる色は何だろう。 そのままでも十分美しいのだけど、その木目の茶色い筋をたどる様に 絵の具を置く。 ラオスに行った人の話を聞いた。 ナイトマーケットで一心不乱に人形を作っ…
当番ノート 第19期
いつも実体験を元に書いています。 今回はつい最近、ようやく父離れをしたお話です。 女性の皆さん、お父さんの匂いが嫌になったのはいつ頃ですか? 私の記憶では12、13歳ごろだったような気がします。 そして同時に、多感で片思いを沢山していた時期だったことを思い出します。 思春期の少女がお父さんの匂いや言動が嫌になる、というのはよく聞く話ですが 思春期の少年がお母さんの匂いが嫌になる、はあまり聞かないよ…
当番ノート 第19期
【第7話 嘘とヤバい女の子】 ■磯良(雨月物語) 上田秋成の《雨月物語》の中の一話「吉備津の釜」には好きな男に騙されて死に、好きな男を騙して殺す女の子が登場する。 彼女は名前を磯良(いそら)という。 彼女の夫 正太郎は何度も恋に浮かれて浮気をし、見かねた両親に座敷牢に入れられる。 正太郎は愛人と別れるために要ると嘘をついて磯良に金を工面させ、その金を持って愛人と逃避行の旅に出る。 磯良は焦がれて死…